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ぎゃわれマン エピソード0×EX  作者: ぎゃわれ
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サターン帝国VSサターン帝国・闇

第8章 サターン帝国VSサターン帝国・闇

 サターン帝国・闇のボスであるデビルズキラーは魔王皇帝閣下の元から去ったあと。

 一号とアリ大佐含め、怪人を製造するマシンを作り出した。

 魔王皇帝閣下同様、くせのある怪人ばかりだった。

 餅とラッパーを組み合わせたモチラッパー。

 ゴキブリとリンゴでゴキブリンゴ、カメレオンとメロンでカメレメロン。

 ゴムとナルシストでゴムナル。武士とおしゃべりでブシシャベリ。

 本と鳥とヒゲでホントリヒゲ。羊と睡魔でメースイマ。

 そして永遠の影を復活させる特殊部隊。

 クモとガトリングを組み合わせたクモガトリング。

 サソリと電撃を合わせた、サソリボルト。

 カメレメロンの兄であるカメレメスクメロン。

 チーターとダッシュ機能を組み合わせたチーターダッシュ。

 白い石と硬さでマシロ。

 コブラと氷能力でコブラアイス。

 6体の怪人はデビルズキラーの命令で小鳥遊家から奪った書物をもとに永遠の影の復活させるため。

 動き出していた。


 ブナパルトマンは魔王皇帝閣下の情報を頼りにサターン帝国・闇の拠点を探していた。

「というかなんで情報がわかったんだ?」

 いくらなんでも唐突すぎる。

 とりあえずメールであった場所にたどり着いたが。

「なにもないじゃないか」

 目の前にはなにもない殺風景な場所だった。

「はじめまして、佐藤さん」

 ブナパルトマンは振り返ると、そこには一人の青年がいた。

「もしかして」

「はい、サターン帝国の魔王皇帝閣下こと鈴木大地です」

 

 二人は移動し、近くの公園で話はじめた。

「あなたのような方がいてくれてうれしいです、本当ありがとうございます」

「本当に魔王皇帝閣下なんですか?」

 ブナパルトマンが見る限り魔王という風格はなく、先ほど出会ったぎゃわれと同い年くらいの若者だった。

「そもそも僕が怪人なんか作ったせいで、いろいろな人に迷惑を」

「それは、迷惑どころじゃないだろ」

「そうですよね」

 魔王は落ち込んで下を向いてしまった。

「やったことは、悪いことだけど、それに向き合おうとしている。とりあえずあいつらを倒す。今はそれしかないでしょ」

「そうですね」

 落ち込む魔王にブナパルトマンは励ますように肩をたたいた。

「拠点の場所はどうやって?」

「仲間にガジンっていうのがいるんですけど、ストーカーが得意で、小鳥遊家の事件の後、彼らの痕跡がないか調べたんです」

 どうやらガジンという怪人はそのあと、ビワハヤシという怪人が残した足跡をたどったらしい。

「鼻が利くんだな」

「いや鼻はまた別のやつなんですけど、とりあえずあそこで痕跡が消えました」

 指をさした場所はどこからどうみても空き地だ。

「見るからに何もないけど」

「下です」

「下!?」

 二人は空き地まで移動し、周囲を見渡すと地下につながる通路を見つけた。

「入ってみる?そういえば仲間は?」

「見つかるといけないから姿隠しながらこちらに向かわせている」

「そうなんだ、そうだ、これ」

 ブナパルトマンはあるものを手渡した。

「これは?」

「腕時計型変身アイテム、これを怪人たちにあげてくれ、人間体にもなれるだろ」

「本当ですか、ありがたいです」

「うん、よっし、いってみるか」

「はい」


 ブナパルトマンと魔王は地下の通路に侵入し、階段で一番下まで降り、中を探索した。

「意外とでかいな」

「でも怪人の根城というより」

「普通の地下だな」

 誰かがいるという痕跡もないくらい真空で真っ暗だった。

「そもそも、あそこで痕跡消えてるなら、ここでもないんじゃ」

「いやでも、あとは地下としか」

「地下でも痕跡残るんじゃ」

 二人はいったん止まっていると、奥から足音が聞こえた。

「いってみます?」

「そうだな、行ってみよう」

 二人はゆっくり進むとそこにはある機械が張り巡っている部屋があった

「これは、なんだ?」

「これはもしかして、転送装置?」

「転送装置??」

「はい、以前僕が開発した一号というアンドロイドがいるんですが、僕が作った中でも最高傑作で、彼女には転送機能が搭載されていて、その仕組みに似てるんです、規模はこちらがでかいですが」

「なるほど、ここから転送して、上まであげていたのか」

 ディスプレイに映っていたのは転送軸なのだろう緯度と経度が記されていた。

 おそらく小鳥遊家の転送軸も映っていた。

「ここが根城で間違いなさそうだな」

「ですね」

 ブナパルトマンはキーボードを適当にいじくった。

「適当に入力しても転送されるのかな」

「おそらくは」

 転送装置をしばらくみていると、こちらに近づいてくる何者かの足音がした。

「誰か来る、とりあえず俺は先に進んでみる、魔王お前は仲間を連れてこい」

「わかりました」

 別の部屋につながるドアから隠れるようにその場から離れた。


「ん?だれかいたのかな」

 戻ってきたのは先ほど話に合ったアンドロイドの一号だった。

一号は、元々サターン帝国で作られたが、デビルズキラーに無理やり連れてこられて、この転送部屋から離れられないでいた。

人の気配を感じてはいたが、無視をした。

そしてあることに気がついた。

「新しい転送軸?とりあえず登録しよ」

 一号は適当に入力されていた転送軸を登録した。

 一号は小鳥遊家襲撃の際はここにいたのた。そしてこれからも、そうなのかと不安な顔をした。

「やっぱり…」

一号は、新しい転送軸を打ち込んだ、ブナパルトマンの周囲で強い力を感じるところ、異様な転送軸を感じ、一号はその場所を登録した、そして自らにも。

その転送軸が数年後それがぎゃわれの部屋につながる転送軸になるとはだれも思わなかった。

一号は藁にもすがる思い、登録したあと、データを確認した。

「さっき、NOちゃん達、転送したけど、反応無し?おかしい…、直前までりんごちゃんの反応?よく分からない。変な反応もあった。一号、ううん、ひなちゃんはこれをどう処理しようかな。いいやしなくて」

先程ぎゃわれ達が倒したNO軍団はひなによる転送が原因でりんごお面が呼んだわけではなかったようだった。

「今日、何が変わる気がする」

その兆しを感じたひなは、部屋にある数少ないおもちゃで遊びはじめた。



部屋から出たふたりは、地下の最奥部に繋がる道と、出口側の道に別れることにした。

「魔王!これを持っとけ」

「これは?」

ブナパルトマンが差し出したのは、ブナパルト鉱石だった。

「ブナパルト鉱石だ、俺も変身する時に使うもので、物凄い力を秘めているものだ。お守り代わりに持っといてくれ」

そういうとブナパルトマンは魔王皇帝閣下のブナパルト鉱石を渡した。

洞窟で持って帰るだけの鉱石を持っているようである。

「それじゃ俺はまだ先に行ってみる」

「わかりました、気をつけて」

2人は無事を祈るように、握手を交し、別の道に進んだ。


別れたあと魔王は携帯と取り出した、

『イカ息子?場所はわかった。直ぐにこっちまで来てくれ!』

『魔王皇帝閣下、俺達見つかりそうで怖いよ』

『ストーカーするより怖い』

『シュシュ!!』

『そんな怖いか?』

『お前は空気感薄いから、空気感にも邪魔扱いで透明みたいになるからいいな!!』

『誰が邪魔だ!!俺は邪魔じゃねーし!!』

『喧嘩はいいから、早くきてよね』

『了解』


サターン帝国の怪人の4人は人目を気にしながら、サターン帝国・闇の拠点まで進んでいた。

見た目が見た目だけに、誰かに見つかるのが怖いようだ。空気感薄いクワガタ幹部以外。

 

 そのころブナパルトマンは地下の最奥部を目指していた。

「何もないのが少し不気味だな」

 見渡す限り普通の地下通路だった。敵の根城とは思えない。

「ただ利用しているだけなのか?」

 もともとあった地下を利用している、そうとしか思えない。

 敵に地下を改造できる能力があるかもまったく知らない状態だった。

 ブナパルトマンは先に進むとある部屋にたどり着いた。

「ここは物置か?」

 いろいろなものが置いてあった。

 研究材料なのか、怪人を作成するときのものなのかわからないけど、いろいろものがごちゃっとした状態で置いてあった。

「少しは整理しろよ」

 ブナパルトマンは誰もいないこと確認し、中に入ってみた。

 足の踏み場もないくらいのスペースだった。

 するとある巻物を発見した。

「なんだこりゃ、変な巻物だな」

 それは小鳥遊家から奪った永遠の影の情報についての書物だった。

「永遠の影、かつて小鳥遊家が封印した存在か、ということは小鳥遊家襲撃はこれが目的だったのか。それの復活は、封印の生贄とある条件を満たしたときか、あいまいすぎてよくわからないな」

 だが、おそらくはこの近くのどこかで眠っている永遠の影を復活させようとしているのはわかった。

 ブナパルトマンはその書物を読んでいると誰かがこちらに近づいてきているのがわかった。

 その近くで隠れられるところを見つけ、その場にしゃがみ込むように隠れた。

 やってきたのは石みたいな真っ白な奴だった。

「ビワハヤシがいうには、この場所に置いてあるとのこと、うむうむ、どこへやら」

 白い石は目の前に広げてある書物を目にする。

「ああ、これか。」

 白い石は永遠の影が書いてある書物を取りだし、その場から離れた。

「編成部隊で永遠の影復活、疲れそう」

 白い石がそういうと、スタスタ歩きながら通路を歩きだした。

 そのあとを追うようにブナパルトマンも後を追った。

白い石の怪人は奥の方までスタスタ歩く。

周りが照明が少なく、真っ暗だったためか後ろから距離を離れてついて行っても気づかれなかった。

「一体どこまで行く気なんだ?」

ブナパルトマンはその白い石の怪人について行くと、大きな広間まで行き着いた。

「もってきた」

そこにいたのは、数人の怪人達だった。

永遠の影復活部隊として。

EX部隊

蜘蛛の糸を操るクモガトリング

飛行能力と超音波を放つコウモリDJ

氷の力を使うコブラアイス

「痺れるぜ」が口癖、毒と雷を扱うサソリボルト

透明化と超音波を使うカメレマスクメロン

速い!チーターダッシュ

そして書物をもってきた、白い石の怪人マシロ

7体の怪人が編成部隊として招集されていた。


「おそいでメロロン!いくぞ!」イライラしているカメレマスクメロン

「すまない、暗くてよくわからなくて」謝るマシロ

「痺れるぜ!早速地上に転送してもらおうか」決めポーズをとるサソリボルト

「シュッ!」走るチーターダッシュ

「いっよ!地上!」上を指すコウモリDJ

「腕が鳴るぜ」ガトリングを触るクモガトリング

「揃ったか、さて永遠の影を復活しにいくぞ」

全員の指揮をコブラアイスがとった。

コブラアイスが合図すると、どこからともなく転送装置の一部が到着した。

転写により転送するようだ。

ブナパルトマンは、彼らに気づかれないように近づいた。

「どうする、ここで邪魔するか、それとも」

ブナパルトマンは悩んでいるうちに、いつのまにか地上にいた。

「あ、あれ?地上?」

どうやら一緒に転送されてしまったようだ。

急いで隠れたブナパルトマンはスマホで現在位置を確認した。

「そんなに遠くまでいってなさそうだな」

サターン帝国・闇の基地からは遠くない地点にいた。

7体の怪人は人目のないところで座り込み、作戦を練っていた。


「さて、この4点を目指す前に、この中心点を確認しようか」

「いいねー!下見か!痺れるぜ!」

どうやら永遠の影が眠る場所にいくようだった。

「とりあえず、魔王には別行動してるから、連絡しとこう」

ブナパルトマンは魔王皇帝閣下に別の怪人を追っていることを通達した。


7体の怪人は永遠の影か眠る場所まで移動すると、ブナパルトマンもその後をついて行った。

「そうだ、ぎゃわれ、あいつにも連絡するか?」

先程会ったばかりの青年に助けを願うか、とりあえず。

ピンチの時に来て欲しいことだけ伝えた。

本来はまだ早いのだが。

「これは、賭けだな」

ブナパルトマンは、後を追う。


その頃、サターン帝国・闇の基地前では、サターン帝国と魔王皇帝閣下が合流していた。

「遅いですよ、あなた達!」

「仕方ねぇだろ、俺たち人に見られる訳にはいかないだろう」

「俺はなんか大丈夫みたいだけどさ」

「ほとんど空気だもん」

「うむ」

「俺の扱いって一体」

落ち込むクワガタ幹部の前に皆、無視をした。

「それで、助け舟は今どこだ?」

「先に向かってもらってます、っとメールです」

ブナパルトマンからは、別の怪人を追っているようだ。

「どうやら我々だけでいくようですね、あはは」

「大丈夫かー?」心配するガジン。

「とりあえず行こうぜ、奴らを倒せるのは俺たちだけなんだから」

意気込む魔王皇帝閣下とサターン帝国の怪人は、サターン帝国・闇の基地内をはいっていった。

魔王皇帝閣下は先程もらったブナパルト鉱石を握りしめた。

「よしっ!」気合をこめ、進む。


地下の最奥部へと進む、先程のひなの部屋を素通りし、ブナパルトマンか入った物置も素通りし、5人は奥へと足を運んだ。

「こんなところに奴らを住んでるのか?」

「恐らく奥にいると思うんですけど、どこまで続くんだろう」

「疲れた〜」座り込むガジンさんをみて、一同は見合わせた。

「休憩するか」イカ息子がそう言うと、近くの休憩出来そうなスペースで座り込んだ。

「それで、作戦はあるのか?」

「え?作戦?」汗を流す魔王に対し4人は不安な顔をした。

「え?」4人は魔王の顔を見ると驚いた様子だった。

どうやら魔王は作戦なしで向かうようだった。

ライオンのおりに無防備で入るようなものだ。

戦力はイカとクワガタと蛾と犬の怪人と、怪人再生能力をもつ魔王。

いくら自ら作り出した怪人といえど、相手は小鳥遊家の家族を皆殺しにしたやつら。

作戦なしで挑むのは無茶があった。

「とりあえず正面突破かな?」

「それは無謀だろ」

「ですよねー」

魔王の提案を他所に奥から物音が聞こえた。

「なにか来る!」

一同険しい表情をする中、ものすごい爆発音がした。

「な、なんだ!!?」

「奥からか!!」

急ぎ足で向かうと、奥は辺り一面粉々になった場所にでた。

「なにがあったんだこれ」

「しっ!何かいる」

気配を隠す4人と隠す気のないクワガタ幹部。

目をこらすといたのは…。

「あれは」

「デビルズキラー!!」

大声を出すクワガタ幹部だったが気づかれてないようだった。

だが、魔王の足音でこちらに気づいたようだった。

「おっ、これはこれは久しぶりだな、魔王皇帝閣下」

「そ、そうですね、デビルズキラー、元気そうで」

「お陰様でな、俺はコネクトは外してあんたからの管轄は離れたが、感謝はしてる、俺を作り出してくれて」

「コネクトって?」と首を傾げるガジン。

「魔王皇帝閣下と怪人再生能力のリンクするときの能力の名前だ」

「そうなのか」

「それで魔王皇帝閣下と愉快な仲間たちで何しにきたんだ?」

「お前らを倒しに来たんですよ、これ以上誰の被害も出さないために!」

「ほう、そうか、そちらがそう来るならば」

デビルズキラーは指を鳴らすと奥から数体の怪人が現れた。

餅とラッパーを組み合わせた怪人モチラッパー

椎茸のような金色の怪人ゴールド

ゴキブリとリンゴを組み合わせた最低の怪人ゴキブリンゴ

カメレオンとメロンの超音波を組み合わせた怪人のカメレメロン

ゴム爆弾とナルシストを組み合わせた怪人ゴムナル

おしゃべりと武士道を組み合わせた怪人ブシシャベリ

本と鳥と髭を組み合わせた怪人ホントリヒゲ

羊と睡魔を組み合わせた怪人メースイマ

そして蟻の超パワーのアリ大佐だった。

「まさかこんなに怪人を作っていたとは」困惑する魔王。

「しかも囲まれてるじゃん」

「なんか俺だけ無視されてる気がする」

クワガタ幹部だけ誰も見てなかった。

「これは気合いる」ミスターBはキョロキョロしながら辺りを確認した。

魔王は辺りを見渡して、デビルズキラーの方を見た。

「どうした魔王皇帝閣下、怖気付いたか?」

「そうかもしれません」

「お、おい魔王皇帝閣下!ここまで来て何言ってんだ、俺たちはこれくらい余裕だ!」

「そ、そうだじょ!」

やいやい言うガヤのイカ息子とガジンの前にそっと手を出し、静まらせた魔王は、デビルズキラーに向かい、目を見て呟いた。

「デビルズキラー、お前は俺の最高傑作だ」

「褒め言葉ありがとう」

「一号は、小遣い叩いて素材集めて、アンドロイドの知識を得て、転送装置も組み込みました。イカ息子、クワガタ幹部、ガジン、ミスターBは家にあった素材で作りました。デビルズキラー、あなたに関しては偶然の産物でしたよ、悪魔の力が込められた鉱石からあなたが産まれたんですから」

「偶然は必然でもあるがな、産んでくれてありがとうと言いたいが、あんたも我が計画の邪魔だ」

「計画?」

「世界征服だ」

「志は同じなのに、やはりデビルズキラーは考え方が違うみたいですね、こんな兵器のような怪人を産んで、素材はどうやって集めたんですか!!」

「・・・」4人はいきなり叫んだ魔王に対して、唖然とした。

「いや聞くのそれかよ」

「こいつらか?えーっとな」「いや答えるんかい!」と離そうとするデビルズキラーに対して突っ込むイカ息子。

「こいつらは一号の力を使わせてもらった、魔王、あいつの使い所間違ったんじゃないか?」

「そんな、あんな優しい一号をこんな事に使うなんて…」

魔王皇帝閣下は、一号との日々を思い出していた。

はじめて完成した日。

「あなた誰?」「僕は鈴木だ、魔王皇帝閣下かな?」

散歩をした日。

「ここどこなの?」「橋の下だよー」

魔王が寝込んだ時。

「お熱下がりませんね」「ありがとうね」

はじめてのお使いをした日。

「これかな?」 電柱に隠れる魔王「がんばれ」

イカ息子達が産まれた日。

「今日から新しいなか仲間のイカ息子、クワガタ幹部、ガジン、ミスターBだ」

「変なの」

「誰が変なのだ!!」


魔王は回想しながら涙を流していた。

「よくもあんなに優しい一号を…許せない、許せないぞ!デビルズキラー!ここであなたを倒します」

「怒り方がよくわからんが、やろうというなら準備はいいぞ、軽く肩慣らしさせて貰おうか」

大きな地下の広間に降りてきた、デビルズキラー率いる怪人軍団と向かい合うように並ぶイカ息子達。

「さぁ始めようぜ」

「魔王皇帝閣下、下がってて」「ありがとう」


「手加減無用だ!こいつら全員殺せ!」

「俺たちは、そんなに弱くないんだよ!!」

イカ息子は、走り出し、頭の触手を地面に垂らし、伸ばし始めた。

「触手でしょ??」と困惑するビワの怪人であるビワハヤシの周りに触手が絡みつく

「痛いメロン!」

「くらえ」

イカ息子は光ると触手に雷のような電撃は走りだす。

「イカ息子!触手攻撃!!」

「「ぐのおおおおお!!!」」

2体の怪人に、ダメージを与えた。


「中々やるけど、やれアリ大佐」

アリ大佐は瞬く間にガジンに詰め寄り、思い切り投げ飛ばした。

「うわうわア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」

ガジンは投げ飛ばされたあと壁に激突した、そして、アリ大佐は刀を抜き、ガジンの腹に突き刺した。

「痛い痛い痛いよー」

「こ、コネクト!」魔王はガジンに手を伸ばし、ガジンは瞬く間に爆発し消滅した。

「ガジン!!」と叫ぶクワガタ幹部だったが誰も見なかった。

「これが俺たちの実力だ」

「コネクト!」と魔王はいうとガジンを再生させた。

「ごめん魔王油断した。」

「厄介な能力だ、怪人再生能力は、やはり魔王皇帝閣下、貴様を直接やるしかないようだな」


デビルズキラーは構えだし、とてつもないパワーをあげた。

デビルズキラーの怪人は離れ、デビルズキラーに近づかないようにした。

「キラーズデストロイヤ」と4体の怪人に向かって放った。

「コネクト!!」

「ガジン花粉バリヤー!!」

ガジンの前に花粉のバリヤが現れ、デビルズキラーの光線を受け止めたが。魔王皇帝閣下を守るような4体のサターン帝国の怪人は爆発し、消滅した。

「コネクト!」

4体は魔王皇帝閣下の前に復活した。

「強すぎだろ」

「これじゃ、持たない」

「コネクトも何回も使うと、やはり疲労するよ」

魔王皇帝閣下は膝をつき、息を整えていた。

「とりあえず、ガジンは魔王皇帝閣下を守れ、あとは俺たちがやる!」

「わかったじょ!」


 イカ息子とクワガタ幹部とミスターBは怪人を向かい走り出す。

 イカ息子は自身の剣をブシシャベリとホントリヒゲに向かい攻撃し、ブシシャベリも攻撃した。

「イカ息子衝撃波スラッシュ!!」

「滅竜話武空5つ葉百人力舞月気斬!」

ホントリヒゲは風を起こし、攻撃を遮断した。

お互いの攻撃は相打ちに終わった。

「なかなかやるな」

 体制を整えたイカ息子は2体の怪人に再び刃を向けた。


クワガタ幹部は斧の武器を取り出した。

「セイントアックス!くらええ!!」

クワガタ幹部は周りから気づかれてないようなのか、ゴールド、ゴキブリンゴ、カメレメロンに次々と切りかかる

「クワガタ玉!」

ビームボールで攻撃し、あっさりと三体をダウンさせた。

 だが、

「なに!!」

クワガタ幹部は動けなくなっていた。

「気配がなくて油断したyo!」

クワガタ幹部の周りには餅が張り付いていた。

「油断か、これでいいか?ゴールドビーム!」 ゴールドはクワガタ幹部に向かって金色のビームを放つ。

「消えるメロン!」カメレメロンは姿を消し。

「カサカサカサ」とゴキブリンゴは高速で移動する。

「ピンチだな」クワガタ幹部はボロボロとなってしまった。


ミスターBはゴムナル、メースイマに目からビームを放っていた。

「目からビーム!目からビーム」

「哀れな怪人よ、眠りなさい!子守唄3章!ね〜むれ〜ね〜むれ〜」

睡魔の空間がミスターBを襲い、高速で動いていたミスターBの動きを鈍らせる。

「うっ、眠気が」

ゴムナルは様子を見ながら動き出す。

「そんなものより、爆発さ!」

ゴムナルはゴム爆弾と取り出し、ミスターBの周りに向かって投げ込んだ。

「オーマイ!爆発ドーン」というとミスターBの周りは爆発し、ミスターBは天高く上に登っていった。


「アリ大佐、魔王をやれ」

「了解」

 アリのような怪人は魔王まで走り出す。

「やばいじょ!」

「そこをどいてもらおうか」

「ガジン花粉ビーム!」

 ガジンはアリ大佐に向かって大量の花粉のビームを浴びせた。

「こんなへなちょこな技、俺には効かない」

「なんじゃど!」

「いいよ、ガジン。俺も魔王皇帝閣下といわれてる存在ですよ。デビルズキラー!君の怪人の開発レベルは凄まじい。でも使い方を間違えてる。一号を連れて、君たちを倒して、帰ったらハッピーだ」

 デビルズキラーに向かっていった言葉はデビルズキラーを笑いに変えていた。

「帰ったらハッピー?面白いな。ああそれと一号は連れていけないぞ、ここに残るようプログラミングされているからな」

「なに!?」

「そんな」

「うそだじょ」

「まじか」

「ええ」

 困惑する5人は油断し、怪人の一斉攻撃をくらい、広間の奥まで吹っ飛ばされてしまった。

「ここに残るようプログラムだと、それじゃ一号はこのままなのか」

「そうだ、永遠にな」

「許せない」

 魔王は一号の奪還も視野にいれていたが、これでは計画はおじゃんに終わる、魔王はそう考えていた。

 いずれ誰かが一号は救出してくれる望みもない、プログラミングなんてできるやつ知らないからだ。

 後の話だが、一号、いやひなちゃん奪還計画は動き出し、ポルさんがプログラムを書き換えるのだが、現在はまだ誰も知る由もない話だった。

「イカ息子、クワガタ幹部、ガジン、ミスターB。一号は戻らないかもしれないけど、俺には君たちがいる。イカ息子は冷蔵庫の冷凍イカを使って生まれて、クワガタ幹部、君はペットショップで1人だけ売れ残ってて9割引で購入したけど、買った直後に存在を忘れてて材料探してたらたまたま部屋にいたけど1時間くらいその存在に気づかず指を挟まれてやっと気づいたのを使って生まれて、ガジンはなんか虫を追っていて、その時に家に迷い込んで生まれて、ミスターBは当時隣の家に迷惑をかけていた野良犬から使って生まれた。そんな君たちを信頼している。」

「今ここでいうセリフかよ」

「いらない情報だ」

「でも気持ちリセットだああ」

「俺は邪魔じゃねえぞ」

「いや、言ってないから」

「あ、そう?」

「だから、俺は、俺は、一緒に戦いたい!一号のためにも」

 魔王皇帝閣下はめちゃくちゃなことを言いながら、サターン帝国の4人の怪人の真ん中に入り、一緒に並び立った。

 魔王はブナパルトマンからもらっていたブナパルト鉱石を握りしめた。

「力を貸してください」

 その時、ブナパルト鉱石は強く光り輝いた。

「魔王それって」

「うん、戦えるのかもしれない」

「じゃあ、いくじょおおお」

「うおおおおおおおおおお」

 4体の怪人と魔王はデビルズキラーと怪人軍団に向かって走り出した。


「無駄な足掻きを、そんなに死にたいなら、苦しまずに殺してやるよ」

デビルズキラーは魔王皇帝閣下に向けて、手を構えると、周りにいた怪人はまたその場から離れた。

その様子を見て、5人とも一度歩みを止めた。

「魔王!またあいつでかいのぶっぱなすぞ!どうする!!」

「どうするといっても、」

そうしているとデビルズキラーは準備出来たように大きなエネルギー源を出現させた。

「キラーズデストロイヤ」

その大きなエネルギー源は魔王皇帝閣下たちに解き放たれたれた。

「イカ息子衝撃波スラッシャアアア」

「セイントアックス2号!セイントスプラッシュ!」

「ガジン花粉ビーム!」

「目からビーム!!」

4体のサターン帝国の怪人は魔王を守るように技をエネルギー源に向けて解き放つが、エネルギー源の前にはその技は吸収されてしまった。

「せめて魔王だけでも」

 イカ息子は魔王皇帝閣下を攻撃の当たらないところまでぶん投げた。

「イカ息子!」

「あとは任せる魔王」とイカ息子は魔王に向かってはにかみ。

「僕たちの分まで」とガジンはさみしそうにつぶやき。

「がんばって」とミスターBは小さく呟いた。

 イカ息子らはデビルズキラーの攻撃を食らい再び消滅してしまった。

「みんな...」

 魔王はまた手を伸ばし、コネクトで怪人再生能力を使おうとしたが。

「もう終わりだ魔王皇帝閣下」

 腕をつかんだのはデビルズキラーだった。

「デビルズキラー...」

 気が付くと魔王の周りにはデビルズキラー配下の怪人に囲まれていた。

「あきらめろ」

 魔王に向かって攻撃態勢を整えていた。

 そんな時だった。魔王が持っていたブナパルト鉱石が強く光り輝いた。

「な、なんだ?」

「これは」

 さらにブナパルト鉱石は光はじめ、暗い地下を昼間のような明るさを見せた。

 まるで太陽のような明るさに全員目を伏せた。

 ブナパルト鉱石は魔王の心に応えるように、魔王の周りを包み込んだ。

「YOYO野郎!!」とモチラッパーは魔王に向かってラッパーらしからぬ拳で殴りだした。

 だが、その光に触ったとたん、モチラッパーの体は石化が始まり。たちまち石板に封印されてしまった。

「この力って、もしかして」

 ブナパルト鉱石は光を放ちながらサターン帝国・闇の怪人軍団にレーザー光線を放ち、ゴールド、ゴキブリンゴ、カメレメロン、ゴムナル、ブシシャベリ、ホントリヒゲ、メースイマ、ビワハヤシを石板化していった。

「魔王、貴様よくも」

 アリ大佐は剣を魔王に向かって振りかざす。魔王は攻撃をよけ続ける。

 デビルズキラーは光を多く浴びすぎており、目がまだ開けられていなかった。

「アリ大佐!状況がよくわからないが、まだいけるなら魔王を殺せ!その石もろとも砕けちれ」

「了解!」

 アリ大佐は魔王を奥まで追いつめる。

「こ、これを食らえ!」

 魔王皇帝閣下はブナパルト鉱石を込めたパンチを繰り出すが、アリ大佐にあっけなく鉱石を投げ飛ばされてしまう。

「終わりだ、魔王。ここまでよくやったと思うが、無駄なあがきだったな」

 アリ大佐は魔王に向かって剣を大きく振りかぶって切りかかろうとしていた。

 だが、

「うおおおおおおおおおおおおおおお」

「な、なに!?」

 アリ大佐が振りかざした剣はセイントアックス2号によって受け止められていた。

「クワガタ幹部!?なんで?」

「うお!なんでって、俺さっきの攻撃受けるとき、魔王と一緒にイカ息子に吹っ飛ばされたじゃん」

 アリ大佐を投げ、クワガタ幹部は態勢を整えた。

「ごめん、覚えてない」

「さっきの光のビームも巻き込まれそうになるし、だれも俺の存在気づかないし、ホント俺って空気なのね」

「でもそのおかげで助かったよ、そんな能力つけた覚えないんだけどね」

 恐らくはクワガタ幹部特有のクワガタの能力ではなく個人的な存在感の薄さから来るものだろう。

 そう魔王皇帝閣下は理解した。

「コネクト」

 魔王はイカ息子、ガジン、ミスターBを復活させ、アリ大佐と視力が戻ったデビルズキラーに向き直す。

「これで形勢逆転と思うなよ、アリ大佐の力甘く見るな!」

「こっちこそ魔王と俺たちを甘く見てたようだな、どういう経緯でこうなったかはわからんけどな」

 イカ息子はかっこよく言うが、何が起きたのかわからず少々パニックしていた。

 ガジン、ミスターBも同じようだった。

「とりあえず、この石の力をって、魔王どこにやったの?」

「えっと、確かさっき使おうとして、投げ飛ばされて...」

 ブナパルト鉱石は遥か遠くに落ちていた。

「とってくる!」

「そうはさせん」

 魔王とデビルズキラーはブナパルト鉱石まで走り出した。

 アリ大佐もデビルズキラーをサポートするようについていこうする。

「おおっと、お前の相手は俺たちだ」

 アリ大佐の前にイカ息子らが立ちふさがる。

「雑魚どもが!お前らは引っ込んでろ」

「そうもいかないんでな、こちらの唯一の切り札を奪われるわけにはいかない!」

「こうなった一カバチかあれいってみるじょ!」

「え?いやあれは」

「でも今はそれしか」

 4人は悩んだが、後がない状況であるとっておきを出すようだ。

「よっしゃ!やってみるか!」

 4人は円陣を組みだした。

「いくぞ!」「「「おう」」」」

「「「「サターン帝国怪人」」」」

 イカ息子、クワガタ幹部、ガジン、ミスターBは光を放ち一つの怪人体に姿を変えていった。

「なんだその姿は」

 その姿に魔王とデビルズキラーも振り返る。

「あいつら、あれはまだ未完成だと」

 サターン帝国怪人、もともと4体は1体の怪人に合体できるよう魔王が合体怪獣好きの趣味で組み込んだ設計だった。

 その姿は頭はイカ息子のイカ帽子、顔はクワガタ幹部、体にはイカ息子のボディとミスターBのボディ。

 腕にはガジンとイカ息子の顔、足にはミスターBの顔がくっついていた。

 言うならばキメラ。かっこいいというより、気色悪いデザインだった。

 だが、このサターン帝国怪人はまだ未完成。適合するには制御装置がないと不安定の変身となってしまう。

「この体じゃ長くはもたない。一気にきめるぞ」

「OK!」

 サターン帝国怪人はアリ大佐にパチンコによる鉄砲玉集中攻撃とイカ息子の触手攻撃を繰り出す。

「合体したからなんだといんだ。動きは不安定だぞ」

「うるちゃいな!わかってるじょ」

「そうだそうだ」

 サターン帝国怪人はアリ大佐の剣の攻撃に翻弄されながらも避けて攻撃を続ける。

「イカ息子衝撃波スラッシャアアアアアア」

 その斬撃攻撃もアリ大佐には当たらずじまいだった。

「こうなったら」

 サターン帝国怪人は足を一気に踏ん張った。

 なにか来ると予感したアリ大佐は、攻撃をさせないようにと一気に攻める。

「もう遅いよアリ大佐!」

「なんだと!?」

「サターン帝国バースト!!」

 サターン帝国怪人は体から※のようなビームをアリ大佐に向けて解き放った。

その攻撃はアリ大佐に直撃し、遠くまでアリ大佐の身体は吹っ飛ばされた。

「よっしゃ!」

「さすがに致命傷までは無理だったじょ!」

「だが時間稼ぎできれば大丈夫だ」

その頃魔王は落ちていたブナパルト鉱石を拾い上げていた。

「これでこちらの勝ちだ!」

魔王はアリ大佐とデビルズキラーに向けてブナパルト鉱石の光を解き放とうとする。

「キラーズデストロイア」

デビルズキラーは一瞬にして、キラーズデストロイアで辺り一面を爆破させ魔王とサターン帝国怪人、アリ大佐までも吹き飛ばしてしまった。

「うがぁ!」

体を強く打った魔王は身動き取れなくなってしまった。

「魔王!!」イカ息子が叫ぶが魔王とイカ息子らの距離は離れてしまっていた。

そしていつの間にかサターン帝国怪人も分離してしまい、合体の代償として、イカ息子らも身動き取れなくなってしまった。

アリ大佐も直撃してしまい、大きなダメージを受けた。

「デビルズキラー、俺も巻き込みやがったな」

「雑魚共が、アリ大佐!お前もさっさとトドメを刺さないのが悪い!調子に乗るなよ?そんな石ころ如きに勝った気でいるのは大間違いだ!今すぐ全員皆殺しにしてやる」

デビルズキラーはまだ本当のパワーを出し切っておらず、今にも何発もキラーズデストロイアを撃とうとしていた。

「消えろゴミ共が」

そういうとデビルズキラーはキラーズデストロイアを何発も打ち続けた。

地下の基地が原型がなくなるほど瓦礫は崩れ、アリ大佐もサターン帝国も魔王も身動き取れず、自分を守るだけで精一杯だった。

攻撃が病み、周りの景色は跡形もなく上から光が差し込むような形で筒抜けになっていた。

上は魔王とブナパルトマンが入ってきた所の近くだったようだった。

大きな衝撃から、近くにいた住人や野次馬が押し寄せてきていた。

「な、なんだ今の大きな爆発音は」

「工事かなんかの事故かな?」

「見に行ってみようぜ」

「なんか地面が割れてるぞ」

その声にデビルズキラーはニヤリとした顔をみせた。

「人間共よ、哀れなものだ、計画としては早いが、人類抹殺を先に進めてもいいか」

デビルズキラーは上にいる人間に目をやった。

「人間狩りのはじまりだ」

デビルズキラーはそう言うと、上に向かって飛び立とうとしていた。

だが、自分の身体が動かなくなっていた。

「これは、まさか…」

自身の身体を見ると石化が進んでいた。

デビルズキラーは後ろを振り返ると。

「貴様ら〜」

サターン帝国が魔王皇帝閣下を支えながら、ブナパルト鉱石をデビルズキラーとアリ大佐に向けて放出していた。

アリ大佐はあっという間に石版化してしまった。

そして瓦礫と共に埋もれてしまった。

「アリ大佐!貴様らよくもやってくれたな」

「それはこっちのセリフだ!魔王皇帝閣下はな!なんの作戦なくその場しのぎで乗り込んで、ボロボロになってでもお前らを止めたんだ」

「そうだ!見ろ!邪魔な俺なんて多分今も無視だ!」

「俺たちはな!!そんな魔王でも支えるんだじょ!」

「そう、それが」

「サターン帝国だ!!」

最後に魔王皇帝閣下が言い放ち、ブナパルト鉱石は大きく光輝いた。

「貴様ら、今のところは寝てやるが、遠くない未来でお前ら、いや人間全員を滅ぼしてやる」

「いや、ずっと寝ててほしい」

「ふっ、相変わらずのお気楽魔王か、だからお前から去ったんだ、生ぬるい怪人ごっこには付き合いたくないが、今回だけ認めてやる、サターン帝国は俺たちサターン帝国・闇の宿敵だ」

「ああ、必ずその時にお前らを完全に倒す」

「楽しみにしとくよ」

デビルズキラーはそう言い放つと瓦礫とともに石版は埋もれていった。

ブナパルト鉱石は光を失い、やがてただの石ころになってしまった。

そして、サターン帝国は。

「つっかれた〜」

5人とも床に倒れ込んでしまった。

幸い多少の怪我はあるが、特に問題はなかった。

「いつまでもここには居られない、ここも崩れるし、先に別の怪人を追ったブナパルトマンが心配!」

「今この状態でどうやっていくよ」

「それは、」

すると奥から、1人の少女が歩いてきた。

「一号!!」

「ひなだよ!!」

魔王皇帝閣下が作り出したアンドロイドである一号だった。自身はひなと呼ばれたいようだが。

「まだこの場所からは動けないみたい」

「デビルズキラーの呪縛が解けてなかったか」

「呪縛?ううんプログラム」

プログラムときいて、サターン帝国一同は頭を悩ませた。

誰もプログラムを弄れなかったからだ。

魔王も一号を作ったがいいが、デビルズキラーのプログラムまではわからないのだ。

「大丈夫、ひなここで頑張る!」

一号はそういうとファイトポーズをとって、サターン帝国を励ました。

「それより、はやくここから逃げた方がいいよ、ほら」

一号は指を指すと、ギャラリーが集まっていた。

「やべ、俺たち見られたらまずいじゃん!」

「俺は多分大丈夫」というクワガタ幹部に

「うん、だと思う」と返すミスターB。

「どどど、どうしよ」

サターン帝国一行はアタフタしてる中、魔王は一号に顔を向けた。

「一号」

「ひな!」

「ひなちゃん、転送でどこでもいいから飛ばして欲しい」

「わかった」

一号はそういうと手から転送の紋章を手から浮かび上がらせた。

「転送軸、ランダム!」

一号はそういうとサターン帝国達を転送した。

「またね、サターン帝国のみんな、まってるから」

「ああ、いつかまたきっと」

そう言い残すとサターン帝国はサターン帝国の家に飛ばされた。

「きっと、助けてくれるよね」と一号はぽつりと呟いた。

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