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純白幻想物語 吸血鬼の記憶の旅  作者: 水橋キレシ
第3章 明るい夜空の下に散りゆく
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その明るい夜空の下に 14

「たとえ、彼女が夢見た理想を裏切ったとしても……暗闇に隠れてしか生きられないお前に、軽々しく口出しされる筋合いはない!」

「では、伺いましょうか、騎士殿。姫が病に侵され、毎日窓辺に座り外の世界を眺めている間、あなたは一体どこにいたのですか?」


 徐々に距離を詰めながら、謎の男の周囲には幽かな青い霧が漂い始めた。


「彼女の目に映るのはお前、夢に見るのもお前、口にするのもお前……でも、彼女が助けを必要としていた時、お前は一体どこにいたんだ?」


 オースの四肢の先端から冷たい戦慄が走り、それが徐々に彼の神経を麻痺させていく。


 彼は両手で剣を握りしめ、その剣を目の前に構えながら迫る敵に備えたが、自分の足が無意識に後退していることに気づいていなかった。


 敵が近づくにつれ、その圧力よりも、言葉による攻撃がオースの心をさらに苦しめた。


 間違いなく、目の前の敵の言葉はオースの心に深く突き刺さる毒のようなものだった。


 エナが亡くなる直前の無念そうな表情を思い出すたびに、その「罪悪感」という名の毒はさらに深く広がっていくのだ。


 しかし、謎の男はオースにその心の葛藤に向き合う時間も、内心の言い訳の余地も与えなかった。


 手を軽く挙げると、その掌から浮かび上がった魔法陣から鋭い棘に覆われた氷球が生成された。


 次の瞬間、その氷球は粉々に砕け散り、無数の氷の針がまるで意思を持っているかのように空高く飛び上がり、無数の氷針が幽かな青色の幕を張った。


 それはまるで空を覆い尽くすかのようだった。


「死ね、優柔不断な役立たずめ。」


 謎の男はオースに対してその場で死刑を宣告し、その瞬間、空中に止まっていた無数の氷針は暴風雨のように一気に降り注いだ。


 たとえ吸血鬼の魔力によって強化された身体能力を持っていたとしても、オースの高速で幻影すら生み出す剣の動きだけでは、攻撃をすべて防ぎ切ることはできなかった。


 瞬く間に、氷針の雨は止んだ。


 しかし、謎の男はまるで何事もなかったかのように氷針に刺され、血を流すオースの横を通り過ぎ、血球の中から自分の報酬を手に入れようとしていた。


 オースは片膝を地面に着け、長剣を両手で支えながらなんとか立ち続けていた。


 体に刺さった氷針は彼の体内の魔力流を乱し、通常であればすぐに治癒する傷も血を流し続けるだけだった。


「まだ……俺たちの戦いは終わっていない……」


 そう言いながら、オースは体内に刺さった氷針の一本を力強く握り、痛みに耐えながらそれを抜き取った。


 体内の魔力の流れが部分的に回復した瞬間、彼の傷は瞬時に塞がり、たちまち正常に戻った。


 しかし、その痛みは強力な治癒力でも和らぐことはなく、オースは痛みをものともせず、次々と体に刺さった氷針を力任せに引き抜いていった。


 痛みの重なりで目眩を感じ始めても、彼はまったく気にしなかった。


「俺と向き合え! 俺が完全に倒れるまで、お前はその血球を壊せるわけがない!」


「吸血鬼体質か……珍しいものだな。吸血鬼族は数百年前に絶滅したはずだが。」


 謎の男はオースの狂気じみた行動にまったく驚かず、ただ、オースはその時初めて強烈な圧力を感じた——


 先ほどまでの敵意とは比べ物にならない強大な力を。


【本気……か!】


 謎の男がゆっくりと振り返ると、彼の前にあるマントが不自然に揺れ、わずかに持ち上がったかと思うと、すぐに垂れ下がった。


 瞬時に、オースの本能が前方に身を投げ出し、転がり始めた。


 地面に転がり込むと同時に、鋭利な刃が空気を切り裂く音が頭上をかすめ、もし反応がほんの一瞬でも遅れていたら、今頃その刃に体を真っ二つにされていただろう。


 転がった後、体勢を整えたオースは素早く後方を振り返る。


 すると、思わず心の中で驚愕した。


 さっきまで自分が立っていた背後の大木には、深くえぐられた切り傷がくっきりと残っていたのだ。


 エナと一緒にここに来たときには確かにそんな痕跡はなかった。


 それはつまり、さっきの神秘的な人物が行った異常な動き、風を巻き起こすマントの揺れから発せられた強力な魔法の刃が、大木を切り裂いたということだ。


「反応が速いな。だが次の攻撃も避けられるかな?」


 一瞬のうちに、声が消えるよりも早く、謎の男の姿はオースの視界から消えていた。


 しかし、敏感な感覚がオースにかろうじて謎の男の動きを捉えさせていた。


 彼の放つ独特な魔力の流れが、周囲の空気の温度を急激に下げていたのだ。


 だが、それでもオースは肉眼でその動きを捕らえることができず、長剣を再び構え、四方の温度が一瞬にして下がる瞬間に備えた。


 背後に冷気を感じた瞬間、彼は迷わず剣を振り返した。


 しかし、その横薙ぎの一撃は、何か非常に硬いものに当たった。


 カンッ!


 鋭い金属の衝突音が響き、オースと謎の男は互いに武器の衝突によって生じた強烈な衝撃力でかなり遠くへと弾き飛ばされた。


【大事なおはなし!】



本作品を読み進めていく上で気に入ってくれたら、


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この2つを行ってくれると、作品の大きな力になります!


初めての小説創作なんですけど、何卒よろしくお願いいたします!

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