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近くて遠い。  作者: 芽以
6/9

出会い


 ―――時は遡り…。



 今日からついに部活見学が始まる。新入生がやってくるのだ。


「柚香ー、来たかー?」

「ううん、まだみたい。」

「どんな子が来るんだろうな。」

「まず見学に来る子いるのかな…。」

「おいおい!不吉なこと言うなよっ。」


 映像研究部は今は2回生しかいない。以前は3、4回生も何人かいたがやめてしまったので、今の人数は4人だけだ。機材を使ったり色々しなければならないのに、4人しかいないというのはけっこうきつい。なので、新入生が入ってくるかどうかは映研部にとって死活問題だ。


「来ないなぁ。」

「そうだな…。」

「このまま4人だけだったらどうしよー。」

「大丈夫。その時には私が10人分動いてやるさ。」

「うぅー。ひかるは頼もしいね。でもやっぱり来てくれなきゃ寂しいでしょ?」


 光は一言で言うなら『クール』!暗い茶髪のショートカットで、身長は私の方が少しだけ高い。ボーイッシュで、名前も男の子にもありそうな名前だからよく間違えられるみたいだけど、れっきとした女の子。だけどそのへんの男の子にも負けないくらいカッコイイ。


「まぁなー。お?そうこうしてる間に誰か来たっぽいぞ。」

「ほんと!?私、お出迎えするっ!」

「そんながっつかれたら新入生引くだろ…。」


「こんにっ… 「こんにちは!見学の方ですかっ!?」

「は、はい…。アタシと、あと、この2人も。」

「「こんにちは。」」

「わっ…。」


 私は一瞬固まって何も言えなかった。 こ、この子…。


「あ、あのー…。」

「はっ、あぁ、ごめんねっ。なかなか人が来なかったから、3人も来てくれて嬉しいよー!!」

「アタシはこの子が行ってみたいって言い出したから来てみました。そんで、そっちの背高い子はそこで見かけて、映研の見学の子だって思ったから連れてきちゃいましたっ。」

「ここ、ちょっとわかりにくいもんねー。でも、3人ともこんなところまで来てくれてありがとね。」

「いえいえこちらこそ、こんなに歓迎していただいて。」

「こいつ『来ないね来ないね』ってうるさかったんだ。それが3人も来て、嬉しくてしょうがないんだよ。」

「もー、そういうこと言わないでよっ。」

「しょんぼりしてたくせに、誰か来たってわかった時の目の輝きようは凄まじかったな。」

「光ぅー!!!」

「ははっ、まぁまぁ、あっちに座って自己紹介でもしようぜー。」


「じゃあまずは私から。梨木柚香、2回生です。みんなよろしくねっ。」

「「「よろしくお願いします。」」」

「結城光。2回生だけど、一応部長だ。よろしく。」

「へぇー、部長さんなんですか。」

「あぁ、前は先輩がやってたんだがみんな辞めちゃったんで、今は私がやってる。」

「光は頼りになるからねーっ。」

「どーも。」

「カッコイー!先輩、女の子にモテるでしょ!?」

「モッテモテだよ!バレンタインの時期はやばいもんねっ。」

「なんで柚香が答えてるんだよ。はいっ、そんなことはいいから、次新入生の番だぞ。」

「はいっ!アタシは藤井実希です!絶対この部に入部しますっ!」

「あれ?実希はとりあえず見学なんじゃなかったの?」

「結城先輩がカッコイイからこの部がいいー!」

「お、おう、ありがとう。」

「単純すぎでしょっ。すみません、あまり気にしないでくださいね。私は白坂真菜実です。私も絶対入部しますのでよろしくお願いします。」

「よろしくな。」「よろしくっ♪」


 わーっ、何この子ー!めちゃくちゃ可愛い!笑顔が優しすぎるよー。このゆるいオーラ癒されるぅ…。


「永谷沙紀です。入部します。よろしくお願いします。」

「こちらこそ。」「よろしくー!」

「沙紀は大人っぽいねー。」

「ちょ、実希、いきなり呼び捨て!?」

「ふふっ。いいよ、沙紀で。」

「ほら、沙紀もああ言ってるじゃんー。アタシのことも実希って呼んでね。この子も呼び捨てでいいよ!」

「なっ、勝手に言うな!まぁ呼び捨てでいいんだけどさっ。これからよろしくね、沙紀。」

「よろしく。実希、真菜実。」


「あっ、あと、ほんとはもう2人いるんだが、今はいないから今度いる時に紹介する。」

「そうなんですか。他の先輩にも早く会ってみたいな。」


 !? どうした私。『早く会いたい』とか思われてる2人をちょっと羨ましく思っちゃったんだけど。


「とりあえず今はこれだけか。もしかしたらまた入部希望者増えるかもしれないがな。」

「今はこの5人と今日は来てない2人合わせて7人が、今年の映研部メンバーだねっ。」

「優しそうな先輩方で、安心しました。」

「私は入部希望者がいて安心したよー。それに、みんないい子だしね。」

「これで私が10人分動き回る羽目になるのは免れたな。よかったよかった。」


 本当によかった。もちろん藤井さんも永谷さんもいい子そうだけど、白坂さんを見てるとなんか胸のところがあったかくなる。これってやっぱりあれだよね。…一目惚れってやつだよね。


 白坂さん、あなたに出会えてすごく嬉しいよ。



書いていくうちに「こっちがいい」とか「この方がいいなー」とか思い始めて、設定をちょこっとだけ変えたりしてしまっています。申し訳ありません。

できるだけ変えないように考えながら頑張ります。

私の拙い文章を読んでくださっている方々、本当にありがとうございます。

途中放棄せずに最後まで書きたいと思っていますので、読み続けていただけるとありがたいです。

よろしくお願いします。

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