巫候補の猫宮さん
ヒロイン()登場
インスタントヒロインとかゲストヒロインとかいう枠組みですね
ヒロインではありますが後輩くんのヒロインではありません
彼のヒロイン候補は別の変人達です
彼の周りにまともなヒロインなんて用意していません
面倒くさそうなのが来たな
先輩だけで手一杯なんだがと先輩を見るとしゃがみ込んで液体に濡れた砂やら欠片やらを回収して袋ごとにまとめていた
「私の方を見なさい!私は巫候補の猫宮歌恋ですよ!無礼でしょう!」
面倒なだけではなく騒がしく鬱陶しいやつだった
名乗ってきたなら名乗り返した方がいいんだろうかと考えてみるがまあ必要なさそうだ
こちらに向かってくるようだし
「貴方達はなんなのですか!シントの方になんてことを!カミサマに対して非礼ですよ!」
なんだろう例え何か言ったとしても噛み合わずに自分の正義感だけを理由に一方的に畳み掛けてくるような気がする
こういうのはスルーに限る
「後輩くん必要なものはだいたい揃ったし今日はもう宿に行こうか」
『今回は野宿じゃないんですね』
「ああ、今回はちゃんと宿をとっておいたよ。褒めたまえ」
「無視するんじゃありません!聞きなさい!警察をもう呼んでいるんですからね!」
『わー、すごーい。せんぱいてんさーい』
「刻むよ」
『すみませんでした。でも先輩が興味のないことにも目を向けるようになってくれて感無量なのは確かです。見直しました』
「いい加減にしなさい!無礼ですよ!巫候補にそのような態度が許されると思っているのですか!」
「ボクだって日々成長しているからね。日常生活にだって適応してみせるさ」
先輩は日常生活に適応が必要な生き物だそうです
それはどうなんだ
あと成長はしていないと思います
宿はちゃんとした宿なのかとか、その宿は俺が泊まれる宿なのかとか思うことはあるが、まあなるようになるだろう
先輩を担ぎ上げて宿に向かおうとする
「待ちなさい!警察を呼んでいると言ったでしょう!逃がしませんよ!」
煩いな
逃げる?俺たちが?誰から?まさか目の前の羽虫から?
先輩は無言だ、興味がないのだろう
巫候補らしいしここで居なくなるというのは問題になりそうだから気絶してもらうか
先輩が自分の耳を抑えたので対処法は決まった
息をたっぷりと吸い込んでから少し屈んで顔を見るとようやくこちらを見たかとばかりのドヤ顔だった
そこで思い切り吠える
衝撃波でコロコロと転がっていく巫候補
3メートルぐらい転がった後に木にぶつかり「ふぎゅっ」と言ってぐったりとした目論見通り気絶したようだ
よし
何やら華の眼達が非難するようにこちらを一斉に見てきた
おお、視線を独占だ先輩を上回ったぞ
『どちらに向かえばいいんですか?駅に戻ればいいですか?』
「待ちたまえ、これはいけない。この状態で出会ってしまうのはダメだ」
変なことを言い始める先輩
「ん?ああ、書き置きを残して来たらからね。獅堂くん達もこの街に来ているはずなのさ。彼なら確実にこの少女のヒーローをしてくれるだろう。とりあえず降ろしてくれたまえ」
ほー、獅堂達が来るのか
少女に近付いた先輩は木の根元に寝かせて乱れた衣服を直してあげていた
そして砂埃をはたいて落とし口元などを拭いてあげていた
いつのまにか眼は全て先輩を見ていた
どの眼も俺を見ていない、何が条件だったんだろうか
「これでよし、獅堂くんならきっとさっきの咆哮に反応してこちらに向かって来ているはずだ。来る前に宿に行くよ」
「じゃあ遠回りしながら駅前に戻りますか、宿はどのあたりになるんですか?」
「駅前のラブホテルだ。青い外壁の建物があっただろう?プールもあるそうだよ」
今なんといったこの日常非適応者
黙った俺をキョトンとして見てくる先輩
『見直した俺と全世界に謝ってください先輩』
ご拝読ありがとうございます
遂に登場フラグが建った真主人公こと獅堂くん
彼は言ってしまえばPC1
その有り余るヒーロー力でゲストヒロイン達とフラグを建てまくります
ヒロイン()といえど例外はありません
巨悪(知り合い)に立ち向かえ
今日はこの後にもう一話更新予定です
ただしネタバレになる内容なのでスルーしていただいても構いません




