第三章 革命は起こらなかった
「ヴェヌジェイル!
早く出て来い!!」
城の門をドンドンと叩く音がする
ノックどころではない…
何人もが一斉に叩いている音だ
「ヴェヌジェイル様!
国民どもが一斉に門に!」
「…そろそろ起きる頃だと思っていた」
「何言ってるんですか!
呑気に構えているとお命が…
早く逃げてください!」
「国民のためなら命など惜しくない」
こう言えるのは、この体質のおかげだろう
恨んだこともあったが、今となっては役に立つ
私は目の前にあるテラスへとつなぐガラス張りの扉を開ける
テラスからしたを見下ろすと
ちょうど国民が門を壊したところだった
今だ…今しかない…!
「私ははここだ!
お前たちが欲しいのは私の命だろう!
それなら、くれてやるわ!」
さようなら…
自分
私は身をなげた
ある日の朝刊より
女王死す
忌み嫌われていた女王
ジュリアン=ヴェヌジェイル
が昨日自殺されました
そのあと、女王の側近により
国民に、今まで女王が今まで国民を思ってやっていたこと
お金は大臣が今まで獲っていたことを話した
その日のうちに大臣は処刑されたとのことだ
なぜこんなことが!?
女王の亡骸が消えていたそうだ
気付けばばなくなっていたとか…
国中さがしてもどこにもないそうだ!
一方、女王に似た人を森で見た者もいるそうだ
「…いいこちゃんは消えたわけだし
まあ、好き勝手やらせて頂きましょうか
フフッ」






