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ぎゃわれマン エピソード0×EX  作者: ぎゃわれ
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ぎゃわれマン生誕

第7章 ぎゃわれマン生誕

 小鳥遊家襲撃事件から数日。

 ブナパルトマンはサターン帝国・闇を探し回っていた。

「くそっ!あれから手がかりなしなのか」

 小鳥遊天音は心を閉ざしてしまい、話すこともできなかった。

 だが、少しの情報はあった。

天音はある言葉だけ伝えてくれた。

「永遠の影…怪物の復活…」

 やつらはある怪物を復活させるということ。

「小鳥遊家が葬った存在、永遠の影。それがわかればいいんだが」

 天音の母親がそれを伝えたようだ。

 サターン帝国・闇。やつらだけは絶対倒さないといけない。

 それが自分の役割だと思った。

 

 そのころ、ぎゃわれは

「ポルさんよ、散歩と洒落込むのはいいが、誰かに見られたらやばいんじゃないか?」

「元からぎゃわれはやばいんだから問題ないポルよ」

「我もそう思う」

「お前らひどくね」

 街中をぎゃわれとポルとフラグたんは歩いていた。

 今日はどこへ行くでもなく、街を見てみたいというポルの希望で仕方なく付き添っていた。

「なあなあ、あれはなんだ?」

「ん?あれはな。ゴミ収集だな。あそこにゴミを捨てて、ゴム収集車が回収してくれるんだ」

「ほう、そうなのか、じゃああれは?」

「あれは、リンゴだ、果物だな」

「ほう、果物はお面をかぶるのか」

「お面?」

 ぎゃわれとフラグたんは目を凝らすと、ゴム捨て場で捨てられたゴムを食べているリンゴの変なお面のやつらがいた。

「あっぽおおおおおおお、くさってあっぽおおおおおおお、でもうまいぽおおおおおおおおおおお」

 3人はこれは見てはいけないものだと思い、通り過ぎようとした。

「おい!アッポな!アップルはサターン帝国・闇だけど、腹が減ったポ、同志を知らないアッポ?」

3人は変なリンゴのお面に声をかけたられた。

 汚らしい恰好をしたリンゴのお面はどうやら仲間を探していたようだった。

「こいつくさいポル」花をつまむポルさん。

「ゴミにいたならな」と威張るリンゴのお面。

「なんなんだこいつは…」

するとどこからとも無く声が聞こえた。


「そいつから離れろ!!」

 ぎゃわれたちは振り返ると、エックスの仮面と赤いスーツをまとったヒーロー、ブナパルトマンの姿がそこにいた。

「だれ?」

「また変な奴ポルか」

「なんのようアッポ??」

「お前かさっきのなしのお面の仲間は!」

「おお!なしお面をしってるアッポ?」

「ああ、さっき俺が吹っ飛ばした!」と威張るブナパルトマン。

リンゴのお面はワナワナしながら

「なんてことするアッポ!どこに吹っ飛ばしたアッポ!」と怒っていた。

 間に挟まれるようになったぎゃわれらはかがんだ。

「俺たち何に巻き込まれてるんだ?」

「我が推測するに、前にやってた特撮ごっこだろ」

「ああ、きっとそうポル」

 ひそひそ話は2人に聞こえていた。

「ごっこではない、そいつは極悪怪人だ」

「だれが極悪アッポ!極悪なのは、同志を吹っ飛ばしたお前アッポ!」

「誰が極悪だ!お前サターン帝国・闇だろ!お前の小鳥遊家襲撃事件に加担したメンバーだろうが!」

 3人はピンときた。

 テレビで最近やっている謎の事件の話だ。

「「「まじか」」」

 3人はブナパルトマンと名乗るヒーローの後ろに回った。

「よーし、よくこっちにきたな」

「とりあえず味方そうなので」

「右に同じく」

「左に同じくポル」

「ならアッポもこちらアッポ!」

「お前はこっちくるな!!」

ブナパルトマンはリンゴお面に拳を振りかざし、5m先まで吹っ飛んでいった。

「ふー」

「おー」と感心する3人。

「痛いアッポ!!アッポが何をしたというアッポ!!」

「ふざけんな!!お前ら人を殺しておいて何もしてないだと!!」

「アッポは何もしてないアッポ!!」

確かにリンゴお面は小鳥遊家の襲撃の際は特に何もしていない。

「だが、何もしてなかろうと、お前はその誰かを殺した組織に所属してるんだろうが!それが何よりの悪だ!お前の組織は平気で人を殺しておいて、お前みたいな人を不安に駆り立てる怪人を野放しにしている」

「こんなにプリティアッポなのに!!」

「「「それはないない」」」目を閉じながら首を振るぎゃわれ一行。

リンゴお面はどうしても怪しすぎる格好であるので、プリティの説得力はなかった。

「というわけで、りんご!お前を倒させてもらうぜ!おりゃあ!」

 ブナパルトマンはリンゴお面に勢いよく向かって拳を振りかざした。

 リンゴお面はよけて何歩か下がった。

「うう!なしお面の仇アッポ!りんご汁みたいなものアッポオオオオオオオオ」

 リンゴお面は謎の汁をだした。

 ブナパルトマンとぎゃわれ一行にその汁がかかってしまった。

「うわ!なんだこれ」

「汚いな」

「我にもかかったぞ」

「おいしいポルねこれ」

「え!?」とほかの3人もその汁をなめてみた。

「これただのリンゴジュースじゃねえか!」

 リンゴお面が体から出したのはただのリンゴジュースだった。

「くそお、奥の手を使ったのに、それじゃあ助けを呼ぶアッポ!」

「助けって、お前ら吹っ飛んで行って助けなんて呼べないだろ」

「ヒーローさんよ、あいつもう放っておいていいんじゃない?なんかもうリンゴジュース出す変質者にしか思えないだけど」

「でもなあ、あれでも怪人だし、誰かに危害があったら大変じゃないか」

「危害って、リンゴジュースだすだけポルよ?」

「-こくこく」

 4人は改めてリンゴお面を見ると、助けを大声で呼んでいるリンゴお面はとてもシュールに見えて、なんというか痛ましい感じに見えた。

 なんというかかわいそうな人という感じだ。

「リンゴお面も怪人アッポ!お前ら!アッポを見過ごすのはいいアポけど、人に危害加えるアッポ!」

「ほう、具体的にどうやって?」

「リンゴ汁みたいなものをだすアッポ」

「あとは?」

「それだけアポ!」

 ・・・・・・・。

 沈黙が続いた後。4人の作戦会議がはじまった。

「やっぱりだめ怪人じゃん」

「なんかかわいそうだから、もういっそのこと、召したほうがいいきがしてきた」

「そうしてやれポル」

「一発でやってしまえ」

「了解」

 解散した一行は、ブナパルトマンを前に出した。

「なっ、お前ら初対面アポよね、なんでそんな意気投合したことできるアポ?あと2人は変なのアポよ」

「俺はそういうの気にしないからな!初めて会ったやつとも意気投合できるのが俺だからな!気にするな!」

 ブナパルトマンはリンゴお面に詰め寄り。

「お前を今から倒す!一発で決めてやるぜ!」

 ブナパルトマンは勢いよく飛びあがり拳に力をこめた。

「ブナパルトパンチ!!」

 ブナパルトマンのパンチは見事リンゴお面に命中して、リンゴお面は吹っ飛んだ。

「ううう、なんてパワーのパンチアポ」

 ブナパルトマンは間髪入れずもう一度態勢を整え

「ブナパルトパンチ!」

 さっきより強いパンチを繰り出した。

「うおおおおおおお、こんなはずじゃなかったアポ、なしお面先にあばよアポおおお!」

 リンゴお面は体の周りに火花のようなものを出しながら、崩れ落ちるように爆発した。

「おお!倒したポルか、ってん??」

 ポルとフラグたんは何者かに持ち上げられていた。

「ポルさん?」

 ぎゃわれは振り返ると、そこには無数の黒い戦闘員がいた。

 NO!NO!NO!と言い放ちながらポルとフラグたんを連れ去ろうとしていた。

「なんなんだこいつら!」

 黒いやつらはNO!というだけで、話はしなかった。

「さっきのリンゴの仲間なんじゃ」

「じゃあ、サターン帝国・闇か」

「サターン帝国・闇ってなんですか?」

「この世界を征服しようとしている悪い組織だ、つい先日の小鳥遊家襲撃事件もこいつらが原因だ」

「そういうことですか」

「君の友達は俺が助けて見せる!」

 ブナパルトマンは100体はいるだろう戦闘員、NO軍団を前に態勢を整えた。

「ブナパルトパンチ!」

 ブナパルトマンはパンチで何体かを倒しながら、戦闘員を倒していくが

「敵が多すぎる」

 ブパナルトマンは囲まれるようになってしまい、ポルたちまでだんだん遠くに離れていった。

「くそ」

 ぎゃわれはその様子を居てもたってもいられず、思わず走り出していく。

「ちょっ危ないぞ!」

 ブナパルトマンは止めようとするが、その発言も聞かず、ポルさんたちまで走り出す。

「ポルとフラグたんをはなせええ」

 ぎゃわれは一体のNO軍団に向かって、体当たりをした。

 NO軍団の一帯は吹っ飛んでいき、ポルたちを捕まえていたNO軍団も巻き込み、ポルたちはぎゃわれのもとに戻ってきた。

「おかえりさん」

「おお!すごいなぎゃわれ」

「ああ、でもまだ、うようよいるポルね」

 ぎゃわれは2人を助けたのはいいけれども、NO軍団に囲まれてしまった。

 NO軍団はぎゃわれらに向かって殴ったり蹴ったりしてきた。

「痛い!痛いって!」

 まるで集団リンチみたいな感じになっており、ぎゃわれは二人を守るような態勢になり、ぎゃわれの背中に向かって、NO軍団は蹴り続けた。

 ブナパルトマンはぎゃわれらと助け出そうとNO軍団を倒すが、NO軍団が行方て阻んでいた。

「どけ!どけって!ブナパルトパンチ!!」

 パンチを何発もうつが、NO軍団は消えていくが、敵が多いので、それでも距離が離れていた。

「また俺は、守れないのか」

 そう思うとぎゃわれらのほうを見ると


「もうだめポル、ぎゃわれ離れるポル」

「そうだ、我は大丈夫だから、お前は離れろ」

「いやだ、確かに痛いけど、俺は、お前らが来てくれて毎日楽しかった、その友達を俺は守りたいんだ、あの変なヒーローみたいにな、俺が、俺自身がそうしたいんだ!」

 ぎゃわれはそういうと特殊なオーラを放ち、力を込め、一気に放出した。

 NO軍団はたちまち吹っ飛んでいく、さっきのブナパルトマン以上だった。

「な、なにが起こったんだ?」ブナパルトマンは唖然とする対応を見せた。

 ぎゃわれの周りにはまだオーラを放ちながらいた。

「なんだこの力は」

「ポルたちを生み出した力に似ているポルね」

「これは俺自身の力なのか」

「きっとそうだな」と適当なことを言うフラグたん、無責任だ。

「ぎゃわれパワーと名づけよう」

「なんじゃそりゃ」

 3人は笑いながら話していると、その様子をみたブナパルトマンはあるアイテムと取り出した。

「青年!これを使え!」

 ブナパルトマンはもっていたぬいぐるみをぎゃわれに向かって投げた。

「これは?」

「ぬいぐるみ型変身アイテム、かっちゃんだ。それで自分の思い描くヒーローに変身するんだ」

「自分の思い描くヒーロー?」

「ああ、とりあえずやってみろ」

「なんだかわからないけど。とりあえず変身」

 ぎゃわれは適当にそのかっちゃんの頭部にあった変身ボタンを押すと、ぎゃわれの周りにモザイクがかかりぎゃわれは変身した。

「おおお!」

 フラグたんは感激するが。

「なんで頭だけポルか」

 ぎゃわれが変わったのは頭だけだった。

「体まではまだ考えられなかった」

 ぎゃわれは頭に仮面をかぶり、下は来ていたハルヒTシャツと短パンのままだった。

「でもなんかしっくりくるな」とまた適当なことを言うフラグたん。

「あの人がブナパルトパンチのヒーローポルなら、ぎゃわれはなんていう名前のヒーローにするポル?」

「とりあえずぎゃわれマンでいいんじゃね?」

「いいなそれ」とまた適当にきめるフラグたん。


 3人をみていたブナパルトマンは感激していた。

「ヒーローが増えた!まだ不完全みたいだけど、多分あいつらなら大丈夫なのか?」

 ブナパルトマンはぎゃわれのところまで行き、あるものを授けた。

「まだ変身したばかりだ、これは一部のブナパルト鉱石の力だ、これで俺と同じパンチを繰り出すんだ」

「お揃いか、まあいいや」

 二人はまだ50体はいるNO軍団に向かって態勢を整える。

「一気にいくぞ!」

「OK!」

 ぎゃわれマンとブナパルトマンは一気に走りだした。

「「ブナパルトパンチ!!」」

 ぎゃわれの手の周りが赤くなり、ブナパルトとぎゃわれパワーが合わさった。

 そしてたちまち50体いたNO軍団は一気に消し飛んでいった。

 すさまじい爆発をこめて。


 二人はポルたちのところまで戻り、変身解除した。

「じゃあ、これ返します」かっちゃんを差し出した。

「いやそれは君が持っていてくれ、それを使える人を探してたようなものだし、君らなら大丈夫かなと思う」

「じゃあ、ありがとうございます、とりあえずまたああいうのが来たら倒せばいいですか?」

「そんなところかな。でもまだ危ないから、3人で修行してみて」

「修行って」

「まあいいからいいから」

 3人は見合わせた。

「とりあえず何かあったら連絡してくれ、俺は佐藤太郎、ヒーロー名はブナパルトマンだ」

「俺はぎゃわれと呼んでくれ、とりあえずぎゃわれマンで」

「ポルはポルだよ」

「我フラグたん!」

「今更ながら、変なの連れているな」

 ブナパルトマンはまじまじと2人をみた。

「2人は、俺の部屋から生まれたみたいなんです」

「そうなのか、不思議なこともあるんだね」

 ブナパルトマンはそう思うと、ポケットから容器を取り出した。

「なんですかそれ」

「とりあえず君のエキスを調べてみたいから、とりあえず、髪の毛をもらうよ」

 ブナパルトマンはそういうとぎゃわれの髪の毛をこそっととった。

「とりすぎポルよ、ぎゃわれがはげたらどうするポルか」

「ごめんごめん、とりあえずこれで」

 そういうとブナパルトマンは自分の名刺を取りだし、ぎゃわれたちに渡した。

「研究員なんですか」

「まあな、それじゃ、俺はいくな」

「はい、ありがとうございました」

「ばいばいポル~」

「またな!」

 3人は夕日に向かって帰っていく、ブナパルトマンを見送った。

「さて俺たちも帰るか」

「すごい一日だったポルね」

「だな!」

 3人はそう笑いながら、帰路についた。


 ブナパルトマンはちらっと振り返った。

「とりあえず彼らは巻き込まないよう、見守ろうかな」

 素質はあるとはいえ、危険なのことに巻き込むことに抵抗があった。

「とりあず、俺はっと」

 いきなり携帯にメールが入った。

「誰からかな?」

 ブナパルトマンはメールを開いた。

 相手は魔王皇帝閣下からだった。

 そこには

「サターン帝国・闇の拠点が見つかったか」

 どうやら殴り込みの救援要請だった。

「よっし!行くか!」

 ブナパルトマンはメールに記載されていた。拠点の場所まで走り出すのだった。

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