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小1の記憶4~陽斗side~
僕はあーくんに言われた通り、圭の家に友ちゃんを抱いて向かった。
圭の家は近所で、すぐに着いた。
ピンポーン
「はーい。陽斗君?」
「あの…」
「おいで」そう言われて、僕は家の中に入った。
「どうしたの?」
「お父さんたちが…怖くて…」
「もう大丈夫だよ、陽斗君よく頑張ったね」そう言っておばさんは僕の頭をなでた。
「怖かった…」そう言いながら僕は泣いたけど、すぐに涙を拭いて友ちゃんにお兄ちゃん面した。
「友希君~」そう言っておばさんは友ちゃんを座布団に寝かせた。
「あっありがとうございます」
「朝日君は?」
「家です…」
「心配だね…でも大丈夫だよ」そう言ってもらって、僕は結構安心した。
ピンポーン
(あーくんだ!!)
あーくんが家に入って来てすぐ、僕は嬉しくて泣きじゃくった。
そしてあーくんも泣いた。
あーくんも怖かったのかな?本当にごめんなさい。
そのときいきなりあーくんがお腹を押さえてうずくまった。
「あーくん?ねぇ圭!!」
僕はパニックになった。
そしてあーくんは意識を失った。




