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4話
「…で、何かありましたか?」
「なーんにもない。一旦引こうかな…昼間と夜とじゃ違うのかもしれないから、夜の様子も視たい所だけど…」
「寒すぎて耐えれないと思いますよ」
「そう思う」
祐斗は、こくこくとミルクティーを飲みながら頷いた。むつよりは寒がりではないかもしれないが、このままこの場所で完全によるになるのを待ち、観察をし続けるのはかなり辛い。
「やっぱりお地蔵様がキーですか?」
「どうかな?壊されただけなら…ただの器物破損で警察のお仕事なんだけどね。祐斗もお地蔵様が壊れてるのは、やっぱり気になる?」
「なりますよ。罰当たりですし…それにお地蔵様がある一帯に浮遊霊が密集してるってなると、無関係とは思えませんよね」
「…あのお地蔵様をちょっと調べてみようか?最初はいつ壊されたのか、いつからあの場所にあるのか…」
「何でどう壊されたのかも気になります」
「本当それ‼あたしも最初見た時に思った。石を砕くって…簡単な事じゃないもんね。どんな怪力の持ち主かしら…」