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想ヒ人 -指切-  作者: ツカサシキ
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1-4 少女の回想・発端(3)

※何度も申し訳ありません。

また暴言のネタが含まれていますので、苦手な方は、御引き取りください。

 すると『冬ちゃん?冬ちゃん?』と、握り締めていた携帯を見て直ぐに私は「大丈夫…警察の人が来てくれた」と、言うと叔母は『良かった…!動ける?』との言葉に「が、頑張る…」と、ズリズリ…と這いずりながらドアの鍵を恐る恐る開けた。


 すると、ゆっくり『ガチャッ…』と、ドアノブが回りドアが回り開いた。

 部屋の外には、二人の女性の警察の人が目に入った。


 その場で、へたり込んでいる私に「古城冬霞ちゃん、だね?大丈夫かな?」と、一人の警察の人に聞かれたため頷いた。

 すると、直ぐに「よく頑張ったね」と、言ってくれた。


 また泣いてしまった。

 私は、警察の人の一人に毛布を渡され手を引かれながら部屋を出た。


 ふと何を思ったのか自分のドアを見ると、血の痕があった…母が「開けろ!開けろ!」と、警察の人が止めに入るまでの間、怒号とドアを殴り続けていたのだろう…先程までの音と光景が頭の中で、勝手に逆戻り再生して、思い出してしまい…一気に血の気が引いていったと思ったら倒れてしまった。


・・・・・


 ――気がつくと…私は、病院に居た。


 目を覚ました私に気づいた看護師さんが、先生を呼んでくれて経緯を話してくれた。

 先生の話では――…今までの疲労と恐怖、何時の間にか貧血になっており軽い脱水による失神との事だった。


 その時の私は、もう…いっぱいいっぱいになりすぎていて…整理しようにも頭が、拒絶するように追い付かず、頭の中に残っている先程の出来事で、ボーとしていて先生の話に分かる部分だけしか頭に入ってこなかったが…先生は「ここは、安全だからゆっくり休んでください」と、言ってくれた。


 その言葉を言い終えると先生は、私の頭を優しく撫でながら「よく頑張ってたね」と、言ってくれた事を覚えている。


 また言い終えると…先生は、次の巡回のために病室を後にした。


 そして、側に居てくれた看護師さんから「ナースコールのやり方を教えるね」と、言いながらやり方を教えてもらった。


 その後、夕食の時間を含めトイレや入浴の場所等を教えてもらい「また様子を診に来るからね」と、言い看護師さんは仕事に戻った。


 その後の事は、何時の間にか眠ってしまい…看護師さんが、夕食の時間を知らせてくれるまで爆睡だった。


 そして、夕食を食べ終えたため、食器を片付けるべく部屋の外にある回収ワゴンに向かい片付けた。

 その途中、他の入院患者さんに挨拶をしたり片付けの手伝いをしたりし自分の病室に戻った。


 病室に戻ると…見に憶えのある女性警察官さんがいた。


 私が、部屋に戻った早々に簡単な挨拶を済ませながら体調を聞かれたから私は「大丈夫です」と、言うと「良かった…あ、そうだ」と、大きな紙袋からガサガサッと音を立てながら見に憶えのあるリュックサックとランドセルが出てきた。


 女性警察官さんの話では、偶然にも海外出張に行っていた父が、一時帰宅したらしく…私が、病院に運ばれた事と母が起こした騒動に困惑しながらも…警察の人に事の詳細を聞かせられながら私の部屋のドアの惨状を目の前にし愕然としていたらしい。


 そして、リュックサックの事を聞くと女性警察の人が父の立会いの元、着替えを持って着てくれたようだった。


 勝手に洋服ダンスを開けてしまった事の謝罪と医師の先生との話し合いの結果、簡単な検査をするらしく明日の朝10時頃に今日の出来事の確認したい事を話してくれた。


 父の帰宅だけでも驚いている私は、ただただ「はい、はい」としか間抜けな答えられなかったが女性警察官の人は「今日は、ゆっくり休んでね」と、言ってくれた。


 そして、夜勤担当の看護師の人が「すみません、もう面会時間が…」と、女性警察官さんに伝えると「すみません、直ぐに出ます」と、言い終えると私と看護師さんに会釈をし病室を後にした。


 後、看護師さんに体温のチェック等の簡単な診察を済ませる「これから入浴の時間なんだけど、準備はいいかな?」と、聞かれ「はい」と、答えると着替えを持って浴場に案内してくれた。


 数十分後の入浴を済ませ着替え終え、病室に戻り就寝時間まで寛いだ。


 寛ぎながらランドセルの中に漢字の宿題と算数のプリントの宿題があった事を思い出し済ませた。

 宿題の確認を終えると糸が切れたように就寝時間前にパタリと眠ってしまった。


・・・・・


 ――翌朝、目を覚めると父が居た。


 一瞬「(あれ?夢?)」と、思っていると…目を覚ました私に気づいた父は「おはよう。俺が分かるか?冬霞」と、薄らとした寝ぼけた目を擦り「お父さん…?」と、寝ぼけ声で言うと急に抱き締められた。


 父の行動に何が何だかパニックを引き起こしかける私に「すまない、すまない…帰ってくるのが遅れて本当にすまない…!」と、連呼するだけだったが直ぐに落ち着きを取り戻し昨日の事を改めて話してくれた。


 父から聞いた話だと、私が倒れ救急車に運ばれた後の時に偶然にも海外出張から一時帰宅をした父が「何事ですか…?」と、警察の人に誘導されながら母のいるリビングに通され警察の人に「奥さんに間違いありませんか?」と、聞かれ促されるながらも恐る恐る中の様子を見た父は、リビングのソファにうな垂れている母を見て「はい、そうですが…本当に何事ですか?」と、警察の人に質問しかけた時に父の声に反応した母は「あなたっ!」と、父の顔を見て早々に「冬霞ったら酷いのよ!私は、あの子の為と思って、今まで頑張ってきた事なのにっ…こんな仕打ち酷いわ!あなたも冬霞に何とか言ってやってちょうだいっ!」と、凄い剣幕で迫ったらしい。

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