表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋 -無い物は-  作者: 幹藤 あさ
162/753

4話

「折角だし、診て貰ったらどうだ?あの怪我じゃ風呂入るにも痛むだろ?」


「…でも」


「コートか何かで隠せば良いだろ?向こうのソファーでズボンだけ脱げよ」


山上に言われると、むつも頷くしかないのかソファーに向かった。冬四郎が脱いだコートをむつに渡すと、むつは前後逆にして腰の所で、ぎゅっと袖をしばった。ソファーに座り、むつはズボンを脱いだ。コートの端から、ちらちらと太股が見えている。


むつの前には、柔和な表情の老人が膝をついて座り、そっとコートをめくった。足首から膝にかけて、赤黒くなった箇所を老人の乾いた手がそっと撫でた。むつは何ともいえない、感じに鳥肌を立たせ足をひっこめようとしたが、しっかりと足首に掴まれていた。


老人は構う事なく、軟膏をむつの足にぬっていく。足首から膝に向けて、マッサージをするような柔らかな手つきだった。だが、むつは眉間にシワを寄せて少し嫌そうな顔をしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ