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Infinite Abilities Online   作者: 星長晶人
嵐の前編

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討伐報酬

「ふーっ。今日も激闘だったなぁ」


 疲れた。


「ああ。集会所に行って報酬を貰いがてら休むか」


 それがいいな。


「クエスト報酬だ。Gをいくつかとアイテムだな。イベントクエストの前だけあって報酬は少ない」


 確かに。


「イベントクエストの方だよな、やっぱ」


 報酬は~っと。


「ボルケーノタートルの素材と、クリスタ専用アビリティ【加炎】か。特別報酬は炎の魔石? と炎亀弓だな」


「特別報酬はリューヤだけだな」


 そうなのか。


「アリシャんとこ行って見てもらお。エアリアも来るか?」


「……いや、いい。俺にも専属の鍛冶屋がいるんでな」


「そっか。じゃあな、エアリア。また誘ってくれよ」


 俺はエアリアに言って集会所を出て、アーメリア王国から始まりの街に転移した。


「アリシャー」


 着いてすぐアリシャの鍛冶屋に行く。


「どうしたの、リューヤ」


 いつも通りの顔があった。


「ボルケーノタートル討伐した」


「っ!?」


 正直に言ったらアリシャが驚いていた。


「報酬は?」


 アリシャが催促する。アリシャ、高級素材には目がないからな。


「これだ」


 全部カウンターの上に置く。


「……ん。もう武器がある」


 アリシャが拗ねたように言う。


「他には、これだな」


 T・Gと月凪も出す。


「これは海賊の捕獲だな」


「レア武器。銃使い、極めた?」


「ん? まあ」


 確か、もうMAXになったハズだ。


「じゃあ、『魔砲』が使える」


 おぉ、あのユニークスキルか。


「それはいいな。んで、これは何だ?」


 俺は炎の魔石を指差す。


「……レアアイテム、だと思う。テイムモンスターを進化させられる。炎だから、炎系モンスターの」


 マジか。


「フレイか」


 あいつだけ通常モンスターなのに、残念だ。


「テイマーしかいらないから、レア度は微妙」


 なるほど。俺はテイマーだからいいな。


「フレイ、今レベルは?」


「ん? 確か、40くらいじゃないか?」


「……強い。それなら、フェニックスになる可能性が高い」


 マジか?


「めっちゃ強いんじゃねえの?」


 リヴァアとかクリスタ並みに。


「うん。レオンウルフと同じくらい」


 めっちゃ強いじゃん。


「フレイに炎の魔石を与えると進化する。けど、本人の意志がないと駄目」


 フレイの意志かぁ。


「フレイ、出てこい」


 本人に聞くしかないな。


 俺はモンスターBOXからフレイを呼び出す。


「ピイ!」


 フレイは出てきて俺の肩に止まる。


「なあ、フレイ。この炎の魔石を使えばお前は強くなれるらしいんだが、どうする?」


 フレイに聞いてみる。


「ピイイ!」


「……」


 何言ってるかわからん。


「……多分、強くなりたい、って言ってる」


 アリシャが言った。


「えっ? わかんの!?」


「うん。なんとなくは」


 アリシャは頷く。……いや、フレイの言葉がわかるって、野生か、あんたは。


「まあ、フレイも俺もボルケーノタートルにバカにされたからな。一人だけ置いてかれるのも嫌だろうしな。俺もわかるぜ、その気持ち」


 フレイの頭を軽く撫でてやる。


「ピイ!」


 フレイは鳴いて、炎の魔石のあるカウンターに着地する。


「早速か?」


 フレイが炎の魔石に触れる。


「――――」


 フレイが光輝いた。


「くっ」


 俺があまりの眩しさに目を閉じて、光が納まってから目を開けると。


「フレイ?」


 そこにフレイはいなかった。


「多分、大きすぎてこの店の中じゃ進化出来なかった」


 アリシャが説明してくれるが、じゃあフレイはどこに?


「ピイイイイイイ」


 ――と、甲高くも美しい鳥の鳴き声が聞こえた。


「フレイ?」


 俺はフレイが外にいることを願ってアリシャの店を出た。


「へ?」


 俺は思わず間の抜けた声を出してしまう。


 そこには、炎の鳥がいた。


 ただの炎の鳥じゃなく、朱色の身体に黄金の炎を纏っている。風格はリヴァアと同じかそれ以上。


「フレイ、か……?」


「……」


 コクン、と炎の鳥は頷く。


「……ゴールデンフェニックス?」


 後から出てきたアリシャが呆然と呟く。


「フレイ、強くなったんだな」


 俺はフレイに歩み寄る。


「ピイ」


 スッと頭を下げる。


「これからもよろしくな、フレイ」


 俺はすっかり別モンスターになったフレイの頭を撫でる。


「ピイ」


 フレイは気持ちよさそうに眼を細めていた。


 ▼△▼△▼△▼△


「と、言う訳で、フレイが進化しました」


 フレイをモンスターBOXに戻してから、とりあえずアリシャの店に戻った。


「……チート」


「チートじゃねえよ」


 ボソッと呟くアリシャにツッコんでおく。


「ん、炎王亀の素材だけど」


 アリシャはフレイのことよりも素材が気になるらしい。


「何かあるのか?」


 武器か防具が作れないとか。


「ん。何の武器がいい?」


 別にいいんじゃんかよ。


「何でそんなこと聞くんだ?」


「……リューヤの持ってる全部の武器を把握してない」


 ああ、ない武器を作ってくれるってことか。


「まずはレア武器からいくか。アヴァロンソード、ブレード・オブ・ロッド、オーシャンブレード、月凪、T・G、聖竜剣ホーリードラゴン、炎亀弓、くらいか」


 『武器生成』でレアは出てないしな。


「ん。片手剣、魔杖剣、長剣、刀、銃、長剣、弓。上位の武器網羅も近い」


 別に網羅しなくてもいいけどな。


「ノーマルだと、釣竿、両手剣、大剣、騎士剣、槌、ハンマー、斧、短剣、ナックル、杖とかその辺だな」


「他には、槍、矛、盾、シミター、スナイパーライフルなどのトリガー銃以外の銃、薙刀、レイピア、双剣、ランス、ガンランス、アックス、ボウガン、太刀、小刀……」


「いや、もういいです」


 アリシャがあまりにも武器に詳しすぎる。それに、そんなに覚えられん。

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