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突然のメッセージ
## 第二話 突然のメッセージ
夏休み初日。
部屋のエアコンは壊れていて、窓を開けても入ってくるのは熱い風だけだった。
スマホをいじりながらベッドに寝転がっていると、不意に通知音が鳴る。
『ねえ、暇?』
表示された名前を見て、思わず体を起こした。
――佐藤陽菜。
なんで?
一瞬、間違いかと思った。
『まあ暇だけど』
そう返して数秒後、また通知が来る。
『駅前付き合って』
短い文。
なのに、心臓が変にうるさかった。
『なんで俺?』
『他みんな予定あるんだもん』
それだけ送られてきて、最後に猫のスタンプ。
俺はしばらく画面を見つめたあと、小さくため息をついた。
――断れるわけないだろ。
外へ出ると、夏の日差しが痛いくらい眩しかった。
駅前に着くと、噴水の近くで彼女がスマホを見ながら立っていた。
白いTシャツに、薄い青のスカート。
学校で見る制服姿とは少し違って見えて、一瞬言葉が出なかった。
「あ、来た」
彼女は俺を見ると、軽く手を振る。
「遅い」
「いや、5分前だけど」
「女子を待たせるとか最低ー」
そう言いながら笑う彼女に、俺は苦笑いするしかなかった。
その時はまだ知らなかった。
この夏が、ずっと忘れられない夏になるなんて。




