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よろず屋 -無い物は-  作者: 幹藤 あさ
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1話

もう、あまり見えない西原の方は振り返らずに真っ直ぐに地蔵の前に来たむつは、砕かれた石が、とりあえずといった感じで置かれている前に膝をついた。


むつには何でこんな風に壊されているのか分からないが、罰当たりなと思う反面、よく壊せたなと感心もしていた。砕けた石の欠片を拾い上げ、むつはじっくりと見ているが何が分かるわけでもない。どんな物で壊されたかを特定するのは、西原たち警察の仕事だ。


立ち上がり、少し先にある公園まで行く。そこでは、子供たちが数人ではあるが、まだ遊んでいるように見えた。少しほっとしたむつだったが、よく視るとその子供たちの身体は透けている。あぁと思ったむつは、仕方なさそうにどこまでが霊の溜まり場となっているのかを調べる為にも歩いていく。だが、意外と短く公園を過ぎた十字路からは、普通の道となっていた。


「…道が結界の役割をしてるのか」


呟いたむつは、また来た道を戻っていく。何でこの道にだけ、こんなに霊が集まっているのか、むつはそれを特定しなければならない。だが、またこの道を戻る気にはなれない。だからといって、他の道は知らないし、迷子になって西原に迷惑かけるのは、それはそれで嫌だった。


仕方なく腹をくくったむつは、また元の道を辿って、公園の前を通りすぎて地蔵の前に行った。壊れているのを確認したし、もうこのまま西原の所に戻ろうかとも思っていた。


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