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エデン・エスケープ ―赤い目の僕と、血塗られた彼女の約束―  作者: KOSH
第1章:閉鎖駅の捕食者

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第2話:狂い咲く紅蓮の刃

前回、地下通路まで追ってきた殺人鬼。

しかし、彼が銃口を向けた先には、最悪の「番犬」がいました。

「へへッ、まずはその女から風穴を開けてやるよ!」

 おっさんが引き金を引く。

 薄暗い通路にマズルフラッシュが走り、乾いた銃声が鼓膜を叩いた。

 ――死んだ。

 俺の脳裏に最悪のイメージがよぎる。

 だが、カレンは一歩も動かなかった。

 彼女の背中から伸びた紅い結晶が、生き物のように瞬時に前へと回り込み、放たれた弾丸を空中で弾き飛ばしたのだ。

「……は?」

 おっさんの顔が凍りつく。

「ねぇ、リカルドくん。このゴミ、すごくうるさい」

 カレンは銃弾など意に介さず、うっとりとした瞳で俺だけを見つめている。

「せっかくの再会なのに。リカルドくんの声が聞こえないじゃない」

「な、なんだテメェは! 化け物がっ!」

 おっさんが半狂乱になり、二発、三発と乱射する。

 だが、その全てが紅い結晶の盾に阻まれ、無力に地面へと落ちていく。

「……化け物?」

 カレンの声色が、スッと冷えた。

 彼女がゆっくりと、おっさんの方へ首を巡らせる。

「私のダーリンの前で、そんな汚い言葉を使わないでくれるかなぁ?」

 カレンが指先を軽く振るった。

 刹那、防御に使っていた結晶が弾け飛び、無数の紅い刃となっておっさんを襲った。

「ぎゃああああああああっ!?」

 肉を裂き、骨を砕く鈍い音。

 おっさんの悲鳴は一瞬で途絶えた。

 彼は銃を握った腕ごと壁に縫い付けられ、物言わぬ肉塊となって崩れ落ちた。

 圧倒的な暴力。

 俺は震えが止まらなかった。乗客を皆殺しにした殺人鬼が、赤子の手をひねるように殺されたのだ。

「ふふ、これで静かになったね」

 カレンは何事もなかったかのように微笑み、血のついた手を振って汚れを払う。

『――ピンポーン。おやおや、手際がいいですねぇ』

 その時、通路のスピーカーから不気味なアナウンスが響いた。

『現在、フェーズ1開始から十五分経過。地下エリアに逃げ込んだネズミは……おや、君たち二人だけですか』

「……見てやがるのか」

 俺は天井の監視カメラを睨みつけた。

『退屈しのぎに、君たちにプレゼントを送りましょう。東側シャッターを開放。「お掃除屋」たちを投入します』

 ――ギギィ、と遠くで重い金属音が響く。

 なにか、巨大な機械が動き出したような音だ。

「リカルドくん、行こう?」

 カレンが血濡れの手を差し出してくる。

「あのアナウンスの声、嫌い。壊しに行こうよ」

 俺は、差し出されたその手を取るのを躊躇った。

 この手を取れば、俺はもうこちらの世界(日常)には戻れない。

 だが、背後からは「お掃除屋」とやらの駆動音が迫ってきている。

 俺は覚悟を決め、カレンの冷たい手を握り返した。

「……あぁ。頼む、カレン。俺を守ってくれ」

「うん! 任せて、リカルドくん。君の敵は、世界中ぜんぶ私が殺してあげる!」

 カレンが満面の笑みを浮かべる。

 俺たちは、血の匂いが充満する通路を背に、駅の奥深くへと走り出した。

圧倒的な強さを見せるカレン。

しかし、新たな追手「お掃除屋」が放たれました。

次回、機械の軍勢との戦闘です。

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