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正式サービス当日

1週間で定期更新するんでよろしくお願いします。

「ん~!」


 俺は大きく伸びをする。

 今日は(姉ちゃんと利奈が)待ちに待ったInfinite Abilities Onlineの正式サービスの日だ。

 昨日の内にどんなキャラにするかはだいたい決めたし、後は待つだけだ。


 正式サービスは今日の正午から。昼飯は食べないといけないので11時から飯の時間。二人は、それこそ俺が注意しないとずっとゲームし続けてしまうので、俺が飯の時間になったら二人に呼び掛けることになった。


 料理は俺に任せるって。出来ないでもないが、二人より上手くもない。

 両親は仕事でいないし、仕方がないんだが。


「なあ。そういや、3人分の『レクター』なんてあるのか?」


 起きて飯の用意をしながら聞く。第一、そこが重要だ。


「言ってなかったっけ?」


 レクターってのは、ヘッドギア型で、要するにInfinite Abilities Onlineへと繋ぐマシンだ。

 それについての説明は、聞き流した。聞き慣れない言葉やら何やらで覚えられないってのもあったが。


「私のはバイトで稼いだお金、利奈のは母さんに頼んで、燈也のはお父さんに頼んで買って貰ったのよ」


 まさか、父さんに頼んだのか。姉ちゃんと利奈に甘いからな、父さんは。まあ、逆に母さんは俺に甘いんだが。


「それで3つ揃った訳だ」


「そういうことよ」


 姉ちゃんが頷いて言った。


「んじゃ、飯食ってこれからのゲームに備えとけよ」


 仮想世界なので意味はないが、豪勢な料理にしといた。


「「「いただきます」」」


 3人同時に言って、カツカレーを食べる。かなりでかいカツにしといたし、美味しいことを祈るだけだな。


「ん~! スッゴく美味しい! お兄ちゃん料理上手だね」


 利奈がややオーバーリアクションを取った。


「ホント美味しいわ。私もこれくらい美味しく作れればいいのに」


 姉ちゃんが少し悔しそうに言う。


「そんなことないだろ。二人の方が料理上手だ」


 二人共お世辞だって、それは。


 まあ、美味しいって言ってくれたし、嬉しいんだが。


 そんなこんなで3人で昼飯を食べ終え、正式サービスまで後30分を切っていた。


「もう30分前じゃない。私達はもうログインしてるから、出来るだけ早く来てよ」


「待ってるからね、お兄ちゃん」


 二人はそそくさと自分の部屋へと向かった。まだ30分もあるのに、気が早いもんだな。


「さて。俺も始めるとすっかな」


 キャラクターメイキングもしなきゃならんし。


「レクター、接続」


 自分の部屋のベットでレクターを被り、横になって接続を開始する。


 そして、俺は未知の仮想世界へと誘われていった。



 ※※※※※※※※※※※※※



「へー、こんなんになってんのか」


 黒い空間に俺はいた。


 ――――キャラクターメイキングを開始しますか?


 機械的な声が聞こえたかと思うと、俺の前にホログラムウインドウが現れ、yes/noと表示されていた。

 これはyesでいいよな。


 俺はyesの方をタッチする。


 ――――キャラクターメイキングを開始します。まずは種族を選んで下さい。


 再び声が聞こえ、ホログラムウインドウがいくつか出現する。

 種族か。一応決まってるんだが、もう一回ちゃんと確認しとくか。


 エルフ:耳の尖った森の種族。高いINTとAGIを誇る代わりにDEFやVITなどが低い。魔法職推奨で、武器は杖や弓が一般的。


 ドワーフ:頑丈な大地の種族。高いDEXとVITを誇るが、INTがかなり低い。生産職や近接戦闘職推奨で、武器は斧や槌が一般的。


 ホビット:素早い商人の種族。非常にDEXが高く、AGIもそれなりに高い。MDFやINTが低いのが難点。シーフやスカウト推奨で、武器は短剣などが一般的。


 ダークエルフ:耳の尖ったエルフとは敵対する関係の種族。ステータスはエルフと似ているが、ややDEXやSTRによる。近接戦闘職推奨だが、魔法職でもいい。武器は弓や片手剣など、様々。


 ドラゴニア:誇り高き竜の種族。HPとSTRが高いが、MPが低い。近接戦闘職推奨で、武器は刀剣類が一般的。


ヒューマン:特に特徴のない種族。能力は平均的で、弱点がないが長所もない器用貧乏。


 よし。俺はヒューマンをタッチする。これは最初から決めていた。


 ――――使用武器を選んで下さい。


 俺の前に武器の一覧が載ったホログラムウインドウが出現する。


 これは迷わず、片手剣をタッチする。


 

 ――――この武器は片手で使用します。もう一方の武器を選んで下さい。


 また、武器の一覧が載ったホログラムウインドウが出現する。

 今度は盾もあるが、片手で扱えるモノしかない。銃もある。

 まあ、俺は魔法職も兼ねてるし、やっぱ杖がいいだろう。


 俺は杖をタッチする。


 ――――職業を選んで下さい。


 またホログラムウインドウが出現する。職業の一覧だ。

 俺は端から端までちゃんと見ていく。

 おっ?


 俺は上位職っぽい魔法戦士をタッチする。


 ――――スキルを3つ選んで下さい。


 3つか。ま、じっくり選ぶとするか。時間はあることだし。

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