《47話》
誤字や脱字があると思いますが、よろしくお願いしますm(_ _)m
「死ね『滅び玉』」
右手を前に出し、手のひらに魔法陣を展開する。
すると、魔法陣から雷を纏った黒い玉が現れる。
サッカーボール程の大きさの、球体。
ルーシルは腕をムチのようにしならせて、球体を放つ。
尋常ではない速さで迫り来る球体を、難なく躱し
攻め込む。
零の移動速度を初めて見たルーシルは、小声で呟く
「....速い...」
あっという間に、ルーシルの上を取る。
「いつの間に!?」
「ハァァァッ!!」
風魔法で回転を付けさせ、ルーシルに攻撃を仕掛ける。
「『双剣回転斬り』!!」
「『六翼の結界』!」
六翼の黒い翼を広げた紋様をしたドーム型の結界と、零が放つ鋭い剣撃が激突する。
火花が飛び散る中、零は結界を破壊する為に力を入れ
方やルーシルは、集中力を結界維持に集中させる。
そして、零の剣撃は弾かれる。
手が痺れてた....手が回復するまで、魔法で攻撃していこう。
くっ....何とかあの剣撃を防ぎきった。まさか、あそこまでの力を持っているとは....。久しぶりにクロノス以外に、殺しがいのある奴を見つけたぜ。
それにしても、彼奴の移動速度は尋常じゃないな。
無限収納に、黒天 白天をしまう。
無理に手を動かせば、魔法は発動出来る。
痺れも直ぐに消えるだろうしな
「さて、次の攻撃に移るか。『煉獄の神槌』」
そう零が呟いた瞬間、ルーシルの周りを炎で出来た柵が覆う。ルーシルの頭上には、5層の魔法陣が縦に陳列した燃え盛る炎に包まれた魔法陣が現れる。
「これは....ッ!!まずい」
俺の推測が正しければ....あれは....神魔法
奴ら10神それ以上の神が使える魔法
「『黒翼ノ護り《コクヨウノマモ》』」
その黒い翼を大きく広げ、天を仰ぐような形をとる。
バサッと広げられた翼からは、無数の羽が舞い落ちる。
舞い落ちた綺麗な羽達から、黒い霧が立ち昇る。
突然出現した謎の黒い霧。この霧は、徐々にルーシルを覆うようにしていく。───────霧がドーム型の結界のような物に、変化する。
結界を張られたか....
それでも....
「穿て!煉獄の神槌!」
そう叫んだ瞬間である、縦に陳列した魔法陣から煉獄の炎が放たれる。遠くにいる零にでさえ、煉獄の炎の熱風がこちらに流れ込んでくる。だが、その熱風を物ともせずに
叫ぶ。叫ぶ先は────己が放った魔法と衝突している黒いドーム型の結界。
クッ!!重たい!潰されるっ!!
だが....ぁ....この程度でぇ....俺が
「負けるかぁぁあ!!」
バァッンと、鳴り響く音が聞こえる。
それと同時に、激しく衝突していた零の魔法とルーシルの結界が消える。そして、その場に残ったのは疲れを見せるルーシルであった。
「この程度で俺を殺せるとでも....?甘く見るなよ」
くそっ....意識が....なくなって..こんな時に....倒れる....なんて....
その場で倒れてしまう零
それを見たルーシル
「ほぉこれはこれは....殺すチャ〜ンス『大剣落とし』」
零の真上に黒い魔法陣が展開される。
「あばよ。小僧!」
魔法陣から現れいでる大剣
かなりの大きさである大剣の剣先は、零の神臓を指していた。
勝ったと勝利の笑みを浮かべるルーシル
そして、大剣が突然尋常ではない速さで落下する。
これで、俺はクロノスと殺れる。
そう思い目を閉じた時であった
金属と金属がぶつかり合う音が、闘技場内に鳴り響く。
ルーシルは直ぐに瞼を開け、零がいる方を見る。
まさかでしゃばって来るとはな…クロノス
「何のつもりだ?クロノス」
ルーシルの瞳に映し出されている光景は、零の神臓に落ちる筈だった大剣が鍔の所からポッキリと折られ、クロノス達の後ろに突き刺さっており、気を失っている零の前に立つクロノスの姿であった。
「零君には、今死んでもらいたくないんだよね。これからの未来の為にさ」
「未来だと?そんなもの来ると思うか?」
「僕は信じてるよ。本当は、君に構っている暇は無いんだよね。だからさ、直ぐに終わらせるからね....」
クロノスから放たれる殺気。
その殺気を受けたルーシルは、一歩後ろに下がる。
やっぱクロノスの殺気は、恐ろしいな
「俺は強くなる為に修行をやった。その成果、とくと見ろ!」
「早く片付けたいんだよね。だからさ、本気で殺しに行くから…….。」
クロノスの眼は、いつもと違う優しい眼ではなく
人を”殺す”時にする、狂気を感じる眼だった。
ありがとうございましたm(_ _)m