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よろず屋 -無い物は-  作者: 幹藤 あさ
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1話

むつは少し嫌そうな顔をしたが、すぐに出るつもりなのか祐斗に頭を上げさせると、ソファーから立ち上がった。かつかつかつとヒールを鳴らして、奥のスタッフオンリーと書かれたドアを開けて中に入っていく。


「何か、むつさん変ですね」


「変だな…足は治ってるはずだけど」


いつの間にか近くに来ていた山上が言うと、祐斗も西原もむつが入っていったドアの方を見ながら、うんうんと頷いた。


「ほっとけ。生理前か何かだろ」


「山上さん、真顔で行ってますけど…セクハラですよ?」


山上はそこまで気にはしていないのか、祐斗と西原の方を見ながらそう呟くとむつが入っていった、倉庫兼ロッカールームの方を見た。がたがたと奥から音が聞こえて、ばんっと音が聞こえた。


「…ちょっと荒れてるな。西原頼んだぞ」


「えぇ…生理前ですかね?」


西原も真面目な顔で言うと、やだなぁと呟いた。祐斗は西原と山上のおじさん2人の、真面目なセクハラ発言がむつに聞こえてないかと、はらはらと見守っていた。だが、倉庫の中に居たむつには聞こえていなかったようで、コートを羽織り鞄を持ったむつが出てきた。三つ編みをほどいて、ポニーテールにしくるくるっと巻いてお団子頭にしてある。それに、マスクにマフラーと寒さ対策はばっちりな様子だった。


3人がじっと見られていたむつは立ち止まり少し首を傾げたが、大して気にする様子もなく机の上に置いてある携帯と財布を鞄に入れている。

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