カゲホウシのカミサマ■そして
レイドお終い
完売
ご愛顧ありごとうございました
後ろ後ろ
この少年は感染者だった
やはり本人に自覚は無いようだったが先程までは酷いものだった
全身に広がりかけていた、右半身が特に酷かったのは直接触れでもしたのだろうか
見た目にはもう特に問題は無いが何があるか解らない、それにもしかしたら彼こそが発生源の可能性もある十分に気を付けておこう
何としても支部で精密検査を受けてもらわなくては
少しでも現状の打開策を見つけなくてはならない
———
「ありがとうございます、助かりました」
僕は前を進む男性にお礼を言う
少し緊張しているように感じるのは先ほどの影が関係しているんだろうか
「無事助けられて良かったよ。人によっては入院が必要だったりと大変だからね」
そう言われる
入院……もしかして逃げ切れなかった人は全員入院しているのか?
それなら話を聞けなかったのも当たり前だ
そもそも接触出来ないんだから
そして統合政府が出張ってるという事は解決も近いんだろうなとぼんやりと思う
そうだ疑問に思った事は聞いておこう、答えを得られるとは限らないけど
「先ほどのアドバイスなんですけど、えっと強い思いとか執着とか」
「ああ、あれは自分を強く持っていて欲しかったからだよ。でないとそのまま呑まれてしまうんだ」
それはどういう意味なんだろうか
かなり危険だったということだろうか
「気付いていなかったみたいだけど君はさっき影に呑まれかけていたんだよ」
え?影に?いつのまに?
そして右足がおかしかったのを思い出す
あれはそう言う事だったんだろうか
「どこから説明しようか、そうだ今この街にカゲホウシと呼ばれる存在の噂のがあるのは知っているかい?」
影法師?噂の?知ってはいる
さっき遭遇したのがそうなんだろうとも思う
でも何か違和感が
「その様子だと噂は知ってはいるんだね。いったいどこまで広がっているんだか」
何やら呆れているような雰囲気だ
「何か問題でもあるんですか?」
「もう噂として広がってしまっているから話してしまうとね、噂の元のカゲホウシって零落したカミサマなんだよ。カミサマとしての能力を失った存在という事だね本来なら」
それは、それはどうなんだろう?
そもそも力を失ったのを零落したって言うんなら影法師は零落していないんじゃあ
「不思議だよね?我々もさ、だからこそ情報を集めているんだ。協力してくれるかい?」
「協力ですか?」
少し不安に思い聞き返す
何か大半な事に巻き込まれているのかもしれない
何をさせられるんだろう
「ああ、身体検査を受けて貰いたい。尿検査や血液検査も含めて」
へ?僕が身体検査を受けることが協力になるの?
まあそれぐらいなら別にいいかな、よし
「もちろんです、後で何か有ったら困りますし」
「確かにそうだね、でも嫌がる人もいるからね」
妙な事に巻き込まれて身体検査嫌がるって普段何してるんだか
これで変な事になっていたら治療とかしてくれるかもしれないし受けた方が得だと思うけどよくわからない人っているものなんだな
でもこれで少し不安が減る、不幸中の幸いだ
そして少年の影が蠢く
まだ誰も気付いていない
ご拝読ありがとうございます
少しずつ近付いていく
次回カゲホウシ強襲
しかしそこには




