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5話
辺りが暗くなってくると、むつはそろそろと言い祐斗を促した。
「むつ、何かあったら電話しろよ?」
「…助けに来てくれるわけ?」
「みやか西原行かせる」
「それじゃあ話にならないわよ。まだ祐斗のが頼れる。明日の朝、帰ってくる予定だから、行ってきまーす」
「うん、いってらっしゃい。気を付けてね」
「気を付けろよ。祐斗、むつを頼むな」
颯介と山上に見送られて、むつと祐斗は外の駐車場の車に乗り込んだ。もちろん、運転するのはむつだ。
「うっわ…ガソリンないじゃん」
「…ついでに入れてこいって事で使って良いって言ったのかもしれませんね」
「それだとしたらセコすぎる。いや、もう絶対に経費で落とすけどね‼仕方ないから、ガソスタ行くわよ」




