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純白幻想物語 吸血鬼の記憶の旅  作者: 水橋キレシ
第3章 明るい夜空の下に散りゆく
38/92

その明るい夜空の下に ②

【大事なおはなし!】



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初めての小説創作なんですけど、何卒よろしくお願いいたします!

「ただいま戻りました、オースさん。」


エナは扉を開け、優雅にオースの向かい側の椅子に腰を下ろした。


オースもいつもより軽い服装に着替えていた。


実際、これはカス遊園地に行く際の服装に何枚か新しい衣類を加えただけだったが、自己管理が得意でないオースにとっては、それでも一苦労だった。


軍服で公共の場所に行くのは流石に不自然だと感じたからだ。


メイド姿のアンリリズとリンがそばに立ち、二人の前のティーカップに温かいお茶を注ぎつつ、指示を待っていた。


「エナさん、アンメンに着いたら、事前に予約している宿の担当者が荷物を運んでくれる手筈になっています。ですから、荷物は彼らとアンリリズたちに任せておけば大丈夫です。」

「でも、私たちの荷物って結構多いんじゃない?彼らに無理をさせるんじゃ……」

「ご心配なく、エナ様。お二人のデートをお手伝いできるのは、私とアンリリズの光栄ですから。」


エナが言い終わらないうちに、リンがその言葉で彼女の不安を解消した。


リンのエナを見る目は、まるで彼女の願いを叶えるための守護者のように真摯で力強い。


それを見て、アンリリズは少しばかり照れくさそうに頷いた。


リンが自分よりもずっと有能なメイドであり、自分はただの「メイド」という仮面をかぶった眷属に過ぎないという事実が、アンリリズには少し複雑だったのだ。


「私たち、素敵なデートができそうですね、オースさん。」

「……」


オースは無言で頷いた。彼は、アンダール公爵がエナと一緒にアンメインへ行くことをあっさりと許可したことに驚いていた。


さらに、公爵がオースを見つめる時のその目には、彼には理解し難いほどの安堵と喜びが含まれていた。


まるで、オースが何か重要な願いを叶えるための手助けをするかのような眼差しだった。


しかし、目の前の幸せそうなエナの姿を見ると、公爵の愛娘への深い愛情と期待が痛いほど伝わってきた。


自分を育ててくれた恩師に対して、そして自分自身の中にある答えに対して、オースには公爵の頼みを拒む理由はなかった。


「昔、母は父と結婚した後、父と一緒にアンメンに行ったの。あの時ちょうどヌノンの花が満開で、空いっぱいに舞う花びらの下、父は母に一生涯、彼女を守り抜くと誓ったんですって……」


エナは少し寂しげに窓の外を見つめ、呟いた。


「私も、そんな誓いをもらえたら、どんなに嬉しいだろうな……たとえ一時的なものでもいいから……」

「エナ様、そのお気持ちは、きっとあなたが好きな人に伝わるはずです。」


そう言った瞬間、オースはすぐに後悔した。


彼は、自分がそんなことを言うべきではなかったと、なんとなく感じ取っていた。


エナは驚いた表情でオースを見つめ、その後、まるで何かを悟ったかのように視線を落とし、そこには彼が理解できない複雑な思いが込められていた。


「そうね。もしかしたら、何の返事ももらえない方がいいのかもしれないわ……」


オースはそれ以上、誤解を生まないように言葉を継ぐことはしなかった。


彼には、エナの顔には笑顔があったものの、その中に本当の幸福がないことが見て取れたのだ。


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