マダガスカル沖海戦2
開戦記念投稿です
イギリス艦隊の空母アークロイヤルは沈み日本軍が制空権を握った
「司令、航空隊が敵空母を撃沈しました」
「よし全艦全速前進、重巡は先行して巡洋艦を潰せ」
イギリス艦隊
「司令、アークロイヤルからさらばと無線が来ました」
「そうか…アークロイヤルはやられたか」
「レーダーに反応あり、敵小艦隊です」
「良し、奴等にレベルの違いを見せてやれ」
北上、大井率いる水雷戦隊はイギリス艦隊に向けひたすら前進した
「臆するな、俺達は前進有るのみだ」水雷戦隊司令の田中頼三少将は旗艦北上から指揮を執っていた。亜細亜の連合軍艦隊を壊滅させたバタビア海戦の際に遠距離雷撃を行なったことにより戦意不足だと視なされ、根性を付けさせるとして甲板上が魚雷発射管で埋まっていて爆弾一発で沈みかねない非常に危険な重雷装艦と共に最前線に送られていた。
またこの水雷戦隊には田中少将と同じ様に上層部に疎まれている水雷屋の者達が集められていた
「ここで戦果を上げて上の連中の鼻を開かしてやるぞ」
水雷戦隊とは敵艦隊の攻撃に晒されながらも敵艦隊に接近し必殺の酸素魚雷を叩き込むという部隊だった。そのため、水雷戦隊は損害との戦いだった
「後続のが被弾し速度28に低下、戦闘継続は可能」
「敵艦隊との距離は?」
「残り30000(m)です」
「観測機から敵艦隊は戦艦を中心にした輪形陣だそうです」
「重雷装艦で長距離雷撃を仕掛けて周りの駆逐艦を片付ける。後続の駆逐艦は敵艦隊の中心に魚雷を叩き込め」
「しかし、長距離雷撃はバタビア海戦の最上のように友軍に当たる可能性が」
「最上は後続の輸送船に当てたが、我々は進行方向に撃つんだ、駆逐艦は40ノットも出せんから追い付くことなど出来んだろう。それに命中率も重雷装艦は片舷20射線だ、命中率は普通の艦よりも高いから心配するな」
「分かりました。いくつで発射しますか?」
「重雷装艦は信管を鈍くして25000で発射だ。駆逐艦も信管を鈍くして20000で発射させろ」
「了解しました」
バタビア海戦で信管が敏感過ぎた為に魚雷が目標の前で爆発する例が多発したため軍令部は魚雷を搭載している各艦に信管を鈍く調整するように通達を出していた。
「距離28000になりました」
「良し、取り舵いっぱい。その後右舷全魚雷発射管より魚雷発射」
「よーそろー」
大井と北上は取り舵をとりその脇を駆逐艦が単縦陣で突っ込んでいく、大井と北上は左舷を相手に見せ隙だらけになるが、イギリス軍はまさか28000から魚雷を届くとは思っていなかったため駆逐艦に攻撃を集中させていた
「右舷魚雷発射管、全弾発射」
重雷装艦の持つ片舷20本の魚雷発射管から一斉に魚雷が発射された
「面舵いっぱい、次は左舷を向けろ」
二隻の重雷装艦は残りの20本の魚雷を放つため旋回を始めた
「魚雷命中まで5、4、3、2、1、時間今」
輪形陣の外縁部にいた駆逐艦四隻に17本の水柱が立った
「敵駆逐艦四隻に水柱、命中艦は傾斜を開始しました」
「敵艦隊の砲の狙いが此方に向いています」
「40本も撃って当たったのは半分以下か…北上に通達我々は離脱を開始する進路をマダガスカルに向けろ、また左舷の残りの魚雷を廃棄せよ」
「しかし、魚雷一本で家一軒が建つような高額な物ですよ?勿体無いです」
「しょうがあるまいよ酸素魚雷は爆発時の被害が大きい、重雷装艦にはそれが甲板上にところ狭しと並んでいるんだ。一発でも当たれば撃沈もあり得る」
「了解しました。艦の損失のほうが我が軍には響きますからね。基地に帰投します」
重雷装艦が魚雷を廃棄しマダガスカルに進路を取ったころ、駆逐艦が距離25000から魚雷を放った
「敵艦隊に魚雷命中、巡洋艦2駆逐艦2に水柱が立ちました。駆逐艦は轟沈、巡洋艦も傾斜を始めました」
「敵艦隊の被害は巡洋艦2駆逐艦6か上出来だ。駆逐艦全艦に帰還命令を出せ」
「了解しました。電探に感あり、扶桑級と古鷹級です」
「ようやく来たか、後は砲撃屋の仕事だ。全速で離脱だ」
「了解しました」
扶桑級と古鷹級は全速でイギリス艦隊との距離を詰めていた
イギリス艦隊
「まさか、あの距離から魚雷が届くとは…日本軍は我々以上の魚雷を持っているというのか」「我々は日本が我々以上の魚雷を作れるはずがないという傲りがあったからでしょう…仮にも相手も世界三大海軍のひとつ、油断してはならなかったのです」
そこにKGVのレーダーに大きな影が写った
「司令、レーダーに感あり、敵の戦艦です」
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