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5話
家まで送り届けて貰ったむつら、菜々とこさめにさんざん小言を言われたが聞いているのかいないのか、黙々と食事をして風呂で熱いお湯を頭からかぶってさっぱりすると、さっさとベッドに潜った。菜々とこさめも早々に部屋にやってくると、寝転んでいた。
「あ、ねぇ。あたし明日から仕事だから夜遅くなるかもしれないから。昼間のうちに合鍵作っておくから。それ使ってね」
「夜遅くって…何時よ?」
「分かんない。帰りは朝かもしれないし…状況次第で変わると思うし」
「…むつ、1人で?」
「ううん。祐斗と」
「頼りない。大丈夫なの?」
こさめは昨日買ってきた菓子を寝込んだまま、ぼりぼりと食べつつ頼りないし心配だと呟いた。菜々も同感なようだった。
「大丈夫だよ。で、あなたたち明日は?菜々は?部活とかいいの?」
「へ?うちは部活もう休みだもん。あたしも休みだもん。私学はそのへんが自由で良いわ」
「明日は菜々ちゃんとお買い物!!」
「あーはいはい。菜々もこさめもお休みを満喫してるようで何よりですわ」




