主要人物 同行者編
金焔 アイリス・ディゾロ・プラディア
金毛狐の獣人にして、薩摩隼人を目指していた異邦人、元プレイヤー、ハヤトとかかわりの深い人物。
更にはトモエと出会うために導きを得た戦と武技の巫女。
ハヤトに懐き、試行錯誤をしながら剣を振る彼に憧れて、いつしか手ほどきを受け始めた。しかし種族差、年齢ばかりはどうにもならない。幼い少女が憧れ、初めて握った模造刀はハヤトに渡されたが、数年で彼の命の火は尽きる。
そこからは種族としての魔術の継承を済ませ、久しぶりに戻った道場の訓練生たちの在り様に落胆し、放浪の旅に出る。
放浪の最中、突然神国に向かわなければとそんな事に思い足り、傭兵として王都で職を得る。
個人での行動が長く、あくまで旅費を稼ぐ程度しか魔物を討伐もしなかったため、実のところそこまで強い個体ではない。
生来の真面目さが災いし、オユキとトモエに大いに振り回されることになる。ただ、総合で嬉しい事が多い為八つ当たりもあまりできず、時折暴発することになる。
自由騎士 アベル・ブーランジュ・ユニエス
王太子の従兄弟にあたる。最も母親姉妹は年が離れていたため、王太子よりも10以上年かさではあるが。
元王都第4騎士団団長にして、現はじまりの町傭兵ギルドの長。
騎士団での遠征、魔物狩りでは能力が伸びる事が無くなったために、傭兵ギルドに5年程前から出向していた。
戦歴、実力、始まりの町では第3位なすごい人。その能力でひそやかに神国に害のありそうな異邦人を始末するのもお仕事。
オユキとトモエ、というよりはミズキリの働きによって、お目付け役として同行することになった。
幸い戦闘狂二人とともに行動する最中、戦と武技の神の目にもとまり、加護を封じる指輪を獲得しさらに実力が伸びていく。
単純な武力でオユキとトモエを掣肘出来る、数少ない人物。
剣の踊りて アナ(アンナマリア)
アナ・マリア・ソーサレスにそのうち名前が変わる少女。ソーサレスが巫術を扱う女性、用は巫女。
巫女を名乗ると面倒ごとに巻き込まれるという事を、オユキとアイリスから非常に、嫌というほど良く学んだため、アンナマリアという偽名を使う。マリア単独の場合は月と安息の神を示す神職の号ではあるが、それを隠すのは気が引けたため、捻りのない偽名になっている。
パーティーのかじ取り役の少女。
暴走しがちなシグルドをよく掣肘する。
冬、雪の降る中、孤児院の前に捨てられていた、そんな少女。
両親は既に死んでいる。旅芸人のふりをした、他国の工作員、その夫婦がこの国で暮らす中で生んだ娘。如何に人を狂わす国とは言え、離れた、それも始まりの町にまではその手が及ぶことは無い。当然正気を取り戻した両親は既に存在しない。
本人はロザリアに憧れて司祭を目指していたが、その夢が叶うことは無い。
剛槌 パウ
あまり人前に出る気質ではないが、腕力、体格に関しては五人組で随一な少年。心優しい力持ち。
狩猟者の両親の元に生まれた子供。
遠征に出る両親が、子供を預け、そのまま彼の両親が返ってくることはなかった。
両親が遠征に出た先、そこで遺品でも見つけられれば、そんな願いをもって狩猟者を目指す。
両親は現在魔物の毒に侵され、身動きが取れなくなっている。魔国、王太子妃の国にて療養中。神の奇跡が薄くなる時期、そして神殿の存在しない国、それが仇となっている。
その両親については、オユキとトモエが神殿観光に向かった際に連れて帰ってくることになる。
その恩義を忘れる事は生涯ない。
セシリア
木精の母が生んだはいいが人としての形質が出てしまったために、孤児院へと身を寄せる事になった少女。
幼いころの事であったため、母の事もよく覚えてはいない。
外見は人種のもので、本人も自分は人とそう思い込んでいた。
孤児院の花壇が非常に気に入っており、用事が無ければその手入れで一日を終える様な娘。
父はそもそも自分に娘がいる事さえ知らない、王都の法衣貴族。木精は他種族の雄株から、遺伝情報を含む身体の一部、髪や血液などを取り込むことで次代を作るため、知りようがないともいうのだが。
木々と狩猟の神、その持祭。
なんだか見覚えがある、そんな相手に詰め寄られてトラブルに巻き込まれ、最終的に身元が判明することになる。娘のいない両親は、どうにか我が家にと迫るのだが、本人は今更貴族はお断り。
母親の木精と会う事になるが、そのあまりな性格にただただ種族差を思い知ることになる。
アドリアーナ
ある日、門前に魔物に襲われ、命からがらたどり着いた人物の遺児。
森をはさんだ位置にある、他国の貴族、その娘。
国を追われることとなった貴族が、つかまらぬようにと森を抜け、そこで追手と魔物に襲われたために、生まれて間もない彼女だけがどうにか生き残った。
廃都に近いその国は、緩やかに、確実に汚染されている。神国でも公爵の領都や王都がそうであったように。
両親は、妻をかすめ取ろうと画策する貴族から逃れ、静かに暮らせる場所を求めた。
カレン・カーラ・セセラ
セセラ子爵家により、商業ギルドに放り込まれた少女。実際の所家族を道具としか見ない両親がとにかく苦手であった。その両親にしても、領都で起こった変革の兆しと呼ばれる事件で投獄され、改めて離れ、アマリーアとレーナの手により汚染が解消されると、両親の異常に気が付くこととなる。
しばらくすれば両親も正気を取り戻し、諸々の恩返しと贖罪のためにオユキ達に同行することになる。
ファルコ・ブラン・マリーア
本編の終わりまではオユキとトモエに同行することになる少年。
ダンジョンにも係る資源回収者、その先駆けとなる人物。旅について回り、他国であろうと浮いているめぼしい人物を領都に連れて帰ることも言い含められている。
将来の予定があるため、弟子入りはしないが徹底的にトモエに絞られることになる。
同じくトモエとオユキに地面をなめさせられ続けるシグルドとは親友。