陽が沈み火が灯る
10%ちゃん「よろしくね///帰りたくないな///」
お帰りください
【後書きにある意味ネタバレがあります】
先輩はそのまま離れていってしまった
いいんだろうか?問題起こすぞと見回すと真鏡と目が合う
小さく頷かれたのでこれでいいらしい
「視聴覚室って直ぐに使えますかぁ?どうですかぁ?」
「問題なく。お母さんが居ないから直接行けるけどどうするの?お父さん」
あれ?その言い方だと
『先輩って移動させられないのか?まあどちらにせよ歩いて行くかな』
「うん、お母さんには弾かれちゃうの。お父さんは大丈夫だよ。歩いて行くの?」
先輩はどうなってるんですかね?
『ああ、実際に歩いて距離とか色々とな』
ここが戦場になる可能性がなきにしもあらずってことでな
徒歩で視聴覚室に向かうことにした
皆ついてくるらしい
移動していると階段で獅堂に会った
とりあえず言うことは
『お前も大変だな』
「いきなりだね。何のことかな」
『聞いたぞ取り込まれた人達の中に知り合いがいるんだろう?』
少し弱気を表情に出す獅堂
「竜胆も知ったんだね。今回は流石にね、キツい。まさか記憶を利用して話しかけてくるなんて思いもしなかった」
責任なんか無いんだから気にしなければいいんだけどな、獅堂にはそれが出来ないんだが
そういえばこれは伝えておかないとな
『あー、そうだ。余裕があれば取り込まれた奴等を分断するつもりだから成功したらケアよろしくな』
驚いてる驚いてる
「それは、どの程度なら出来るんだい?」
『ドロドロに融解して混ざっていても本人がそこに残っているなら分けて汲み上げられるぞ』
獅堂にしては珍しい表情になったな
まるでこちらを睨みつけているようにも見える
これたぶん憤っているんだろうな
「竜胆、それをやってしまうと君が人から完全に外れるんじゃないのか?」
お、流石にこいつは気付くか
『ああ、かなり無茶するぞ。濁龍のカミサマ覚えているよな?前はアレの四本の姿になった。今の俺の姿はその時の代償みたいなもんだな。先輩曰く次やるとさらに進行するらしいから五本は確実だろうな。まあそれでも戻って来られるさ。また変わるだろうが』
巫候補が驚いてこちらを見ている
まさか元々こんな姿だったとでも思っていたのか
流石にねーよ
真鏡は平静だな
まあ見りゃ解るわな
それに俺がカミサマに近いのが嬉しいらしいし進行するのは望むところだろう
愛染は……なんで泣いてんのこいつ
無表情で泣いてるの怖いんだけど
なんなの
そして獅堂は
「竜胆、使わなくていい。自分で決着をつける」
覚悟を決めていた
迷いが無くなっている
本当に自分の手で始末するつもりなんだろう
その手を彼女達の血で染めることを自ら望んでいる
気にしなくていいのに助けられる可能性があって余裕があればって話だったのに
こう言われたら俺は
『なら俺も決めた。助けて恩に着せてやる』
こう返すしか無い
獅堂の思い通りにはさせない
こいつが他人の罪を背負う必要はない
気負う必要はない
悪である俺がめちゃくちゃにしてやる
悲劇なら喜劇にしてやる
だからお前は人でいろ
おふたりの関係はいったい真鏡は訝しんだ
【ネタバレ】
竜胆椿さんはお名前からも解る通り元々は女の子でした
濁龍のカミサマと交流していた女の子でした
災厄でお亡くなりになっています
では今ここにいる竜胆椿は何者なのか
それは彼女の遺体に死に瀕した濁龍のカミサマを流し込んで混ぜ合わせた存在
記憶は竜胆椿
人格は竜胆椿と濁龍のカミサマの混在
濁龍のカミサマの本質は憤怒
自分と交流して人がどういうものか学習させてくらた少女をただ自分を討つためだけに利用して殺した人類への憤怒




