アルティの力
「……ふぅ。やっと帰った」
長かったな。
帰り道、アルティは女性陣に可愛がられ、人気急上昇。マスコットとして発表されるらしい。
クリスタ、リヴァアの詳しいステータスはエリアボス級の強さなので見せてないが、アルティは子供の癖に、かなり高い。……まあ、人間だったらの話だが。ちなみに、アルティはファウンドウルフ分の経験値があるようで、もうレベル12だ。
これが、突然変異の強さらしい。
名前:アルティ
種族:シャドウレオンウルフ
種族特性:攻撃力、移動速度、命中率、回避率極上昇。
level:12
HP:170
MP:170
STR:220
DEF:56
AGI:270
DEX:250
INT:110
MDF:59
VIT:103
LUK:154
スキル
『大陸の覇者』:大陸における最強。世界で五本の指に入る強さを持つ。全ステータス極上昇。
『陸の王者』:陸に存在する生態系のトップに君臨する。陸の生物相手だと全ステータス極上昇。
『草原の王者』:草原を駆ける生物のトップに君臨する。草原にいると全ステータス極上昇。
『闇の王者』:闇系モンスターのトップに君臨する。闇系モンスター相手だと全ステータス極上昇。
『黒の王者』:闇系モンスター以外を含む黒が基調のモンスター相手だと全ステータス極上昇。
『陸王類』:ジャイアントゴーレムなどに並ぶ陸のトップ。陸にいると全ステータス極上昇。
『狼の覇王』:狼系モンスターのトップに君臨する。全ステータス極上昇。
『獅子の覇王』:獅子系モンスターのトップに君臨する。全ステータス極上昇。
『神狼王』:レオンウルフの別名。シャドウは影の神狼王や、影神狼王などと呼ばれる。大陸内で全ステータス極上昇。
『シャドウレオンウルフ』:まだ子供。突然変異で生まれたのでレオンウルフよりも強くなる。全てのスキル、アビリティの攻撃極上昇。
『世界最強』:相手がどんなモンスターだろうと、全ステータス極上昇。
『古代の生物』:古代から存在する生物。過酷な時代を生き抜いた強さがある。全ステータス極上昇。
『古代からの覇者』:古代からずっと頂点に君臨し続けた証。全ステータス極上昇。
『生態系のトップ』:食うことはあっても食われることはない。というか、攻撃が掠りもしない。自身で倒したモンスターを食べる。
『捕食』:食べたモンスターの全スキルを自分のモノにする。食べたモンスターのステータスの10%を自分のステータスに加える。
『神獣』:神の域に達したモンスター。伝説上の生物であり、同格でも張り合えるモンスターは少ない。全ステータス極上昇。
『神速』:素早さが神の域に達したモンスター。攻撃を掠らせることさえ難しい。回避率極上昇。
『突然変異』:大陸の覇者、レオンウルフから生まれた異常に強い個体。全ステータス極上昇。
『影の生命』:この世で数少ない影系モンスター。希少種で、影を操る術を持つ。影系攻撃極上昇。
『成長期』:シャドウレオンウルフとはいえ、まだ子供。【グロウアップ】で大人になると全ステータス100倍。
『絶対的力』:レベルが最大になると全ステータスが測定不能。
アビリティ
【覇者の咆哮】:相手モンスターを気絶させる。レベル関係なしに同じレオンウルフ、大海の覇者、大空の覇者以外のモンスターを気絶させる。相手とのレベル差が激しいと一撃死。
【覇者の力】:覇者の圧倒的力を見せつける。全ステータス極上昇。
【覇者の威厳】:相手を見ただけでびびらせる。レベル関係なしにびびらせる。相手モンスターの全ステータス極down。
【覇者の風格】:相手はその姿を見ただけで怯え、動けなくなる。レベル関係なしに怯え、動けなくなる。
【覇者のプライド】:同じレオンウルフ、大海の覇者、大空の覇者以外の生物に傷つけられると全ステータス極上昇。
【覇者の意地】:HPがレッドゾーンに突入すると全ステータス二倍。
【神速の脚力】:強靭な脚力は陸を駆けるだけではなく、海をも駆ける。
【覇気】:半径10メートル以内のモンスターは恐れをなして近付かない。レベルが上の相手だと効かない。
あとのアビリティは多いので割愛。
……まあ、その辺のモンスターを一撃で葬れるよな、無傷で。
人間なんか相手じゃねえってか。……こんなに可愛いのに。
「とりあえず、帰ろっか」
「キュウッ!」
アルティは嬉しそうに返事をした。
「ん~。ここってテイムモンスターオッケーなんかね?」
マンションのペットオッケー的な。
「もちろんオッケーだよ」
そりゃ良かった。……ってNPCと話してもしょうがないか。
「今、NPCだと思ってるんじゃないかい?」
おおう?
「プレイヤーっすか?」
女将さんはプレイヤーだったらしい。
「そうだよ。って言っても、宿屋の女将なんかやってるけどね」
女将さんは若い。二十代前半ぐらいだろうか。年齢を変えることは出来ないので若い。
「いや、女将なんて職業あるんですか?」
女性特有の職業だろうか。
「まあね。戦いの面よりも生活の面で活躍出来そうだからね」
女将さんは笑って言う。
「女将にはどうやって?」
「そうだね。まず、戦闘系スキルは持たず、最初っから家事スキルを極めて、初期は料理人だったよ」
なるほど。
「しばらく家事系スキルを極め続けて、ここの女将さんから声をかけられてね。そこからこの宿屋で働いて職業獲得クエストをやったのさ。接客、料理、サービス、その他のことをやらせれたよ。その結果、ここの女将を継いだけどね」
苦笑しつつ言う。そういや、ここの宿屋の飯が途中から美味くなったよな。
「飯も女将さんが作ってるんですか?」
「あんたはそうだね。名のある客にはサービスしないと」
「道理で。最近、ご飯が美味しくなってると思いました」
最後にそう言って、部屋へと戻った。
「……ったく。そんな気遣いはいらないよ、ガキだろ、あんた」
女将さんの呟きが聞こえた。
「ガキじゃねえっすよ、お姉さん」
そう返してやった。




