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じいじのおもちゃばこ  作者: 枯枝 葉
1/7

1 ぼくとじいじ

 ぼくの名まえは、なるみそうた。小学校一年生だ。ぼくは、学校のかえりに、よくじいじのいえによる。ぼくのじいじは、八十さいだ。ぼくは、じいじのことが大すきだ。

 じいじのおうちへいくと、じいじはいつもぼくをだっこして、ひげをぼくのほっぺにじょりじょりしてくる。ぼくが、

「くすぐったいよう」

というと、はっはっはっとわらって、

「まいったか? 」

ときくから、

「うん。まいったよ」

というと、

「よし。じゃあ、ゆるしてやろう」

と、いばっていう。

 そのようすをみているおかあさんは、いつもじいじとあそんでくれてありがとうね、というけれど、ぼくにはよくいみがわからない。


 じょりじょりがおわると、ぼくはじいじにおねだりをする。

「じいじのおもちゃばこを、見せて……」

 するとじいじは、とってもにこにこしながら、じいじがすわっているうしろのふすまをあける。そこからじいじは、ふるい木のはこをとり出すのだ。このはこは、じいじが子どものころに、じいじのおとうさんがつくってくれたものらしい。

 そのじいじのおもちゃばこの中には、じいじの大せつなおもい出が、い――っぱい、つまっているらしい。でも、ぼくにはおもい出のいみが、まだよくわからない。そういうと、じいじはいつもぼくにいう。

 だいじょぶだよ。そうちゃんにも、かならず、ものすごくたくさんのおもい出ができるから、しんぱいしなくていいからね……、と。


 おもい出って、なんなんだろう……


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