♯1
ここは聖夜学園中等部第2学年の教室。
周りはがやがやしていて読書をするには少しうるさい。いいやかなりうるさい。
そんな事を思いながら、悠は窓側の席でため息をつく。すると、
「悠ぅーーー!!!!!今日、部活ある?」
大きな声で悠の名前を呼んだのが、七井ルナだ。
彼女は悠の親友。考えている事も会うし、頼れる存在だ。
「うーん・・・あるかな?」
そんな事をいいながら悠は本を読み進めている。
「そっかぁ・・・・」
少し残念そうな顔をすると、はぁ・・とため息をついた。
「どうしたの?」
するとルナは、頬を少し赤くし悠に言った。
「裕亮君かっこいいよねぇー。でも、私の本命はイツキ君何だからっ!!!あーん私のイ・ツ・キくぅーーーん」
(何考えてんだコイツ・・・妄想女?)
ふと、教室の後ろの方に目をやれば女子が裕亮に声をかけている。それを、笑顔で答える美少年。
”入野裕亮”
サッカー部所属のエースナンバーを持つ心優しい美男子。当然性格も顔もいいものだから女子には相当モテる。
こんないいやつがこの世にいるのが不思議なくらいだった。当然、悠には全く興味がなかったが。
「刹那さんっ!」
ふと声をかけられ、後ろを振り返る。
すると、さっきまで感じていなかった女子の目線がいっきに痛いぐらいに感じた。
嫌な予感・・・・
呼ばれたほうへ体を向けると・・・・・