普通の日常
帰りは電話したらあーくんが迎えに来てくれるらしくて、公衆電話を使って電話をかけた。
「ひ~な君!おかえり」そう言って車のドアを開けたあーくんの服は私服で、もう仕事がないようだ。
「あれ?あーくんもう仕事ないの?」
「うん。今日は終わり」
家の前の階段を上っていると、やっぱり3段くらいで息が切れてきて、苦しくなってきた。
「ひな君。ちょっと我慢してね」そう言ってあーくんは僕を軽々と持って家に入った。
「友ちゃんに見られたら恥ずかしいから下ろして~」そう言って下ろしてもらった。
リビングに入ろうとしたら、あーくんに
「ちょっとここで待ってて」って言われて、少し待つことにした。
「いいよー入って」そう言われて入ると、
「「退院おめでとう!」」あーくんと友ちゃんがクラッカーを鳴らしながら言ってくれた。
「えっ…あーくん?友ちゃん?」僕の目からはなぜか涙が溢れていた。
僕は恥ずかしくて、
「入院させたのあーくんでしょ?」って言って笑った。
「はいはい、まー座って」そう言われて座ると、目の前にお世話にも上手とは言えない料理が登場した。
「えっとね、これ友が作ったんだよ♪」と言って友ちゃんは笑った。
上手とは言えないとかいったが、友ちゃんの笑顔を見てからは、三つ星レストランの料理よりも美味しそうに見えた。
「友ちゃんが?ありがとう!あーくん食べていいの?」
「あぁ。無理すんなよ?」
「はーい」食べ進めると、やっぱり美味しかった。
これならどの店にも出していいかな?っと、兄バカっぽいことも思ってしまった。
「おいしい?」と不安そうに聞いてくる友ちゃんがとてつもなく可愛いくて、愛らしかった。
「うん!世界一美味しいよ!」
「えーお兄ちゃんのは…」ってあーくんが動揺していたから、
「うーん。世界で二番!」って言っといた。
こんな日常が続けばいいのに…ってふと思って悲しくなった。




