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よろず屋 -無い物は-  作者: 幹藤 あさ
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5話

先程までの弄ぶような指の食い込ませ方ではなく、ぎちっと締め付けるような強さがあった。急激に締め上げられ、むつは声も出せない。


胸ぐらを掴まれていた時に破られたのか、Tシャツの合間からくっきりと谷間の出来た白い胸が、酸素を求めるように大きく上下している。その胸の間で、ちりんっと控えめな音がした。女は、むつの苦しそうな顔を見ていたが、音の方に視線を向けた。


ネックレスにしてつけていた小さな鈴に女が興味を持ち、顔を近付けてくるのか分かったむつは、手でぎゅっと押さえた。興味のあるものを取り上げられたからか、女はちらっとむつを見た。そして、ぐぱっと大きな口を開けてむつの手ごとがぶりと噛みついた。


「…つっ‼」


女に噛み付かれてもむつは手を退けようとはしない。苦しさと痛さに顔をしかめつつも、何とか逃れようと足をばたつかせている。だが、動くほどに酸素がなくなり余計に苦しくなっていく。

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