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Infinite Abilities Online   作者: 星長晶人
流れる冷水編

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71/165

番外編:クリスマスの主役

あと一話で終え、今の本編を新しい章に変えます


 割り込みですいません

 十二月二十四日、クリスマス・イブ。


 十二月二十五日、クリスマス。


 カップルにとってはその年最大のイベントでもあり、最後のイベントでもある。


 IAO内でもクリスマスは存在する。


 建物や木々はイルミネーションに覆われ、雪景色になり、雪がしんしんと降り続く。


 クリスマスケーキやローストチキンなどが販売され、装備ではない、プレゼント用のアクセサリーや玩具が売り出される。


 二十四日の深夜、十五歳以下のプレイヤーには限定の装備が配られる。


 そして、二十四日午前零時。緊急クエストの知らせがあった。


 フィールドや街を徘徊するサンタクロースに会い、限定サンタ装備を手に入れ、その装備で全フィールドのどこかに二体だけいる赤鼻のトナカイを見つけ、サンタクロースに届ける。期限は二十五日の午前零時まで。


 まず、子供を預かるプレイヤー達が動き出した。


 トナカイがいなければ、サンタクロースが十五歳以下のプレイヤーにプレゼントを配ることはないからだ。


 そして、朝から大半のプレイヤーが動き出した。


 トッププレイヤーの一部は俺が連絡したため、深夜から動いている。


「キュウキュッキュキュッキュ♪ キュキュキュキュキュッキュ♪ キュッキュキュ、

キュッキュキュ、キュウキュウキュキュキュ♪」


 外に出ると、雪を見てアルティがはしゃいでいた。……いつの間にそんな歌を覚えたんだろうか。


「……」


 俺はアルティがはしゃいで雪の上をコロコロ転がったり雪玉を作って遊ぶのを見ながら、昨日女将さんに言われたことを思い出していた。


「アルティにとってのサンタクロースはリューヤなんだから、プレゼントを用意するんだよ」


 ……と言われたんだが。アルティに何をプレゼントしたらいいか分からん。エアリアかエフィにでも聞くか。テイマーとして。


「……よしっ。とりあえずサンタ探しに行くか」


「キュウッ!」


 アルティは上機嫌で返事した。……草原にいるハズなのに冬に強いのか。毛があって暖かそうだしな。


「……で、サンタどこ?」


「キュウ?」


 俺が呟くと、アルティはこてんと首を傾げた。


 ▼△▼△▼△▼△


「あっ、お兄ちゃん!」


 ミニスカサンタの格好をしたリィナがいた。……寒くないんだろうか?


「リューヤ、メリークリスマス」


 同じくミニスカサンタの格好をした姉ちゃんがいた。


「ああ、メリークリスマス。二人共、サンタに会ったんだな? どこにいるか分かるか?」


「う~ん。トナカイはさっき一体見つけたんだけど。サンタの方はどこ行ったかな?」


「……多分、ここ周辺のフィールドにいると思うわよ。トナカイを渡しに行ったから」


 なるほど。まだ近くにいるのか。


「ありがとな。アルティ、サンタに会いに行くぞ!」


「キュウッ!」


 アルティは俺のロングコートから頭だけを出して言う。


 俺はダッシュでフィールドへ出る。


「……嘘、だろ……?」


 プレイヤーサンタが多い。……まあ、近くにサンタがいるって証拠だろうが、紛らわしい。


「サンタってのはどいつだ?」


「キュ~」


 アルティはサンタがいっぱいいて目を回していた。


「……髭生えたヤツが本物!」


 俺はダッシュで顔と名前を見て、サンタがいないか探す。


「サンタクロース!」


 名前が聖夜の重鎮・サンタクロースのヤツがいて、呼び止める。


「うん? いかにもワシがサンタクロースじゃ。お主もトナカイを探してくれるのかの?」


 ……よくよく考えれば、トナカイを連れてるんだった。


「ああ」


「ふむふむ。ではこれを授けよう。サンタ服じゃ。これを着ればお主も幸せを与える側。立派にサンタクロースするといい」


 チラッとアルティを見て言う。……分かってはいるんだがな。


「ああ。トナカイ見つけて、連れてくるからな」


 俺は言って、今度は俺の拠点の宿屋を目指す。


 アルティを女将さんに預けて、プレゼントも買わないといけない。


「女将さん。アルティ頼めるか?」


 俺は宿屋に着いてすぐ、女将さんに声をかける。


「ああ、大丈夫だよ」


 俺の意図が伝わったのか、女将さんは引き受けてくれる。


「キュウ?」


 アルティはきょとんとしていた。


「……アルティ。サンタはな? いい子のとこに来るんだ。だからアルティもプレゼント欲しいなら、早く寝てなきゃダメなんだ。俺はサンタがちゃんと来れるようにトナカイを探してくるから、いい子で待ってるんだぞ? ご飯食べたら寝て、サンタが来て起きても寝たフリしてるんだぞ」


 アルティをカウンターに乗せ、目線を合わせて言った。


「キュウ」


 素直に頷いてくれた。


「よしっ。じゃ、プレゼント楽しみにしててな」


 俺はそう言って宿屋を出る。


 ……アルティのプレゼント、何にしようか。


 玩具かアクセサリーか冬物のアイテム。


 アルティは女の子だしな。それも踏まえて考えよう。


 ……。

 …………。


 マフラーとぬいぐるみでいいだろうか。


 アルティ、毛があっても俺のロングコートに潜り込んでくるから暖かい格好させてあげたいし、女の子への玩具が思い浮かばない。アクセサリーは興味があるか分からないし。


 というわけで、赤いマフラーとクマのぬいぐるみを買ってクリスマス用に包装してもらう。


「……どうやって渡すかは後で考えるとして、トナカイを探すか」


 物影でサンタの格好に着替え、トナカイ探しに向かった。

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