表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラグナロク  作者: 木の棒
第1章 ギャンブル的な!
11/27

第9話 201503

―― 聖樹王暦2000年 1月 11日 22時 ――


 22時。勝負が始まった。


 あれから、ひたすら考えた。

 ミカ様に治癒神力を流し続けながら、ひたすら考えた。

 ミカ様は僕に抱きついて、手を握りしめて、苦痛に耐えている。


 ドンゴはつまらなそうにしている。

 さっさと勝負を終わらせて、帰りたいって顔だ。

 勝っても負けても興味がないのだろう。


「せいやく」のログ画面に、勝負開始までのカウントダウンが始まった。



―― カウントダウン開始! ――



 いつまで経っても勝負が始まらないと、強制的に始まるらしい。


 カウントダウンの数字が終わる1分前に、僕は勝負を始めると伝えた。


 僕からカードをめくる。

 10


 ドンゴがカードをめくる。

 3


 僕がカードをめくる。

 4


 ドンゴがカードをめくる。

 8


 僕がカードをめくる。

 7


 ドンゴがカードをめくる。

 11


 僕がカードをめくる。

 9


 ドンゴがカードをめくる。

 2



 お互い無表情のままカードをめくる。

 まるで色の落ちた世界にいるみたいに。



 僕がカードをめくる。

 1


 ドンゴがカードをめくる。

 6


 僕がカードをめくる。

 5


 ドンゴがカードをめくる。

 12



 運命の悪戯か、最後に13が残った。

 めくるのは僕だ。


「チッ! おめでとうよ。これで奴隷は回避か? ま~いい。お前、俺の部下になれ。このゲームのことを誰にもいうな。他の大天使もはめるぞ。手伝え。

 そうすれば、お前にも神力をくれてやる。

 なんなら、ミカエル以外の女天使をお前の奴隷にしてやってもいいぞ?

 悪い話じゃないだろ?

 ま~もし、お前がこのネタを誰かにばらしたら……そうだな、プレイヤーの宿の外でミカエルを犯す。

 天使全員にミカエルを犯すところを見せつけるぞ?

 ミカエルに惚れてるんだろ?

 俺がやった後なら、お前にもやらしてあげるからよ~」


 クズが何か言っている。

 魔神に仕える天使が悪なのか。

 いや、それは偏見だろう。

 魔神の中にも良い人物はいると聞く。

 魔神とか悪魔とか天使とかじゃない。


 こいつがクズなんだ。


「次はガブリエルにするか。あいつもいい女だ。

 ラファエルとウリエルもはめられるか?

 ウリエルはいけそうだな。馬鹿っぽいから。

 ラファエルは賢そうだからな……」


 4大天使様を全員はめるつもりか。

 本当にクズだな。


「ミカエルとガブリエルの2人を同時に調教してぇぇぇ!

 ああ……想像しただけでいっちまいそうだ!」


 勝手に想像してろ。

 クズが。


「おい、さっさとめくれよ」


「……いいのか、めくって」


「あん? 早くめくれよ」


「そうか……わかったよ」


 僕は最後のカード……13をめくった。

 そして勝負は終わった。


「俺の部下になるかどうかの答えは、明日で構わない。

 今日はこれからミカエルの調教があるんでな!」


 クズはさっさと帰りたいようだ。


「おい! いくぞ!」


 クズがミカ様に命令する。


「おい、クズ。その汚い声をミカ様に向けるな」


「ああん?」


「喋るな」


「はぁ? お前なにいって……ぐっ!」


 興奮して気付かなかったのか?


「こ、これは……なんで……ぐぁぁぁぁぁ!」


 自分の首に首輪があること。



名前:ルシラ  性別:男  年齢:18歳  神力:201,503


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ