美味しいパンを作ろう~
パン作り。焼き立てのパンは最高に美味しい。
朝食の片付けを終わらせてパン作りを始める。
「ただ美味しいだけのパンじゃなくて、みんなを救えるパンにしなくちゃいけないんだから、頑張らないとね」
「にゃー」
今日も調理台の上で私の作業を見ているジルは長いしっぽを左右に揺らしながら応援してくれている。
さてと、安定して確実にふわふわなパンを作るには、天然酵母を使って元種を作らないといけないので、先に新しい瓶に作っておく。これも使えるまでに普通3日はかかるのだけど、どうかな~。
なので、今回は酵母液をストレートでも作れるパンを作る。ストレートのままの方がパンに酵母の香りが強く残るからそれはそれで楽しみ。
お試しも兼ねてるしベーシックな丸パンを作ることにする。
材料を全て量ってから、大きめのボウルに強力粉、砂糖、塩、酵母液を入れる。水を分量分少し残して注いだら、カードを使って切るように全体を混ぜていく、粉っぽさが残るところに水を少しずつ加えて、生地がギリギリまとまるくらいの水加減にする。
まとまったら、生地を台に移して、こすりつけるように伸ばしは折りたたむを、時々向き変えながら繰り返し、ベタつかなくなるまで捏ねる。
丸くまとめたら、バターを手でつぶしてやわらかくしてから生地に入れ捏ねる。なめらかになったら生地の捏ね上がり。
「このパン生地が感触すごく好きなんだよね、ふにふにして気持ちいいよね~」
「にゃー」
粉がどんどんまとまって、バターを入れたツヤツヤの生地、うん可愛い。パンが出来上がるまではすごく時間がかかる。早く食べたい~って気が急くけど、ゆっくりゆったりしたこの時間も心地いい。
生地をボウルに入れてラップをかけて暖かいところにおいて3~4倍に大きくなるまで発酵させる。これが一次発酵。
窓辺の暖かいところに置いておく。
この間に周りを片付けて、パンに合うお野菜たっぷりのクリームスープと、グリーンサラダを作っておく。
あと昨日作っておいたタルト生地を伸ばしてタルト型に指を使って型に沿わせていく。余分な生地でクッキーも作る。タルト生地が膨らまないようにフォークを使って生地に空気穴をいくつも開けておく。
そして、その上に今度はアーモンドクリームを作って敷き詰めたらまた冷蔵庫で寝かせて生地を休ませてあげる。寝かせることで生地も割れないし味も落ち着く。
さてと、パン生地の様子を確認すると発酵力がすごい。通常よりも早く膨らんでいる。生地をカードを使って台の上に乗せ8分割する。カットした面を底に集めるようにして丸めて、ボウルはかぶせて20分ほど休ませる。
生地を丸め直して、オーブンシートを敷いた天板にならべて、大きなビニール袋にお湯を入れたカップと一緒に入れて2倍の大きさになるまで発酵させる。
その後、210度に温めたオーブンで12分焼く。
ふんわりと香るパンのいい匂い。もう匂いだけで幸せな気持ちになれる優しい香り。何でこうパンって焼き立ては最高に美味しいんだろう。時間をかけてまで自分で焼く価値はここにあるよね。
焼きあがったパンをオーブンから取り出す。あちって言いながら、一つ手に取り半分に割る。湯気と一緒に香りがフワッとする。あぁ酵母の香りがすごい、いい香り~。
一つをジルに渡してから私もパクっと一口。
「ほわぁ~何これ。美味しすぎる~。」
すごくフワフワで、小麦の味も損なわず香り高く、いままで食べたどんなパンより、このパンの方が美味しい。
ジルもうっとりした顔で美味しそうに食べている。これは猫ちゃんのお墨付きだね。
美味しさの余韻を感じながら肝心なことを思い出した。これを食べてみんなが元気になるかが重要なんじゃない!食べることとなると意識がそっちに持っていかれる。
食べてこんなに幸せな気持ちになるんだからきっとみんなに元気になってもらえるよね!
続きを読んでいただきありがとうございます。