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Infinite Abilities Online   作者: 星長晶人
嵐の前編

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新フィールド

「で、何の武器がいい?」


 アリシャは不満そうに俺を見て言う。


「アリシャのオススメは?」


 聞き返す。武士を極めたら生産職極めようと思ってたから、何も決めてねえ。


「レア武器になるから、使う頻度が高い武器がいい」


 使わなきゃ勿体ないしな。


「何の武器になるんだ?」


「……薙刀、レイピア、双剣、盾、ガントレット、弓」


 ふむ。弓は炎亀弓のことだろう。


「う~ん。となると、双剣か盾かガントレットだな」


 薙刀は赤が嫌だし、レイピアも同様。弓は炎亀弓だろうからいらないし。


「オススメはガントレットか双剣」


 何でだ?


「ガントレットは格闘の武器でもあって、魔法を補助するのもある。双剣はリューヤも極めてないし、丁度いい」


「何で盾はオススメしないんだ?」


「リューヤは守備より攻撃の方が合ってる」


 なるほど。まあ、守るより攻撃して速攻で倒す方がいいよな。


「リューヤ、新スキルが更新されたのは知ってる?」


 アリシャはいきなり話を変えた。


「いや」


 全く知らん。


「新スキルは何個かあるけど、リューヤにオススメなのは『ウエポンチェンジ』」


 ん?


「バトル中に武器を変えられるスキル。リューヤは多くのスキルを極めてて、武器が多いからぴったり」


 おぉ、そりゃいいな。


「もう一つ更新されたのは、スキルスロット」


「スキルスロットがどうかしたのか?」


「ん。スロットの制限がなくなった。使うスキルをセットするだけになった」


「マジか? だったらめっちゃ俺に合った更新だな」


 スキルめっちゃ使うし。


「……ん。リューヤのために更新されたみたい」


 アリシャは少し眉を寄せて言った。


「気にしすぎだろ。俺なんか、一プレイヤーにすぎないんだし」


 アリシャの懸念を消すように笑って言う。


「ん。……で、何の武器がいい?」


 結局そこに戻るんかい。


「まあ、双剣にするかな」


「何で?」


「ガントレットはまた今度にする。魔法を補助するのは魔杖剣があるし、格闘はナックルがあるしな」


 『ウエポンチェンジ』をゲットすれば結構攻撃の幅が広がる。


「わかった。――『武器生成』、ツインフレア」


 アリシャは双剣を作ってくれる。


「……。もうリューヤやだ」


「何でだよ!?」


 アリシャがボソッと言ったのでツッコんでおく。


「また超大成功した」


「いいじゃん」


「もう三回も大成功するのはリューヤだけ。リィナとフィオナはまだ一回」


 おぉ、二人共大成功してんじゃん。


「……はぁ。こんなレア武器造っても金額は同じ」


 割りに合わないってか。意外とケチだな、アリシャ。


「で、どういう武器なんだ?」


 一見普通の双剣だが。


「変形武器」


 変形?


「通常状態がこの双剣。他には、双太刀と双大剣がある」


 剣が太刀になったり大剣になったりする訳か。


「武器名、ツインフレア・オブ・チェンジエッジ」


 長いし言いづらい。


「固有スキル、『双炎剣術』。更新された新フィールド、宴の森で試すといい」


 そんなフィールドまで出たのか。


「宴の森は新属性、森のモンスターが出る。炎が効く。ツインフレア・オブ・チェンジエッジはアヴァロンソードと聖竜剣ホーリードラゴンの間ぐらいの強さだから、その武器で一発。エリアボスを今日中に倒して。エリアボスの素材がいち早く欲しい。リューヤに依頼する」


 アリシャが珍しくめっちゃ喋った。


「今日中って難しくないか? どうやって出現するかもわからないのに」


 ジャイアントゴーレムとか、めっちゃ苦戦したぞ、探すのに。


「いいから。レア武器持ちすぎの罰」


 アリシャに睨まれた。……いや、何の罰だよ。


「はいはい。んじゃ、行ってくるな」


「ん、頑張って」


 アリシャに見送られて宴の森に向かう。


 ▼△▼△▼△▼△


「何か、樹海って感じだな」


 緑が生い茂ってる。地面は苔が生えていて緑。上は木々があって緑。


「モンスターがよくわからない」


 どこに潜んでいるのやら。


「『索敵』で警戒しとくか」


 緑色のモンスターだったら面倒だ。


 ガサッ。


「っ?」


 モンスターか?


「あれ、お兄ちゃん?」


 きょとんとしたリィナがいた。


「リューヤ?」


 さらには姉ちゃんも現れた。


「おっ? 二人共どうしてここに?」


 偶然だな。


「アリシャに頼まれたのよ。リューヤに協力してくれって」


 偶然じゃなかったのか。


「ここのエリアボスの出現方法知ってるのはトップギルドの人しかいないし」


 だから二人を呼んだのか。


「ん? アリシャは知らないのか?」


「ううん。知ってると思うけど、あえて言わなかったんじゃないかな?」


 アリシャのヤツ……。


「ま、いっか。さっさとエリアボス討伐して、帰るぞ」


「「うん/ええ」」


 二人が頷いて、エリアボス出現の場所に向かった。


 ▼△▼△▼△


「ここね」


 森の中心部、直径百メートル程の円状に開けている場所があった。


「強敵だから、気を付けていこうね」


「ああ」


 三人でそこに足を踏み入れる。


 ズン、と重々しい音がして、木で身体が出来たドラゴンが舞い降りた。


 ――――エリアボス出現。対戦人数三名。バトルを開始します。


「さあ、久し振りの三人でのバトルだ。行くぞ!」


「「うん/ええ!」」


 気合いを入れて、バトルが開始した。

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