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勇者殺しの英雄譚  作者: テンユウ
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覚醒イベント前編

迫る殺気、俺はそれを受け止めようと両手で聖剣を構える。


「おっ?気配は消してたんだがな、まあどっちにしろ死ねや、」


重い、指一本動かせない、ほんの僅かな拮抗、崩れれば切り裂かれるのは俺だ、ならばチート能力物質生成、


「おっ小細工か、イイネー勝てない相手と戦う為の必須技能だ、ん?この剣草薙の剣じゃねえか、」


摘まみ取られた、片腕で迫る五本の小刀を全て、ああ驚かされてばっかりだ、退屈だと思っていた世界に、これほどまで心踊る猛者がいたとは、非日常で溢れていたとは、ここで命を散らすわけにはいかないな、


「俺の元に草薙の剣が有り、草薙の剣の元に俺が居る。」


そう、物質生成で産み出した小刀と一緒に草薙の剣を投擲した、俺がその草薙の剣の元に現れた事で奴の体勢は崩れ、俺は上を取る。


「魂と剣が混ざっているからこその技か、いい線行ってたんだがまあ諦めな、」


あの体勢から体を捻り、俺の振り下ろす草薙の剣ごと切り飛ばした。


「強いな、そしてお前の剣は俺の持つこれと同じ草薙の剣、いやそれ以上の物だ、」


奴が手に持つのは、紛れもない草薙の剣、俺のこいつ以上の神話に描かれるような、


「おう気が付いたかなら話ははやい、人間ごときにこいつの力は使いこなせないから諦めな、俺が外のあれを殺すから体を寄越せ、」


距離を詰められた、振り下ろされる剣、逃げ道は後ろ?いや懐に飛び込む。


「外のあれとは白蛇のことか、それとも貴様が俺の体を操り戦っているあれのことか、」


相手の力を受け流すように、剣技を適応させる。


「何だわかるのか?」


チート能力物質生成で産み出した小刀を一斉に放つ。


「肉体を貸した経験があるのでね、」


目眩ましだ、本命は聖剣によるビームいやこれも囮、俺の本命は草薙の剣剣の投擲だ。


「才能はあるか、だがその程度これまでの日本にはゴロゴロいたぜ、」


草薙の剣展開、


「そうか、そうだったのか良いことを聞いた、つまり貴様はそのゴロゴロいた連中より強いのだろう。」


「ん??まあそうだな、」


「ならば俺は貴様を打ち破り、その先へ至る。草薙の剣射出、」


「うお!有りかそんなの、そして重え、」


放たれた、たった一本の剣が、触れてもいない地面を切り裂き、空間を軋ませ、その遮る物は空気ですらただではすまない、この惨状を見れば古代の英雄が原始的な武器で地形を変えるのも頷ける程の威力であった。


「何!!」


俺は気が付けば宙を浮いていた、追撃の用意はあった警戒もしていた、だが確かに油断が慢心があったのかもしれない、これまでか、


「たっくようやく大人しくなったか、」


奴は俺の持つ草薙の剣を手に持った、


「軽!!こんなものであの一撃を、こりゃあ随分と厳重に封じられてるな、いや別の場所で封印されてるってことか、」


複数の気配が現れる。


「よお、勇者様じゃねえか、我々が眠ってる間にまた体を奪われそうになってるって、こりゃあ随分とおかしなことになっているな、」


「お前達は、」


「喋るなよ、怪我に触るぜ、精神での怪我は魂に直接影響が出るからな、最悪体を維持できずに衰弱死、まあ回復してやるチート能力細胞操作、」


「おい、横から出てきてチョッカイかけるには格が足りねぇじゃないか怨霊風情が、」


奴の言葉に答えるように、数人が俺の盾になるかのように立ち塞がる。


「チート能力無限増殖、」


「チート能力現代兵器召喚、」


スーツの男が無数に現れ、眼鏡をかけた太り気味の少年が呼び足した重火器で武装する。


「チート能力全体強化」


少女が叫ぶと、先程まで重そうに持っていた機関銃を軽々と持ち上げ、走りながら弾丸をばらまく、


「小癪な、」


「ええ、我々の事はチート野郎とでも行って下さい、最高の誉め言葉です。」


「私は野郎じゃないもん、」


「はい、そこ静かに、さて我々の一部が時間を稼ぎます、よくお聞きください、貴方には女神の加護略奪の加護が備わっています。そして、あの異世界は略奪の特権を持つ女神を主神に添えたからこそ、殺した相手の力を奪うことが出来る等と言う訳のわからない世界になりました。」


「成る程、」


「そして、外に居るヤマタノオロチを倒すことで、ヤマタノオロチから草薙の剣の力を奪う事が出来ます。それでも互角でしょうが、」


「いや、同じ土俵に立てれば、俺の意思と技量が奴を越える。一つ聞いて良いか?何故俺を助ける、俺は女神を殺さなかった、むしろ恨みすら覚えて良いはずだ、」


「秘密です、回復が終わりました行って下さい。」


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