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5話
元を絶たないと依頼を遂行した事にはならない。だから、あの人にも頼れないとむつの言葉は続くんだろうなと祐斗は思いながら、窓の外に視線を向けた。
辺りは暗くなり、これからがむつと祐斗の仕事の時間だ。
「所で、むつさん。車、路駐ですか?」
「うん。公園の前、お地蔵さんのある通りの方に堂々と路駐するつもり」
「…ちょっと隠れましょうよ。目立つじゃないですか。あそこ、人も車も少なかったですよ」
「不審車に思われるって事?」
「そういう事です」
「だって、他に停められて観察出来そうな所ないよ?神社からじゃ遠いし、公園の中に車は…」
はっとして広さがあったから停められるのではないかと、むつの顔が期待に輝いた。
「ダメでしょ?進入禁止のポールあったような気がしますけど」
「…あったっけ?」
「ありました」
「じゃあ…とりあえず行ってから決めよう」
結局、行き当たりばったりな所は変わらないなと祐斗は少し安心したような、けど大丈夫かなぁという不安もあった。




