表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋 -無い物は-  作者: 幹藤 あさ
232/753

5話

じゃりっと砂を踏むような音と共に、かんっかんっと金属を叩くような音が聞こえてきた。まだ姿は見えないが、音は確実に近付いてきている。


むつは祐斗と狛犬にこの場に居るように言ってから、そっとベンチの後ろから出た。姿勢を低くしたまま、静かに地蔵の方に近付いていく。祐斗も追って、出ていこうとしたが狛犬に襟をくわえられて引き止められた。


「まだだ。人数が多いと気付かれる」


狛犬は座ったまま、じっとむつの後ろ姿から目を離さないでいる。祐斗は仕方ないと言いたげに、いつでも動けるようにしゃがんで地面に指をついていた。指先から、地面の冷たさが伝わりどんどん体温が奪われていく気がした。


相変わらず多い浮遊霊たちは、むつの行動が気になるからなのか、それとも近付いて来るものが気になるからか、地蔵の方に寄り集まっているようだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ