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マダガスカル沖海戦1

次回は扶桑級が活躍します

1941年3月

陸軍は史実と違いフィリピンや中国に兵を出していないためシンガポールやビルマの兵に余裕が出来ていた為シンガポールを1月末には占領するなど快進撃を続けバレンバンやブルネイなどの戦略資源の採掘地点を空挺降下などにより施設を破壊される前に占領し戦争を進める上で重要な戦略資源の確保にも成功していた。

海軍も英仏蘭豪連合艦隊をバタビア海戦で壊滅させ制海権を握りインド洋でも潜水母艦と潜水艦が多数活動しており、イギリスの通商を破壊していた。そして、インド洋に前線拠点の欲しかった海軍はヴィシーフランスに頼みマダガスカルに前線拠点を置き日独潜水艦の母港とし更には扶桑級を配備、スエズ運河にも目を光らせ航空機隊なども進出していた

「スエズ運河に潜水艦を偵察に出しているが全く通らないな」

「紅海の制海権を今イギリスと取り合っていますが、紅海の外にあるインド洋は我々が抑えてますから今では主に陸路を使っているそうです」

「ドイツからイギリスがインド洋へ戦艦を動かすと言っていましたから回すのなら恐らくスエズ運河経由だと思うんですがね」

「まぁこのまま警戒を続けたまえ」

イギリス領アッズ島

インド洋の南に日本軍がまだ見つけていないアッズ島が存在しイギリス軍が艦隊を配備していた

「戦艦1に空母1巡洋艦3駆逐艦18もあれば日本軍にも勝てるだろう」

「日本軍は主力は本国にありマダガスカルとシンガポールに艦隊を置いていますがマダガスカルは潜水艦が主力だそうです」

「まずはマダガスカルが目標だ出撃準備を急げ」

1941年3月15日

後の軍事好きにはイギリス東洋艦隊最後(315)の日と言われるようになるマダガスカル沖海戦が発生した。

その日の早朝、南インド洋でオーストラリア行きの輸送船団を攻撃しようと探していた千歳指揮下の潜水艦がマダガスカルに向かう艦隊を発見し千歳に報告、千歳から連絡を受けたマダガスカル基地はマダガスカルに進出していた台南航空隊や中国戦線に行っていた飛行隊に出撃命令を出し零式陸偵による偵察を開始、程無くしてマダガスカルから2100kmほどの場所で艦隊を発見した「敵艦隊発見、戦艦1空母1巡洋艦3駆逐艦18、航空機は上がって来てません」

マダガスカル基地

「96式陸攻と零戦の発進用意を急げ、艦隊を出撃させるんだ」

「西村艦隊、いつでも出せます」

「出港させろ」

扶桑級2古鷹級2重雷装艦2綾波級7朝潮級6が出港した。速度の関係から長良級が旗巻を務める水雷戦隊が先行しその後を扶桑級古鷹級からなる打撃戦隊が追随した

「上空を航空隊が通過します」

「航空隊に空母は任せた戦艦は任せろと打電しろ」

「了解しました」96式陸攻20機と零戦30機は艦隊の上を通過し一路イギリス艦隊を目指した。

その頃イギリス艦隊の空母アークロイヤルからも第一波のフルマー12機と雷撃装備のソードフィッシュ15機が敵艦隊に向かおうとしていた

「日本艦隊には戦艦が二隻も居るだと…ソードフィッシュに戦艦の足止めをさせろ、でなければ相手が旧式とはいえ我々が不利だ」

艦隊に向かうイギリス艦載機隊を零戦隊の坂井三郎先任搭乗員が発見し無線で仲間に伝えた

「敵機が下に居る。狙いは艦隊だろう…部隊の一部は俺に付いてこい」

そう言うと旋回し捻り込みから急降下しフルマー達に向かっていった。

日本艦隊

「航空隊から連絡、我が艦隊に敵航空機隊が向かっているそうです。航空機隊からも零戦を10機ほど回してくれるようです」

「各艦上機搭載艦は艦上機を発艦させろ、敵艦隊を捕捉させろ」

艦上機を搭載した戦艦、巡洋艦からは零式水上観測機が発艦し敵航空隊に向かった。

部隊から別れた坂井先任搭乗員が先導する零戦隊は敵航空隊の上をとった

「敵航空隊はまだ気付いていない、敵に戦闘機は居ないようだまずは単翼の艦爆から行くぞ全機続け」

零戦がフルマーに狙いを定め急降下していった。しかし、これにはイギリス艦載機隊も気付いた

「敵機直上、フルマー各機爆弾廃棄、迎撃に迎え」爆弾を捨て身軽になったフルマーは零戦隊の迎撃に向かってきた

「あの艦爆は戦闘機だったのか!各機あの艦爆は戦闘機だ」

零戦とフルマーの空戦が始まった。零戦は初動の遅れたフルマーを機銃で切り刻んだ

「零戦は格闘性能以外は96式艦戦より圧倒的に勝っているな」

狙いを付けたフルマーが僚機が次々に撃破していく

「あの武藤金義飛曹長と岩本徹三一等飛行兵曹は中々やるな、俺も負けてられん」

たった10機の零戦が27機の航空隊を瞬く間に壊滅させた

「全機、観測機を護衛しながら本隊に合流するぞ」本隊も迎撃に上がってきたフルマーと空戦を行なっていたが笹井淳一少尉などの台南航空隊のパイロット達が壊滅させた。

「観測機から連絡です。敵艦隊は前衛を戦艦1巡洋艦3駆逐艦15、後衛に空母1駆逐艦3だそうです」

「航空隊に後衛をやってもらい、我々は前衛を叩かせてもらおう。重雷装艦大井と北上ら水雷戦隊を先行させろ、魚雷発射管40本の威力を見せてやれ」

西村艦隊から連絡を受けた航空隊はアークロイヤルに狙いを定め雷装機と爆装機で部隊を分け、爆装機が先導しアークロイヤルに向かっていった

「各機爆弾槽開け、周りの駆逐艦は気にするな」

96式陸攻10機は爆弾槽から500kg爆弾2つをアークロイヤル目掛け投下した

「爆弾四発命中、8発が至近弾です」

「後は雷撃隊に任せたぞ」

雷装した96式陸攻が低空飛行を行いアークロイヤルに向かっていく。その光景にイギリス艦隊は恐怖した

「双発機が低空飛行で向かって来ます」

「急いで迎撃するんだ、駆逐艦は何をしている…」

防弾が殆ど無い96式陸攻の何機かは力を失って落ちていくが、それでも96式陸攻は向かって行く。逝っていった仲間達が実証したかった航空機が主力艦を倒せることを実証するために…

「敵双発機、魚雷投下しました」

「回避間に合いません」

四機の96式陸攻から魚雷が投下されアークロイヤルの右舷を喰い破った

「右舷被雷、浸水止まりません」

「総員退艦急げ」

アークロイヤルは力尽き、インド洋マダガスカル沖にその身を沈めた

「艦隊と基地に連絡、航空機でも主力艦を撃沈可能な事を実証したり」

航空機隊は一路マダガスカル基地に帰還しマダガスカル沖の空には西村艦隊の観測機のみが残った。

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