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カミサマのかぞえかた  作者: 蜉蝣丸
24/53

そして急転

さようならQP

サラバサラバ


何が出るのか何が出たのか

善意からなのか悪意からなのか

さて誰から何を聞くか

もちろん俺自身も聞かれる可能性はあるが

まあ先に聞いておかないといけないことがあるのだが


『この人の名前ってわかっているのか?』


「まだですねぇ。ここカミサマが常に在るので関係者含めるとかなりの数になってしまうんですよぉ」


『なら後から墓なり慰霊碑なり作るなら教えてくれ』


「わかりましたぁ。その時にはお伝えしますぅ」


さて何から聞くかな

まあ式典のことか


『この式典って今日あったのか?』


「そうですよぉ。わたし達は緊急招集前に獅堂先輩とこの街に来ていましたからぁ。巻き込まれちゃいましたぁ」


『俺と先輩は日が沈み始めた頃に着いたんだが駅前で騒いでいるような様子は無かったぞ』


「竜胆先輩達が居たのところから駅を挟んで反対方向の郊外にモールがあるんですよぉ。最初に騒ぎになっていたのはその辺りですねぇ」


それはさすがに離れ過ぎているな

先輩が言っていたそっちは後ってまさか違うよな

あとは巫候補……猫宮に聞く前に謝っておくか


『なるほどな。協力することになるだろうしケジメとして謝っておくな猫宮、いきなり吠えて悪かったよ。許す必要はないが其々の目的の為に手を組もう。で、猫宮よ驚いていた上に首振っていたけどお前その場に居なかったのか?』


ここで聞いておいた方がいいだろう

俺が協力者だということは理解しているようだし

持っている情報ぐらいは出して貰わんとな


「謝って貰わなくてももういいよ、私も色々と焦っていたから。それにできるだけ助かる方で手を貸してくれるんでしょ?謝罪なんかよりそれがいいよ。それで驚いていたのは今日のことがまだよく解っていなかったから……お姉ちゃんを探すチャンスだって思って集合場所に行かなかったから知らないことのほうが多いの」


うん?どういう意味だ?

式典に出なかったと聞こえたんだが


『式典に出なかったのか?』


「そうだよ。その為に頑張って巫候補になったんだから。巫になった途端にお姉ちゃんと会えなくなってね。こんなのおかしいお姉ちゃんに合わせてって電話したし手紙もたくさん送ったけど何の連絡もなくて、直接会いに行っても門前払いでね。おかしいよね。それなら巫になれば会えるかなって」


お姉ちゃん大好きなのはわかったがこの娘どことなくヤバくない?


『それはまた思い切ったな。だがそれで助かった訳だし結果オーライだな。でも巫とお姉さんとは会ったんだよな?そんな話していたし』


「1人で探し回っていた時には会えなかった。獅堂さん達に保護された後に愛染さん達と移動している時にお姉ちゃんと会ったの」


名前を呼びたくない人達も居たんですね、解ります


「私達との避難途中ですねぇ。五十嵐達も居ましたよぉ。お姉さんですけど会話出来ているようで微妙にズレていてぇ。見かけもあってこちらから仕掛けちゃいましたぁ」


言わないでいいのに

そして思っていたより脳筋武闘派だな

それだけの何かが有ったんだろうが


『せっかく普段は会えない巫と出会ったのにか?』


「だって緑色だったんですよぉ。葉っぱも生えてましたしぃ」


は?緑?葉っぱ?


「言うなら植物人間みたいな感じですかねぇ?人型の植物が貼り付けた笑顔で迫って来たんですぅ。たしか一緒にとか言ってましたよねぇ?」


「うん、お姉ちゃんが私の頭を撫でてくれてあなたも一緒にって言ってきて、外見は変わっちゃったけど無事だったんだと安心していたら愛染さん達が慌て始めて」


「だって顔やお腹が割れて蔦がたくさん出てきたんですよぉ」


それは俺も攻撃するな

害意が有るのかないのか以前の問題だ

不気味すぎる


「猫宮ちゃんはお話したかったみたいですけどぉ。私達としては不安要素が多過ぎる上にモールの件もあって敵として対応することにしたんですぅ」


「でも間違いなくお姉ちゃんだったよ。匂いは違ったけどお姉ちゃんを感じたし。撫でてもらった時にやっぱりお姉ちゃんだぁって確信したの」


はにかみながら嬉しそうに言う

なんだろうかやっぱり怖い気がするぞ

何処と無く得体の知れなさを感じる


『なるほどな。とりあえず意思というか意識というかそういうものが残っている可能性があると。あ、お前らも俺に聞きたいことがあるなら聞けよ。答えていいことなら答えるから』


「やっぱり何か伏せているんですねぇ?今回のことなのか別の事なのかぁ。聞きたいことと言えば一緒に来たはずの先輩のことですねぇ。いつのまにか居なくなっていましたけどぉ?」


は?待て待て

まさか認識出来ていなかったのかこいつ

先輩なら意図的にそうした可能性もあるが


『いや、ここに来る前にそういう話を俺と先輩がしていただろ?会いにいくとかなんとか。お前らそれをスルーしていたから問題ないのかと思っていた。それにお前さ何か先輩と話していただろう』


「えぇ?知らないですぅ。どういうことなんですかぁ?鏡移すカミサマはご存知でしたぁ?あと話していた内容はここではちょっとぉ」


あ、娘には後でまとめて聞きたい事があるんだが

まあ仕方ないか

そして言えないようなことを話していたのか


「はい。特に言及しなかったのは違和感を抱くこともなく気付きもしない人達には不要な事でしたので」


なんかうちの娘って人付き合いに温度差あるよな

カミサマだし人と違うのはそうなんだろうけど


「不要ですかぁ。それを決めるのはわたし達だと思うんですけどぉ」


困ったな、確かにこいつらが先輩を放置するつもりが無かったのなら確認しておくべきだった

でも誰も触れなかったしなぁ


「そうであれば先に言っておくべきでしたね。私は聞いていません。お父さんも言われなかったんだよね?」


『そうだな、言われていない。けどこちらからも確認すべきだったとも思うな』


「お父さんは悪くないよ。ブタさんになっていないこの人が悪いんだよ」


いやいやいや

その理屈はおかしい

おかしいよな?


「ブタさんって応援団のことですよねぇ?前から気になっていたんですけどどうしてブタさんなんですかぁ?」


あ、それ俺も気になっていた

誰かが教えないとそんなこと覚えないよな


「ブタさん達がそう言ってきたからです。総隊長が私どもをブタとお呼びくださいと。ブタさん達はみんな喜んでくれています。いい子ばかりです」


え、思わず愛染と目を合わせる

愛染も驚いていた

ついでに猫宮を見ると猫宮も驚いていた

たぶん統合政府ヤバいで思考も一致している

見た目小学生のカミサマにブタと呼ばせて喜んでいるとか


「もうやだなぁ。辞めようかなぁ……」


愛染の心が折れかけている

それほどのショックかショックだな


『よし、この話はここまでだ。俺達も愛染達もお互いに確認不足だったで終わりだ』


これ以上統合政府の闇を見たくない

そう思った瞬間だった


世界が震えた気がした


「そんな……お父さん、華裂くカミサマが再誕しました!しかも予測を遥かに上回った規模での再誕です。私の力を大幅に上回っています。でも自壊しているようです、完全に暴走状態での再誕です。その特性は……死を望み伝播する!?これでは自滅する前に世界そのものが!」


何?こんなに早く?幾ら何でもおかしいだろう

しかも力の増大規模がおかしい

だが仕方ない直ぐに出るしかない


『俺が先に出る!真鏡、戦力を外に出せ!逐次投入の愚とか言っている暇はねぇ、準備できたら奴から即出撃だ。あと緊急事態だ非番の奴らや総隊長も使え!』


「私も後から出ますねぇ。獅堂先輩達と合流しますぅ」


愛染は走っていった

確かに元々チームで動いていた奴らはその方がいい

緊急時は対応速度と連携が物を言う


「私はどうしたら」


猫宮が迷っている

だがこいつは役目が決まっている切札だ


『猫宮お前は待機だ。巫に意識が残っているなら必ず出番が来る。だから待て』


混ざっているのを分ける時に感情を揺さぶることが出来ればより良い結果が出るからな

猫宮が頷いたのを確認して真鏡に視線を向ける

光に包まれたと思ったら外に出ていた

周囲を見回すとシントや巨人が倒れ伏していた

なにが有ったのかは解らないがどうやら死んでいるらしい

さて予想外の事態だが吉と出るか凶と出るか

ご拝読ありがとうございます

夜明け前は最も暗い


再誕は誰かさんからのたくさんの善意がこもった悪意のプレゼントです


再誕したカミサマに触れられることで安らかな死が確定します

安らかに苦痛なく眠るように死ぬことができます

命はいつか尽きる

命はいつか消える

苦しみの中で

悲しみの中で

それならせめて安らかに送ってあげたい

誰かにとっては救いになるかもしれないカミサマ

そんなカミサマが安らかに死ねるのはこの星の全ての生命が死に絶えた後です

身体が崩壊する苦痛の中で安らかに命を送り続ける

残酷で無慈悲でそして優しく哀しいカミサマ

願わくば彼女の結末に祝福を


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