第一話「新たな生活」
昔住んでいた町の学校へ転校することになった徹。
そのまちで徹を待ち構えるものとは・・・
・・・6月24日・・・
俺は転校先の美也高校がある美也の村に向かっていた。
村とはいても大きさは町と変わらないくらい大きい。
昔住んでいたといってもそれは10年も前のことだった。
覚えている事はほとんどない。
深い林を抜けると町が見えてきた村の入り口には警備官が立っていた。
この村は日本とは言え治外法権が適用される。部外者の出入りは制限されるのである。
タクシーも例外ではない入口からは迎えが来た。
むかえに来たのは家を借りる大家さんの浦野さんだった。
徹「今日からお世話になります。」
浦野「いえいえ、よく来てくれました。では家までお送りしますね。」
徹「お願いいします。」
元は長崎の高校に通うはずだったが親父から突然引っ越すといわれてここに
来たのだが、親父たちは俺を残してまた外国で暮らしている。
うちは先祖が殿様だったらしく少しは裕福だった。
裕福といっても一般家庭よりも少し収入が多いくらいだった。
ここまで来るのに10時間以上かかった。車に乗っていると眠くなりいつの間にか寝てしまって
いた。
浦野「徹様、起きてくださいつきましたよ。」
徹 「すみません、いつの間にか寝ていました。ここは?」
車を降りて目に付いたのは…城?
目の前にあるのはどこから見ても城だった。
浦野「ここは、徹様が暮らす家です。」
徹「またまた、冗談を。」
浦野「冗談ではなく本当ですよ。さあこちらが入口です。」
徹「これはゆめか?」
しかし目の前の光景はどこから見ても家ではない。
20人ほどの出迎えがいて、その姿はメイド服だった。
メイド達「お待ちしておりました徹様」
???「来たか徹」
後ろから人が出てきた、出てきたのはまさかのおじいちゃんだった。
祖父が殿様とは聞いてなかった。
先祖が殿様とは聞いてたが今も続いてるなんて。
祖父「徹、わしには先がない、後の事を頼む。この町は神谷家が代々統治して
きた地なのだ。」
徹「それならお父さんに頼めばいいだろ?」
祖父「それは無理じゃ、あいつはこの村を捨てた。だから徹に押し付けたのじゃ。」
徹「やっぱりか…。」
祖父「あれ?思ったり反応が薄いの。」
徹「で本当は先がないんじゃなくて、俺に任せて隠居しようとしてるだけでしょ?」
図星だったらしい顔が引きつっていた。
祖父「ばれておったか。その通りじゃ、おばあちゃんも先にいってしまったからの
ゆっくりと最後の時間を過ごしたいのじゃ。」
徹「わかったよ、どうせ俺しかいないんでしょ?」
おじいちゃん「おお、引き受けてくれるか。ならあとは任せたぞ!!
わからないことがあったら浦野に聞けばいいここのメイド長をしている。」
そういうとおじいちゃんはヘリコプターへと乗り込みどっかへとんで行ってしまった。
完全に俺は乗せられてしまったようだ。
徹 「しかしこの城はでかいな。今の時代に家が城の人っていないよな。」
浦野「さっきまでいましたよ。」
徹…確かにいた!!
中に入ると思っていたより洋風だった。外は日本の古き時代の城だが中は完全に洋風の城だ。
中には女性の像がずらりと並んでいる。
徹「趣味が悪すぎるだろ…。これは撤去だな。」
浦野「そろそろお食事の時間ですがどうなされますか?」
徹 「ちょうどおなかがすいてたんです。食べに行きます。」
食堂は1階のロビーから左に進めばすぐのところにあった。
内装はやはり洋風、外と中のギャップがある。
料理は今日は和風のひだった。
明日は学校登校初日のため今日は早めに寝ることにした。
徹…風呂は4つもいるか?明日は学校から帰って中を捜索してみるか。
俺は深い眠りについた…。
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