表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
56/195

第44話――炎魔将グレン――


ボンブの号令の直後。

グレンが詠唱を始める。

「炎の長槍よ!敵を貫け!」

グレンの双剣が赤く光る。

「――ファイアランス!」

同時に、剣の宝珠も光った。

二本の炎の槍が生まれる。

「行けッ!」

炎の槍がホークスへ飛ぶ。

その背後からグレン自身も低い姿勢で突撃する。


観客席。

兵士の一人が驚く。

「な、なんだあれ……!」

「魔法と同時突撃だ!」

レギンが静かに言う。

「グレン様の得意戦法ですね」

広場中央。

(ファイアランスを同時に2発?、それだけか?、あまり芸がないな)

ホークスは動かない。

黒鉄の大剣を軽く振る。

次の瞬間。

――ブンッ

ただそれだけだった。

炎の槍二本が

かき消えた。


兵士達がざわめく。

「消えた!?」

「剣の一振りで!?」

ヴォイドの目が細くなる。

「……なるほど」

シェルクは楽しそうに笑う。

「いいですねぇ」

「これは面白い」

しかしグレンは止まらない。

(今だ!)

大剣を振った直後。

体勢が開いている。

グレンは低い姿勢から双剣で斬りかかる。

だが――

ドンッ

鈍い音。

「ぐっ!?」

グレンの体が浮いた。

ホークスの蹴りが体に直撃していた。

グレンの体が宙に浮き吹き飛ぶ。


兵士達が驚く。

「蹴り!?」

「速すぎて見えなかった!」

レギンが小さく呟く。

「……やはり」

ホークスは軽く肩を回す。

「おいおい」

そして言う。

「それで炎魔将名乗ってるのか?」

挑発だった。

グレンの顔が歪む。

「……てめぇ」

怒りの炎が目に宿る。

再び剣が光る。

「ファイアランスッ!」

二本の炎槍。

同時に突撃。

(馬鹿の一つ覚えか?…こいつだと加減しづらいし……)

ホークスは黒鉄の大剣を地面に突き立てた。

ドンッ。

兵士が驚く。

「剣を……?」

次の瞬間。

ホークスは魔力を片手に収縮する。

「――フレイムウィング」

炎の翼がグレンに広がった。

グレンは舌打ちする。

「小細工が!炎で俺に勝てると思ってるのか!?」

剣の宝珠が光る。

「マジックシールド!」

魔力の盾が展開される。

炎の翼が押し寄せるがファイアランスを相殺するには至らずグレンにもマジックシールドで防がれる。

グレンは盾を引っ込めて再び突っ込む。

「効かねぇんだよ!」


だが――

次の瞬間。

グレンは気づく。

(……いない?)

ホークスが視界にいない。

横から声がした。

「遅い」

ドゴッ!!

横から蹴りが叩き込まれる。

「がぁっ!」

グレンは横へ吹き飛んだ。

兵士達が驚愕する。

「消えた!?」

「いつ移動した!?」

ヴォルドが静かに言う。

「目眩まし……」

「あの炎の魔法は目眩ましですね」

シェルクは楽しそうに笑う

「いやぁ」

「いい人材ですね」

「これは欲しくなる」

ヴォイドが横目で見る。

「最初に勧誘したのは私ですが…」

シェルクは肩をすくめる。

「それは失礼」

「ですが」

視線はホークスへ向く。

「これは……」

「予想以上だ」


グレンは地面を転がりながら立ち上がる。

ホークスはすでに武器を持ち替えていた。

手にあるのは遺物の小双剣。

兵士が呟く。

「武器を変えた……?」

ホークスが言う。

「ほら」

小双剣を軽く構える。

「同じ土俵で戦ってやる」

「来いよ」

挑発だった。

グレンの顔が真っ赤になる。

「なめやがって!!」

闘気が膨れ上がる。

「闘技――身体強化!」

「軽業!」

次に強化魔法をかける。

「ストレングス」

姿勢を落とす。

まるで獣のような低姿勢。

「後悔しても遅いぞ!づたづたに引き裂いてやる!!」

「いいからさっさと来い」

シェルクが笑う。

「おっと」

「本気ですね」

ヴォルドは静かに言う。

「……ですが」

「結果は変わらないでしょう」

ボンブが腕を組む。

「さて」

「どう出るか」

グレンが地面を蹴る。

次の瞬間。

低い弾丸のようにホークスへ突っ込んだ。


第44話―終


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ