《48話》
誤字や脱字があると思いますが、よろしくお願いしますm(_ _)m
手の甲をルーシルに向け、親指を手のひらにしまい
残りの指を立てる。親指以外の指を前後に動かして、こう言う。
「来なよ」
「あんまり、俺をナメるなよ!『黒炎弾』」
両手に生成された黒い炎を纏う玉
その玉をクロノスに向けて、投げる。
およそ500キロは出てるであろう玉を、クロノスは手の甲で払い飛ばす。
「ルーシル。君、地球で野球やったらいいピッチャーになれるよ」
「ピッチャー何ぞに興味はねぇ。俺が欲しくてたまらないのは、お前が今座ってる神王の座だけだ。」
「やれやれ。最後の忠告したつもりだったんだけどな....君が本気なら、僕も本気でやらないと行けないね。まあ最初に言ったけど」
「さっ!再開と行こうぜクロノス。神王の座を賭けて」
「サティア!零君を安全な場所に....」
「えぇ任さて、ダーリン」
「頼んだよ」
零の体に手を置き、唱える
「『転移』」
すると、居た筈のサティア 零はいなかった。
行ったね
「よし、始めようか。ルーシル」
「覚悟しろよ。クロノス」
「それはこっちのセリフかな。『貫通弾=毒』」
手のひらから放たれる無数の紫色の弾
それらを、体を上手く動かして躱して行く。
全ての弾を躱しきったルーシルは、小さい溜息を吐く。
その瞬間
「戦場へと変わったこの場所で、溜息何て吐いている場合か?ルーシル」
いつの間にか懐に入り込んでいたクロノスに、鳩尾を的確に拳で殴られる。物凄い威力と拳の重さを感じながら、尋常ではない速さで吹き飛ぶ。
「戦場に安息の場所などない....」
壁に衝突し、崩れた瓦礫に埋もれたルーシル。
だが、その瓦礫を吹き飛ばしクロノスに迫る
「『黒竜拳』!!」
右拳に透けている黒い竜の頭が現れ、その口を大きく開けて牙を剥き出しにして襲いかかる。
「『千槍ノ牢獄』」
そう唱えると、天から一本の光輝く槍が降ってくる。
光輝く槍は、ルーシルの右腕を貫通し地面に突き刺さる。
「ガァァァッ!!」
続け様に、天から無数の光輝く槍が降ってくる。
その槍は肩を貫き、足を貫く。槍の配置が円形状になり、地面に突き刺さる槍と、宙に浮く槍が共鳴し光り輝く線が結ばれる。線が結ばれ終わると、ルーシルは完全なる牢獄に閉じ込められていた。
「『千手千眼王ノ絶対神判』」
クロノスの背後に眩い光が突然現れる。
強大な光から現れたのは、千の手を持ち、千の眼を持つ
光り輝く仏像であった。
《我、悪を裁きし者。我、絶対なる神判者。汝、絶対なる神判を受け入れよ。汝、ルーシルを死罪と処す。》
そう光り輝く仏像が言うと、千本の手が千手観音の演舞のように綺麗に並ぶ。それと同時に、ルーシルの頭上の空に黄金色の巨大扉が現れる。銀色の鎖が巻き付き、左に日の丸、右に三日月が彫られていた。そして、黄金色の巨大扉は鎖を破り、徐々に扉が開かれていく。
──────扉の奥は暗く、暗澹たる扉の中。
その暗澹たる扉の奥から、一条の光が現れる。
時が刻まれるに連れ、光は大きくなっていき
暗澹たる扉の奥くが、光にのみ込まれた時であった。
扉の奥から、巨大な槍が風を切り、鋭い槍先を向け落ちてくる。3秒もかからなかった。天から落ちて来た槍が、地面に突き刺さるまで、ほんの一瞬である。勿論、槍はルーシルに向けて仏像が落とした槍である。
そして、ルーシルはその槍によって頭上から真っ二つに引き裂かれ、内蔵は地に落ち、バラバラとなった腸はそこらに散乱し、真二つになった肝臓は一部地に転がり残った物は人体の内部が露となった内側におさまっていた。
瞼を開けた状態で、片方は白目をもう片方はクロノスの眼を見ていた。地面に広がる血。その血から臭う異臭
血だけではこんな臭いは出ないだろ。この臭いを出すには、様々な消化器官が傷ついたために生じた臭いであろう。そして、完全なる屍体となったルーシルに手を翳す。
「ルーシル....残念だっね。また、君は僕に勝てなかった....。僕はね、零君を信じてるんだ。この僕を越えて、魔龍神王を倒してくれることをね....。今日君と戦った事は、零君にとって少しは糧となる出来事だったんじゃないかな。さて、そろそろサティア達の所に行かなくちゃね。これで、さよならだ。ルーシル....『滅』」
手をゆっくり落とすと、無残な屍体となっていたルーシルは居らず大量の血が残ったままにしクロノスは闘技場をあとにする。
ありがとうございましたm(_ _)m
ルーシルとクロノスの戦闘が、あっさりと終わってしまった.....。長く書いたつもりなのに....あざっした!