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5話
「…確かにそうですね。でも、もし頼むとして連絡先とか居場所とか分かるんですか?」
「うーん…確実性は低いけど、一応」
「知ってるんですね。でも、俺としては反対ですね。むつさんが、あっち側にふらっと行っちゃったら嫌ですから」
「それはない。今はね」
「ほら、能力戻ったら可能性としてはあるって事じゃないですか…絶対に反対ですから」
「まぁまぁ…あたしのそれはさておき。ま、でもさ彼の能力は祐斗も見たでしょ?鈴1つで、あぁもしてのける人はきっと他に居ないよ」
ほんの少し前に、鈴1つで大量の霊を一気に除霊させたのを見ているだけに、祐斗もその能力の凄さは認めざるを得ない。
「確かに凄いですけどね…でも、浮遊霊は増えてってますよ。元を絶たないと…」
「それよ。あたしもそれを思ったから…」
かちんっとライターで火をつけて、むつは煙を吐き出した。




