発作2
目を覚ますと、自分の部屋のベッドだった。
「ひな君?どうした?」
「あーくん?」僕のとなりには、何故かあーくんがいた。
「あっ試合!」そう言って起き上がろうとしたけど、ベッドに舞い戻ってしまった。
「ひな君。休むって言ったよ」
「えっなんで勝手に…行くってゴホゴホ」大声を出したから、苦しくなってしまった。
「ひな君。そんな体で行けないだろ?今日はゆっくり休め」
「……」僕は何も言い返せなかった。
「朝日~入るぜ」先生の声だった。
「朝日ちょっとリビング行ってろ」
「えっ?」
「陽斗君と話したいからさ…」
「あぁ分かった」そう言ってあーくんはリビングに行った。
「陽斗君。もう朝日に言おう?薬も効きにくくなってるし、いつも僕が来れるって訳じゃないんだよ?」
「分かってます。だけど、友ちゃんのこともあって、あーくんにこれ以上心配かけたくないから!ハァハァ」大声を出して、感情的になったため、軽い発作になってしまった。
「陽斗君~ゆっくり息吸おう!」
「ゴホゴホハァハァ」ゆっくり息を吸おうと思っても、上手く息が吸えなくて余計に焦ってしまった。そして、咳はどんどん酷くなっていった。
「陽斗君~ちゃんと意識保って!ゆっくり息しよう」
「ゴホゴホハァハァ」息ってどうやるんだっけ?
「陽斗君。本格的な発作になる前に、病院に連れて行くよ!」
「ハァハァい…や」
「駄目。陽斗君の命が大事だから」そう言って先生はあーくんの所へ向かった。




