シルヴァの成長
昨日久し振りに日間ファンタジーランキング百位以内に入りました。
皆さんのおかげです。ありがとうございます!
「……ふぅ」
俺は無限迷宮五十二階にて、シルヴァが戦う様を見ていた。
無限迷宮の敵のレベルは、十階毎に五レベだ。つまり、今は26~30のモンスターが出てくる。
「シルヴァ、順調そうだな」
「ガウ」
シルヴァにも他のヤツらと同じように『捕食』があるので、一人でやらせて、どんどん成長してもらってる。
シルヴァ達テイムバハムートは100000000の成長値で一日の上限がない。そして、どんどん大きくなっていく。満タンになると大人ってことだな。
「いい子だ。さっきのボス戦も良かったぞ」
ボス戦も一人でやらせたが、結構余裕そうだった。
「グウ」
頭を撫でてやると、気持ち良さそうに目を細めていた。
まだまだちっちゃい。アルティより大きいくらいだから、カイと同じくらいか。
「【シルバーブレード】」
シルヴァが襲いかかってきた黒い狼、ブラックウルフを銀製の剣で串刺しにする。……後にシルヴァが美味しくいただきました。
「……道理でモンスターが見当たらないと思ったら、誰かが入ってきたのか」
ソロかパーティーかギルドかはわからないが、誰かが入ってきたら内部が変わる。出現するモンスターと道が、な。
「今回は狼系らしい。シルヴァ、素早いから気を付けろよ」
「ガウ」
シルヴァは頷いて、銀を周りに展開した。
銀を自在に操るシルヴァには攻撃方法がいくつかある。バハムート基本の尻尾や爪などとブレスの攻撃に加え、銀を武器の形にして傷付けたり、盾や壁のようにして防御したり、銀の弾を撃つことだって出来る。ちなみに銀の弾丸のように銀は悪魔とかには効果的だ。
他にも、銀でゴーレムを精製したり出来るようになった。バハムートの鋼の巨人のようにな。
『剣魔法』のようなモノが使えるシルヴァは、大体全属性を使えるということになる。
【ファイアソード】は火だし、【アイスソード】は氷という風に、剣だけなら全属性が使える。
俺はまだ『剣魔法』を持ってないので、教えて欲しいくらいだ。
「ウォオオオオオォォォォォォン……」
一匹の白い狼、ホワイトウルフが遠吠えをした。
こんな草原のように広くない空間で仲間を呼ばれたら、それこそ逃げ場がない。
「グルルル……」
次々と狼達が集まってきて、俺達を囲む。
「……シルヴァ、殺れ」
「ガアアアァァァァ!」
展開していた銀を周囲に撒き散らす。
「【シルバーニードル】」
銀がトゲを生み出す。撒き散らかった銀は狼達に付いていたので、銀のトゲに串刺しにされた。
「数がいたな。狼を一匹残して仲間を呼ばさせて倒すのもいいかもな」
俺が独り言を呟いてる間、シルヴァは狼を平らげていた。
「んじゃ、行くか」
「ガウ」
並んで、ゆっくり歩いて進んでいった。
▼△▼△▼△▼△
「……ボスはエンチャントウルフか。魔法を付与してくるから気を付けろよ」
「ガウ」
シルヴァは頷いて銀を周囲に展開する。
……戦い方はナ〇トの我愛羅みたいなんだよな。砂か銀かって言う違いはあるが。規模も全然違うし。
「ウオオオォォォォォォン……」
灰色の巨大な狼、エンチャントウルフが遠吠えをすると、影を操るシャドウウルフが現れた。……影に擬態出来るから、不意打ちが得意なんだよな。
「シャドウウルフは俺がやる。シルヴァはエンチャントウルフと一騎討ちな」
「ガウ」
「よしっ。いくぜ!」
俺は聖竜剣・ホーリードラゴンを構えてシャドウウルフの群れに突っ込む。数はおよそ二十体。
「【ドラゴンダイブ】!」
聖なる竜のオーラを全身に纏い、シャドウウルフの群れに突っ込んで一振り。
「ウォン!」
「キャン!」
五体のシャドウウルフを消し飛ばした。
「はっ!」
さらに次々とシャドウウルフを斬っていく。レベル差のおかげで余裕だ。
「武器のおかげもあるか!」
聖竜剣・ホーリードラゴンは俺が持つ武器の中で二番目に強い。
「はぁ!」
やがて、二十体のシャドウウルフを全滅させた。
「……あとはシルヴァか」
シャドウウルフ達が消えゆく中、武器を下げてシルヴァの戦いを見る。
簡潔に言えば、シルヴァは善戦していた。
「グルルル……」
エンチャントウルフは魔法を付与していたが、シルヴァを捕らえきれていない。
シルヴァのHPはほぼ満タンで、エンチャントウルフは傷だらけでHPも残り少ない。
「ガアアアァァァァ!」
シルヴァが吼え、様々な種類の剣をいくつも出現させる。銀、火、氷、雷、水などの数々の剣だ。
「グルルル……!」
唸って、そのレベルにしてはかなり速い動きでシルヴァに突っ込む。
だがエンチャントウルフの牙がシルヴァに届くことはない。無数の剣と大量の銀で、ズタズタに引き裂かれたからだ。
「よくやった。これで六十階突破だな」
エンチャントウルフの死骸を食べているシルヴァを褒める。
まだシルヴァのレベルは低い。だが、これくらい出来ればまだまだ大丈夫そうだ。
「じゃあ、まだまだ行くぞ。目標は八十階だ」
「ガウ」
適当に目標を立てて、階を上がっていった。




