奴隷は音をたてない
シロと生活をしていて、気づいたことがある。
彼女はあまり音をたてない。
日中はベッドと棚の壁の隙間に嵌まり込んで座っていることも多い。
もしかしたら、これまでもそうやって過ごしてきたのかもしれない。
棚をベッドに付けて隙間を失くすこともできたが、そしたらシロは『安心な場所』を失ってしまう。
そのままにしておいたし、無理に出したりもしなかった。
調子のいい時は、俺のベッドの上に寝転がって、枕を抱きしめて顔に当ててくねくねしていることもある。
俺の枕臭くないかな・・・
色々気になるし、ちょっと恥ずかしい気もするが・・・
それは、今は置いておいて。
トイレのドアを開ける時も静かだ。
そっと開けているのかもしれない。
歩くときもペタペタ音をたてない。
俺は割と色々にこだわりがある。
だから、他の人と接していてストレスに感じることが多いし、家族以外の誰かと住むことができるなんて想像もしていなかった。
その点、シロはすごい。
まるで不快感がない。
ストレスに感じることがなかった。
女の子だから俺判定が緩いのか!?
満員電車などでは、おっさんが鞄を押し付けてきたらすごくストレスだが、それが女の子だったら何となく許せてしまう。
俺はその程度のちっちゃな人間だ。
他人との共同生活でよく聞くのが、それぞれの持ち物を勝手に使ったとか、冷蔵庫に入れていた何かを食べたとかだろう。
シロは何をするにも俺の許可をとる。
最初は変か思ったけれど、意外とそれでうまくいっているのかもしれない。
つまり、俺と合うような人は異常ということ。
そして、もっと異常なシロだから俺との生活ができるのかもしれない。
俺との生活にストレスを感じていないだろうか・・・
ちょうどシロは今お昼寝の時間らしい。
俺のベッドですーすー寝息をたてて眠っている。
静かに顔を覗き込んでみると、少し口が開いていて、よだれが垂れていた。
ま、ストレスを感じている顔じゃないな。
これはこれで、よし。
ご飯を食べた時はよく口の周りに食べ物が付いているし、ガチガチに完ぺきという訳じゃなくて、『残念美少女』という感じだろうか。
それでも、食べるときにくちゃくちゃと咀嚼音をさせたりはしない。
俺はあれが苦手だ。
そういった俺の苦手な部分について、シロはきれいに外れているのだ。
子供っぽいところもたくさんあるし、それでいてドキッとする程かわいい時もあるし、よだれもそうだけど、残念なところもあるし・・・
全部好きだから、俺には理想過ぎる天使かな。
そんなことを考えながら寝ているシロの髪の毛を触っていると、指を握られてしまった。
さすがに漫画みたいに寝言は言っていないが、すごく幸せそうな顔をしている。
これを振りほどける男がいるだろうか、いや、いるはずがない(反語)。
午後の授業は2コマ考えていたけど、1コマしか受けられないな、こりゃ。
それからしばらくシロの寝顔を見ていたが、いつの間にか自分も眠っていた。
結局、午後は授業が受けられなかった。
まあ、通信制だからそれもいいさ。
明日また頑張ればいいだけだ。
俺にとっては今の生活は比較的ストレスフリーといえる。
多少メールなどでやり取りをするので完全にストレスレスフリーとは言えないが。
シロにとってもこの家がストレスフリーだったらいいなと思ったのはもしかしたら、既に夢の中だったかもしれない。
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