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Infinite Abilities Online   作者: 星長晶人
南の森の異常編

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邪悪竜との遭遇

「なっ!?」


 現場に到着し、驚愕に目を見開いた。


「ぎゃあああぁぁぁぁ!!」


 皆も呆然としていたが、悲鳴で我に返った。


「くっ……!」


 俺は見ていられなくなって駆け出した。


「お兄ちゃん!?」


「おおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!」


 アヴァロンソードとブレード・オブ・ロッドを抜いて敵モンスターに襲いかかる。


「【ツインスラッシュ】!」


 両手を一閃する。


「っ!?」


 それでも、HPがちょっと白くなった程度だった。


「手負いのヤツは逃げろ! 俺が時間を稼ぐ!」


 本隊の生き残りに言う。


「【アイスブリザード】!」


 氷の吹雪がモンスターを襲った。……リィナか。


「お兄ちゃん! ……有り得ないよ、こんな序盤にドラゴンがいるなんて……」


 リィナは少し後方から言う。


 そう。相手は黒いドラゴン。邪悪なオーラが出ている。名前は、邪悪竜。


「それより、手負いのヤツは助けたのか?」


「うん。ナーシャちゃんとエフィちゃんと他の皆が邪悪竜から遠ざけてるよ」


 それは良かった。


「これは、ガチでやらないといけないみたいだな」


 どんなスキルを使ってでも倒す。


「勝算はあるの?」


 ない、な。


「大丈夫だ。俺を信じろ」


 言って、モンスターBOXを出現させる。


「リヴァア! フレイ! クリスタ! 出てこい!」


 テイムモンスターを全部出す。


「ガアアァァ!」


「ピイイイ!」


「ッタス!」


 頼りになる仲間達だ。


「【サモンバード】! 【サモンスネーク】! 【サモンクラーケン】!」


 召喚魔法も惜しみなく使う。


「さあ、行くぞ!」


 たくさんの仲間に囲まれて、宣言した。


「リヴァア、【ウォーターカノン】!」


「グガアァァ!」


 激水流で邪悪竜の頭を弾いた。


「【フレイムダイブ】!」


 フレイが邪悪竜に炎を纏って突進する。


「ガアアァァ!」


 サモンモンスター達も攻撃し、邪悪竜は怒って咆哮した。


「くっ。リヴァアと同格のモンスターか」


 リヴァア、クリスタ、クラーケン以外は竦み上がった。


「【キャッスルガード】!」


 クリスタに、味方のDEFを中UPさせるアビリティを発動させる。


「【ライトニングアロー】」


 光魔法の一つ。光の矢を放った。


「【ハイスラッシュ】!」


 姉ちゃんが邪悪竜の懐に入って攻撃していた。


「っ!? 駄目だ! 下がれ姉ちゃん!」


 邪悪竜が仰け反ったところで、嫌な予感がして叫ぶ。


「ガアアアアアァァァァ!!」


 黒いブレスを吐いた。


「【アイスシールド】!」


 避けられない姉ちゃんと俺の仲間達の前に、氷の壁が出現し、ブレスを防ぐ、ことはなかった。


「そんな……!」


 氷の壁は破られ、ブレスは姉ちゃんと俺の仲間達に当たる。


「っあぁ!」


 姉ちゃんが悲鳴を上げる。


「姉ちゃん!」


 思わず叫ぶ。姉ちゃんは倒れても、消えはしなかった。……死んでない。


「【ハイヒール】!」


 HPがレッドゾーンに近いので、すぐさま回復魔法を使う。


「ピイイイ!」


 フレイもギリギリで生き残ったらしく、姉ちゃんを掴んでこっちに飛んでくる。


「フレイ! 【ハイヒール】」


 生き残ったフレイにも回復魔法をかけてやる。他のサモンモンスターは殺られてしまった。

 フレイ、リヴァア、クリスタ、クラーケンの四体か。


「姉ちゃんを傷つけたんだから、それ相応の覚悟を持ってるんだろうな?」


 俺は邪悪竜を睨みつけて言う。


「お兄ちゃん……」


「リィナは姉ちゃんを連れて下がっててくれ。巻き込まれるぞ」


「……うん。死なないでね」


「ああ。俺を信じろって」


 そう言って再びアヴァロンソードとブレード・オブ・ロッドを構える。


「【王者の力】、【キャニオントール】、【フレイムアップ】」


 三つ共自身のステータス上昇アビリティだ。


「死なない程度に全力を尽くせ。アビリティもガンガン使って、勝とう」


「ガアァァ!」


「ピイイイ!」


「ッタス!」


 俺の言葉に呼応する。クラーケンは無視したが。


「【鼓舞】」


 戦士やって手に入れたアビリティだ。自身のSTRを中上昇させる。


「うおおおおおおぉぉぉぉぉ!!」


 俺は邪悪竜に突っ込む。


「【雪連華】!」


 氷属性の『二刀剣術』、十二連撃。


 俺は邪悪竜の腹部を斬りまくる。


「グアァ」


 邪悪竜は呻くが、まだHPが半分もいってない。


「……」


 俺の攻撃が終わってから、邪悪竜が仰け反る。ブレスだ。


「グガアァァ!!」


 ――が、リヴァアの【ウォーターカノン】によって、顔を弾かれて吐けなかった。


「【閃光突き】!」


 一筋の光と共に突きを放つ。さすがに腹でも硬く、刺さらなかったが。


「【巨大化】、【ライトニングブレード】!」


 ブレード・オブ・ロッドを巨大化させて、光を纏った斬撃を放つ。


「コォ」


 ヒュン!


 そんな音がしたかと思うと、青い光線が邪悪竜の右翼に当たり、凍らせた。

 キャニオンタートルの【アイスレーザー】だ。


「グガアアアアァァァァァァァァ!!」


 HPが半分まで減って、大きく咆哮する。本隊の人達がちょっと減らしてくれてたからここまで減ったんだが、まあ、勝てない相手ではないだろう。


「ピイイイ!」


 フレイが炎を纏って突進する。右翼の根元に当たり、凍らせたのが良かったのか、もぎ取れた。


 バクッ。


「ちょ、おい!」


 その光景を呆然と見ていたが、クリスタがそれをガリガリと食っていた。……確かにクリスタにも『捕食』があるが、お前がやったんじゃないぞ。もしかしたら、凍ってるからクリスタにしか食えないのかもしれないが。


「――!」


 クリスタが突然輝き出した。そして、光を纏ったまま、大きくなっていく。


 これが成長値満タンになって大人になるってことか?


 クリスタにも成長値はあって、しかしまだ2000は空いてたハズ。やっぱ同格のモンスターは美味いんかね。


「コオオオオオオォォォォォ!」


 クリスタが大人になり、真のキャニオンタートルが現れる。

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