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Infinite Abilities Online   作者: 星長晶人
第一グランドクエスト編

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バハムートの襲来④:『一夫多妻』

新キャラ続々登場です。名前だけ出てきたキャラや、全く新しいキャラがまだ出てきます。

「なあ、アリシャ」


 俺は今日一回目の襲撃後、アリシャの店を訪れた。


「……何?」


「ベルセルクの武器、ズルくね?」


 吸命刀とかいうあれ。


「……吸命刀。人やモンスターを殺せば殺す程少しずつ威力が上がる。……リューヤのツインフレア・オブ・チェンジエッジよりは、下のハズ」


 そうだよ、それ。


「いや、俺が見る限り、普通の威力だったら、あっちの方が上だったぞ」


 バハムートにはこっちのが効果あるから効いたけど。


「……ベルセルクは戦闘狂だから。最初は、物干し竿より威力はなかった。でも、ベルセルクが次々と狩ったらリューヤよりは強くなる」


 ……頑張ったんだな、ベルセルクのヤツも。


「今、あいつが最強なんじゃね?」


「……近接ではリューヤに勝てるかも。けど、魔法に弱いから」


 ああ、なるほど。


「……リューヤ、早くしないと次の襲撃が始まる」


「ああ! 行ってくる」


 アリシャに言って、俺は次の決戦場へと向かった。


 ▼△▼△▼△▼△


「ん?」


 また人がいる。……知らないヤツらだったが。


「おーい」


「……近寄らないで」


 ……おいおい、いきなり拒絶されましたよ?


 長い黒髪の美少女で、少しアリシャに似ている。無表情なせいだろう。漆黒のドレスを身に纏っていて、武器は何故か真っ白でイビツな鎌だった。頭上に示された名前はカナ。


「……い、いや、いきなりそれは酷いだろ?」


 かなり傷つけられたが、何とか反論してみた。


「……シンヤ、怖い」


 カナという美少女は、隣にいた美青年にピトッとくっついた。


 金髪金目の美青年だ。髪は目にかかるかかからないかぐらいの長さで、顔はかなり整っていてイケメンだ。ヒューマンっぽい。背は俺と同じくらいか。くしくも、格好は俺の白いバージョンだった。頭上にある名前はシンヤ。


「ちょ、ちょっと! シンヤから離れなさいよ!」


 もう一人の美少女がカナをシンヤから引き剥がす。


 赤髪ツインテールに赤目の美少女で、つり上がった眉が勝ち気な感じをさせる。ミニスカートに半袖と、何かと活発的なイメージを受ける。背に背負った巨大なハンマーが少し怖い。見る限り、多分ドワーフだろう。頭上にある名前はレイア。


「……あの変な男が声かけてきた」


 カナが口を少し尖らせて言う。……って、俺のせいかよ。


「カナ、失礼よ。……すみません、ウチのメンバーが失礼なことを」


 美人が礼儀正しく頭を下げてくる。


 黒髪ポニーテールに黒目の美人で、大人っぽい雰囲気を纏っている。背が高くスタイルもいい。右手に赤、左手に黄色のブレスレットを着けているので、それが武器、かもしれない。頭上にある名前はラーシア。


「いえ、別にいいんですけど」


 かしこまられて、俺も敬語になってしまう。


「男を見たら怖がってシンヤにくっつくの、止めて欲しいんだけど?」


 呆れたように言うのはもう一人の美少女。


 長い金髪のストレートヘアに碧眼の美少女で、やや眉がつり上がっていて、性格がキツそうだ。エルフらしく、耳が尖っている。杖を腰に差してあるので、魔法使い系だろうか。頭上にある名前はイルネア。


「ハッ! とか言ってるイルネアも、シンヤにくっついてんじゃんかよ」


 もう一人の美人が笑って言う。


 青髪ショートカットに青目の美人で、背が俺並みに高く、軽そうな鎧を着ている。両腕に包帯を巻いているが、何の意味があるんだろうか。武器は見当たらないので、素手で戦うのかもしれない。頭上に示された名前はアローネ。


「あうぅ。仲良くしてくださいぃ……」


 もう一人の美少女がオロオロしながら言った。


 ウェーブのかかった茶髪に黄色い目をした美少女。背が低く、気弱な雰囲気で、可愛い系の美少女だが、首の左半面に黒い紋章があり、右手に黄色い紋章がある。武器は見当たらないが、素手で戦うんだろうか。名前はラウネ。


「とりあえず、あの人を無視して言い合うのはダメだと思うぞ?」


 シンヤが俺を見て言う。


 ああ、そうか。これが噂に聞く――


 『一夫多妻ハーレム』ってヤツか。


「悪いな、邪魔して」


 一応謝っとく。


「いや、元々はこっちが悪いんだ。それより、君が噂のリューヤだろ?」


「ああ。お前が噂の『一夫多妻ハーレム』のリーダーだろ?」


 シンヤが真面目な顔をするのに対し、俺はニヤッと笑って言う。


「ああ。シンヤという。こっちが俺のギルドメンバー達だ」


 らしいな。


「っと。お喋りはここまでみたいだぜ?」


 ズズウゥ……ン、と重々しい音をたててバハムートが着地する。


「どうする? フォーメーションは」


 シンヤがハーレムメンバーに聞く。


「この人数じゃ、本気でやるしかないわよ」


 イルネアがそれに答えて、他も頷く。


「……そっか。じゃあ、いつもは俺の後ろにいてくれって言うけど、今日はこう言おう」


 ……やたらとカッコいいヤツだな。


「勝つために、一緒に戦おう」


「「「……」」」


 笑顔で言う。……女子全員赤面してるよ。やるなぁ、イケメン君。


「なあ。せっかくだから、共闘しないか?」


「……? 何言ってるんだ? 元からそのつもりだよ」


 さすが、心が広いね。


「サンキュ。……じゃあ、俺も足手まといにならないよう、頑張るとするか」


「……よろしく。リューヤは死ぬ気で戦わなくていいけど、俺は守りたい彼女達のために死ぬ気で戦う


 ……カッコいいな。


「ああ。俺も、出来る限りの全力で行くぜ!」


 色違いの自分を見たようなシンヤと、そのメンバー達との共闘でバハムートに立ち向かった。

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