表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋 -無い物は-  作者: 幹藤 あさ
185/753

4話

「何があったんすか?」


「そんなに気になる?」


「なります‼西原さんもよそよそしいし、むつさんも変だし。なぁんか気まずいなーって感じでしたよ?」


「そのうち話すから。もう…行くよ‼」


むつと西原の間で何があったのかが、気になって仕方ない祐斗だったが、神社が近付いてくると、その事を考えるのは止めた。むつもすでに、仕事モードに入っているのか、少し近寄り難いようなひんやりとした表情をしていた。


「土地神様の所に寄りますか?」


「ううん。行かなくてもいいでしょ。狛犬に土産を持たせて、帰らせたらいいんだから」


神社の前までやってくると、むつはしゃがみこんで祐斗が持っていた、菓子を詰め込んだ袋を狛犬の口元に持っていった。


「これ、持ってお帰り。話をしてくれないなら、一緒に居なくてもいいでしょ?私にそう言われたって伝えてくれていいから」


わしわしと頭を撫でてやると、狛犬は何か言いたそうにむつの顔をじっと見ていた。


「…何かあったら、こっちから出向くよ。さ、お帰り。また…遊びにも来るから」


優しげに言い聞かせると、狛犬は菓子の入った袋をくわえると、とっとっとっと石段を登っていく。途中、振り返りもしたがむつが手を振ると、また登っていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ