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エデン・エスケープ ―赤い目の僕と、血塗られた彼女の約束―  作者: KOSH
第3章:碧き自由への反逆(最終章)

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第20話:銀の弾丸となって

迫る巨大戦艦の絶壁。

弾幕をかいくぐり、甲板へ上がるための唯一の方法。

それは、全員の命を預けた「特攻」でした。

目の前に、鋼鉄の壁が迫る。

 敵旗艦の船体は、近くで見ると見上げるような断崖絶壁だった。

 上空の甲板からは、無数の機銃が火を吹き、海面を蜂の巣にしている。

「弾幕が厚すぎる! このままじゃ近づく前にスクラップだ!」

 シキが悲鳴を上げながらライフルを撃ちまくるが、多勢に無勢だ。

 俺の右目には、数秒後にボートが木っ端微塵になる未来が視えていた。

 だが、同時に「唯一の活路」も視えていた。

「ガンツ! 速度を落とすな! そのまま船体に突っ込め!」

「あぁ!? 正気かリカルド! 自殺志願者になりてぇのか!」

「違う! ボートを足場にするんだ! カレン、準備はいいか!?」

 俺が叫ぶと、カレンはニヤリと笑い、紅い翼を大きく広げた。

「いつでもいいよ! 私のリカルドくん!」

「……へっ、なるほどな! いちかばちか、やってやろうじゃねぇか!」

 ガンツが狂気的な笑みを浮かべ、スロットルを限界まで押し込んだ。

 エンジンが悲鳴を上げ、ボートが加速する。

 まるで銀色の弾丸となって、鋼鉄の巨体へ突き刺さるように。

「衝突まで3、2、1……今だッ!!」

 ドガァァァァァァンッ!!

 ボートが戦艦の喫水線付近に激突した。

 船首が潰れ、凄まじい衝撃が走る。

 ボートが爆発四散する、そのコンマ一秒前。

「つかまってぇぇぇッ!!」

 カレンが俺、シキ、ガンツの三人をまとめて抱え込んだ。

 そして、爆発の衝撃すら推進力に変え、垂直に伸びる鋼鉄の壁を蹴り上がった。

 ――浮遊感。

 俺たちは重力を振り切り、空へと舞い上がった。

 眼下でボートが爆発し、紅蓮の炎が咲く。

 その炎を背に受けながら、純白のワンピースを着た少女は、天使のように、あるいは死神のように飛翔した。

「とぉっ!」

 ダンッ!!

 カレンが軽やかに着地したのは、戦艦の広大な甲板の上だった。

 俺たちがドサドサと投げ出される。

「げほっ、ごほっ……! し、死ぬかと思った……」

 シキが涙目で咳き込む。ガンツも腰をさすりながら呻いている。

 だが、息つく暇はない。

 甲板にいた数十人の武装兵たちが、空から降ってきた俺たちを見て凍り付いていたが、すぐに我に返って銃口を向けてきた。

「き、貴様ら! 何者だ!」

「侵入者あり! 直ちに排除せよ!」

 俺はゆっくりと立ち上がり、乱れた髪をかき上げた。

 右目が、敵の動きを全てスローモーションのように捉えている。

「何者、か……」

 俺は隣で紅い刃を構える、美しいパートナーの肩に手を置いた。

「ただの旅行者だよ。……少し道に迷ってな。ここの責任者にクレームを言いに来た」

 カレンが妖艶に微笑む。

「道を開けてくれないと……海に沈めちゃうよ?」

 最終決戦のゴングが鳴った。

ボートを犠牲にした捨て身の特攻で、ついに敵艦への侵入ボーディングに成功しました。

ここからは逃げ場のない海上要塞での決戦です。

いよいよ物語も大詰め。

リカルドとカレンの運命を、最後まで見守ってください!

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