第3話 「夏の林間学校」
8月になりました。
夏ですね~ 夏の学校といえば夏休み! 今日は、特別に学校へ行きました。
なんでかって? それは、 今日から林間学校だからなんですよ。
この学校は、 1年生は山へ、 2年生は海へ、 3年生はもっと遠くのところに行くそうです。
今日から3日間は、 中学に入ってから好きになってしまったタカシくんと同じ班になったの。
3日間いっしょ タカシくんのこと、もっと知ることができるかな~
「お~い みんな着いたぞ~」
うっ いい気分になっていたら、 すぐ目的地に着いてしまった。
吉村先生は、 声が大きいので遠くからでもよく聞こえる。
20代の男の教師だけど、 私のタイプではない。
「よ~し それじゃ さっそくだが、夕飯の準備を各班でしろ~!」
う~ん、他のクラスの生徒も吉村先生の声には驚いて、 気が散ってしまうようだ。
あ~ やっぱり好きな人と同じ班だと、 いやでも意識してしまうな……
どうやって 気を散らそうかな……
「由美子…… ちゃんと米をとがないと、真っ白でかたくなるから、 しっかりしろよ」
えっ?
「だ 大丈夫よ、 これでもね 私は家でちゃんと 料理作っているんだから」
ぷんぷん気分……
「ははは… そうか、由美子のことだから 家でも ボー っとしてすごしていると思ったんだけどな」
「もう! タカシくんたら」
す~ っと
「ゆみちゃん タカシくんとツーショットしていないでさ、 こっちも手伝ってよ」
ビクッ
「な な なおちゃん 急に出てこないでよ。びっくりしたじゃない」
「早く~ ゆみちゃん……」
うんもう 二人っきりになれたのにな……
「じゃ タカシくん あとお願いね」
米とぎをタカシに任せて、 なおちゃん達のところへ向かって走った……
「まったく あいつったら 途中で投げ出しちゃって」
ぶつぶつと愚痴を言うタカシが一人ぽつんと、 米をといでいた……
さあ学校の旅行名物、 好きな人告白タイム………?
「ねえ ねえ りおちゃんは、誰が好きなの?」
班長のとしこちゃんから始まった…
「う~ん あたしは、斉藤くんだな」
「よしこは?」
「あたしはね 杉本くんよ」
「うそ~!」
「なによ 別にいいじゃん」
「いくちゃんは?」
「あたしはね 青木くん」
きゃー きゃー
「やっぱりね~ みんな青木くん狙いが多いのか~」
「なんかさ~ ぱっと見た感じが なんかなごむんだよね」
「そうそう いまどき あんな男の子いないもんね~」
「次 ゆみちゃんは?」
「えっ!」
「わ わたしは……」
「ゆみちゃんも タカシくんだよね」
うっ
「な なおちゃん……」
赤面一色の由美子であった…
「そっか~ やっぱりね」
「いいな~ 幼馴染だし、親も公認のようだしね」
う~ん… なんか収集がつかなくなっているような……
「あ~ あたしも、あんな彼氏がいたら 学校生活も楽しいんだろうな~」
「ゆみちゃん 羨ましいぞ!」
ほええ~
「こらー! このテントうるさいぞ! 明日早いんだから 早く寝ろ!」
うええ~ うるさい先生がきちゃったよ~
こうして、林間学校第一日目は過ぎていった……
林間学校いいですね~ 行ってみたかったです。
うちはO県でしたので、臨海学校でした。
結構 浜辺は熱かったですよ。
夜は 海坊主がでるとか、怪談話もしました。
寝る場所は、流されるといけないので、旅館でした。